大阪市議会計画消防委員会が28日開かれ、日本共産党の
稲森豊議員は、高層マンション建設で日影などが問題になっている「住民を無視した賃貸高層マンション建設に対する厳正な行政指導を求める請願書」と「賃貸高層マンションの建設に対する厳正な行政指導をもとめる請願書」の採択を求めて質疑しました。
この日は、当該地域の住民約20人が委員会の審議をテレビモニターで傍聴しました。
稲森議員は、まず、委員会で継続審議となっている平野区民長吉出戸三丁目における超高層マンション建設問題にふれ、工事差し止めで裁判をたたかっていることをとりあげ、「もし大阪市が他の政令指定都市同様の準工業地域についても住居地域並みの日影規制を行っておれば、あるいは積極的に指導を行っていれば、このような事態を経ずに住民の皆さんの日照権は守られたはずだ」と大阪市の不作為を批判しました。
その上で、今回の二つの請願について、実態は住宅が密集する住宅地なのに、機械的に建築基準法上の用途地域が商業地域だからといって、商業の利便の増進とは何のかかわりもない高層マンションが建ち、日影規制がかからないなど多大な環境悪化の被害を与えることは許されないと強調し、市民が苦痛を味わうことになるとのべ、請願の趣旨に答えて、指導の強化など最大限の努力を求めました。
磯村市長は、「このケースは、建築主に対して地元と十分に話し合うように指導をつよめる」とのべました。
日本共産党は、請願書の採択を主張しましたが、自民、民主民友、公明など与党各会派の多数で不採択となりました。