大阪市環境審議会 小笠原正一市会議員が要求
窒素酸化物削減の年次計画改善
温暖化対策実行に産業界への対策
第15回大阪市環境審議会 (2/14)              
 1、大阪市環境白書(H13年度版)について
 2、大阪市自動車公害防止計画について
 3、大阪市地球温暖化対策地域推進計画(素案)について

小笠原正一市会議員が「窒素酸化物削減の年次計画改善。温暖化対策実行に産業界への対策を求める」

 2月14日に開かれた大阪市環境審議会では、「大阪市環境白書(平成13年度版)」と「大阪市自動車公害防止計画」「大阪市地球温暖化対策地域推進計画(素案)」の説明と審議が行われました。市は「環境白書」と「自動車公害防止計画」の説明で、自動車公害防止計画で定めた窒素酸化物排気量の平成12年度目標(5000t/年)が達成できず、これを平成17度達成とすること。
 又、ダイオキシン類では対策特別措置法に基ずく取り組みを進めるとともに、平成12年度調査で住吉区民ホール局等で基準を上回っているが、現在、原因を究明中であること。
 「地球温暖化対策」では、市の推進計画(素案)を作成し、その内容を2月末まで市民に公開し、寄せられた意見や審議会の意見等を基に「計画」にまとめる考えであると説明しました。
 審議委員からは「テスト中の容器包装プラスチックの分別収集を4行政区だけでなく全行政区に広げてほしい。収集回数を週1回にしてほしい」「自動車公害の平成12年度窒素酸化物削減目標が達成できないから、平成17年度までとしているが、こうした目標に関するデーターは過去のものでなく現在の状況の数値を使って行うべきである。昨年8月の委員会で指摘したのに意見が無視されている。又、目標年度までの間に環境状況も変化するので、途中年度で変化に対応できるようすべきだし文書にも書き込むべきである」と要望や改善を求める声があがりました。
 日本共産党の小笠原正一議員は「自動車公害等の窒素酸化物削減は計画年次中でも変化に対応すべきで、3年から5年という期間で考えることが可能ではないか」と提案。市は「プラスチック容器収集の回数はテストを行いながら考える。窒素酸化物は目標達成できていないからまず年5000tを達成したいと考えた。年次中に変化がある場合の対応など今後の経過をみて考えたい」と答弁しました。
 又、温暖化防止問題で小笠原市会議員は「市の温暖化対策地域推進計画ではCOP7について触れていないが、COP7で京都議定書の運用ルールの最終合意ができたのは歴史的前進だ。わが国でも京都議定書批准が3月の国会でも行われる。大阪市の素案でもきちんと書き込むべきだ。温暖化防止へ地球的規模での取り組みは始まったばかりだが、成功させるためには京都議定書から離脱したアメリカの復帰や開発途上国の参加が不可欠だが、市としてその展望をどうとらえているか。また、産業界から反対が強いがその対応はどうか。市民の努力の担保をどうするのか」と質問。
 市は「市は庁内に対策会議をおき省エネなど取り組みを進めてきた。又、産業界には自主的な取り組みを期待している。市民には待機電力をなくしてもらうことや省エネ電気機器の買い替えや公共交通利用などの協力をお願いやPRに努めたい」と答弁。
 小笠原議員は「市民に励みになる恩典策を考えることも大切なことだ。さらに今後の対応で重要なのは事業所等への対応である。産業界にある強い反対に対する対応を考えておくよう要望する」と市の積極的な対応を求めました。