此花の工場跡地地下土壌汚染
瀬戸議員 調査と対策を要求
(2001年11月26日)
 26日の大阪市会建設港湾委員会で、日本共産党の瀬戸一正議員は「高見フローラルタウンのラサ工業跡地全域での地下土壌汚染の調査と対策を求める請願書」(「高見住民の会」代表佐古宗弘氏)について採択を求め、質疑を行いました。
 この請願は、此花区の高見フローラルタウンのラサ工業の化学工場跡地から環境基準値の440倍の鉛や280倍の水銀など重金属で汚染された地下水・土壌や、住宅地17ヵ所からも汚染が見つかった問題で、住宅地での表土10cmの調査で終わるのでなく、地下調査と対策をやり直すよう求める3,340人分の署名を集めて提出したものです。
 瀬戸議員は、大阪市が土壌汚染の溶出値の環境基準を問題にし、毛細管現象では汚染土壌が上がってこないことを理由に地下調査を拒否していることを批判。
 その上で、環境省が制定をめざしている新たな土壌汚染対策の検討会の中間取りまとめを示し、従来の地下水などを経由しての人の健康に対するリスクに加え、汚染土壌を直接摂取(土ほこりなどで吸い込むことや皮膚接触)することによるリスクを加えていること、既存住宅地であっても土壌汚染の恐れがある場合には調査が求められるようとしていることを指摘しました。
 そして、「既存入居地区での汚染土壌の含有量調査をするべきだ」「国に先駆けて、東京都や名古屋市のように条例や指導要綱を設けるべきだ」と強く求めました。市側は、地下や含有量調査の実施を拒否しました。
 日本共産党は、請願の採択を主張しましたが、自民党、公明党など与党の多数で不採択となりました。