11月19日開かれた大阪市議会決算特別委員会で瀬戸一正議員は、「正蓮寺川区間の阪神高速道路を『全面フタかけ』(トンネル)構造にするための『フタかけ4条件』は解決可能なところにまできており、現行の掘割構造からフタかけ構造にするための都市計画変更を行うべきではないか」と質疑し、計画調整局の真田幸直都市計画課長は、「4条件のうち3つは解決のメドが立ったと考える。この機会に、フタかけに向けた(都市計画変更の)手続きに着手したい」と答弁しました。
 淀川左岸線一期は今でも都市計画の上では、1986年に決定された「掘割構造」のままです。その後89年には市議会で「全面フタカケ」請願が採択され、91年には「遊水池機能確保や脱硝装置実用化など4条件は道路供用開始までには十分解決すると確信する」との道路公団文書が出されて、正蓮寺川区間2.3kmの工事が始められ、現在川半分の埋立が終わっています。
 瀬戸議員の質問に対して、大阪市は「自動車走行の安全性、河川内の換気所設置、河川を遊水池として確保するという3条件解決のめどはついた。脱硝装置の実用化は実験が継続されている」として、トンネル構造にするための都市計画変更手続きに入ることを明らかにしたことになります。  
 瀬戸議員はさらに、吉井英勝衆議院議員とともに今年8月、脱硝装置を開発している国土交通省道路局の調査をしたことを示して、「今回の実用化実験は、国や道路公団が設置可能な開発目標を立ててのぞんでいる。大阪市はこの実用化と正蓮寺川区間への設置を国に求めるべきだ。そして此花区民にたいする大阪市の公約とも言える全面フタかけを実現するべきだ」と市長に求めました。
阪神高速道路の淀川左岸線
  
一期の正蓮寺川区間 いよいよ「全面フタかけ」構造へ
        瀬戸議員が市は公約守れと主張
(2001年11月19日)
参考資料
平成3年7月5日
阪公大三第357号

正連寺川・六軒家川環境整備推進協議会
会長 小玉 行雄 殿

阪神高速道路公団
大阪第三建設部長 江見 晋

阪神高速道路淀川左岸線の正連寺川区間における覆蓋について

 平素は、阪神高速道路公団の事業について御協力頂き、深く感謝いたしております。
 さて、標記につきましては、阪神高速道路公団は、大阪市長が示した4条件(平成2年3月31日。財第1132号。大阪市議会議長宛「請願の処理経過及び結果の報告について」)が解決されれば、出入路区間を除く約2.5km(1.9km+0.6km)の区間を覆蓋することを貴協議会に既に約束しているところです。
 昨今の脱硝装置の実験結果等から判断して、正連寺川区間の供用開始までには、上記4条件は十分解決できるものと確信しています。
 なお、万一4条件が解決できない場合は、必要な措置について貴協会と十分に協議致します。
以上