|
|
|
日本共産党議員団が予算要望 介護保険料引き下げ・公営交通守り充実・中学給食自校調理 カジノ､｢都｣構想施策断念迫る 大阪市に368項目
日本共産党大阪市議団（北山良三団長、８人）は２４日、２０１５年度の市予算編成と当面の施策に関する要望書を橋下徹市長に提出しました。 北山団長は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」で、国民生活に関わる経済指標は悪化の一途をたどるなか、痛みばかり押しつける「市政改革プラン」でなく市民の暮らし第一の施策に力点を置くべきだと指摘。経済政策ではカジノなど開発事業に投入するよりも身近な公共事業に力を入れるよう求めました。協定書が議会で否決された「大阪都」構想を前提にした施策はきっぱりやめるべきだと強調しました。
井上浩政調会長が要望の内容を説明しました。要望は「介護保険料の引き下げ」「敬老パス・上下水道料金福祉措置を元に戻す」「国民健康保険料の引き下げ」「住吉市民病院の存続と小児周産期医療の拡充」「公営交通を守り、充実させる」「中学校給食は自校調理方式に」など１０の柱、３６８項目からなっています。 各議員は、「公衆浴場がずいぶん廃業していっている。固定資産税の減免を継続すべきだ」「廃止されたバス路線・赤バスの復活で買い物難民をなくせ」などと訴えました。 対応した村上龍一副市長は「改善できるところは改善していきたい」と答えました。 (2014年12月26日付しんぶん赤旗) 2014年12月24日 大阪市長 橋下 徹 殿 2015年度大阪市予算編成と当面の施策に関する要望書 日本共産党大阪市会議員団 団長 北山 良三 安倍政権が進める「アベノミクス」によって、ＧＤＰや実質賃金をはじめ、国民生活に関わる経済指標は悪化の一途をたどり、本年４月に強行された消費税８％への増税が国民に追い打ちをかける事態となっており、１０％へ増税する方針に対し、国民の多数が反対をしています。 こうした政治が続けば、国民のくらしはさらに追い詰められ、貧困と格差の拡大、倒産と失業の連鎖が一層広がる事は必至です。 今こそ国民の暮らしと家計を応援し、所得を増やす国民本位の改革への転換が求められています。本市としては、国に対し市民のくらしを守る方向への抜本的転換を求めると同時に、市民の命とくらしを守り、福祉の増進をはかるという「地方自治の本旨」に基づく仕事に総力を上げるべきです。 ところが、この間やられてきたのは「市政改革プラン」による極端な市民サービスの切り捨ての連続であり、痛みばかりが市民に押しつけられてきました。これらは市民が望む改革とは真逆のものであり、立場を超えた怒りの声が市民の中から上がり続けています。 同時に、百害あって一利なしの「大阪都構想」に対しても、協定書が議会で否決されたのに呼応して、キッパリ撤回すべきとの声が大きく広がっています。 市民の真の願いは「市民の方に顔を向け、くらしをしっかり守って欲しい」「政治の中味をまともな方向へ変えて欲しい」というものなのであり、そうした市民本位の改革への刷新を求める立場から、２０１５年度予算編成ならびに当面の施策について以下要望します。 要望の柱 ２、原発から自然エネルギーへの転換をはかり、震災・防災対策を抜本的に強める ５、雇用の確保・安定につとめるとともに、中小企業の経営を守る ８、「大阪都構想」は撤回し、市民に信頼される清潔で公正な市政にする 10、平和施策を推進する
（１）地域活動協議会の活動に対する補助金は、100％支給とする。 （２）地域福祉活動をいっそう充実させる。 ① ネットワーク推進員を復活させる。 ② ふれあい食事サービスや老人憩いの家などへの補助金の削減をやめ拡充する。 ③ 区社会福祉協議会、市社会福祉協議会への補助金の削減をやめ拡充する。 （３）高齢者の尊厳と命を守る医療を実現する。 ① 高齢者を差別する「後期高齢者医療制度」を廃止するよう国に求める。 ② 後期高齢者医療保険料の独自減免制度の創設などを府広域連合に求めるとともに、大阪市も必要な財政措置をとり、高齢者の負担軽減策を講じる。 ③ 後期高齢者医療保険料の減免特例措置の継続を国に求める。 ④ 高齢者の医療費無料制度を創設するよう国に求める。 ⑤ 70～74才の高齢者の医療費窓口負担を１割に戻すよう国に求める。
（４）介護保険を安心・有効に活用できる制度に改善する。 ① 国庫負担を直ちに30％に引き上げるとともに、計画的に50％に引き上げるよう国に求める。 ② 一般会計からの繰り入れを行い、１号被保険者の第６期保険料の引き上げを行わず、むしろ引き下げる。１号被保険者の第２段階保険料の基準額に対する割合を、0.56から0.50に引き下げる。 ③ 収入基準の緩和など、市独自の保険料減免制度を拡充する。 ④ 施設運営の安定化と介護労働者の労働条件を改善するため、介護報酬を引き上げるとともに、介護報酬とは別枠で公費を投入し、介護労働者の賃金を月３万円以上引き上げるよう国に求める。 ⑤ ケアマネージャー一人当たりの受け持ち基準を見直し、報酬を引き上げるよう国に求める。 ⑥ 低所得者のすべての介護及び介護予防サービス利用料を３％に軽減する。また、居住費や食費などの施設利用料負担の軽減措置を講じる。 ⑦ 介護認定について、高齢者の実態と認定結果に著しい乖離がないか、定期的に実態調査し、防止策を講じていく。 ⑧ 「介護認定事務センター」をやめて、もとの区役所事務にもどす。 ⑨ 「地域包括支援センター」は、地域密着型にふさわしい設置数に増やして、委託料を増額し、専門職の安定的な人材確保をおこなうなど、体制を強化する。 ⑩ 待機者を早急に解消する特別養護老人ホーム建設計画を立て、実施する。そのために、市遊休地の活用を図る。 ⑪ 特養老人ホーム入所対象基準の改悪、「要支援」認定者の介護保険はずしや、利用料負担の増額など、介護保険制度改悪の実施を行わないよう国に求める。又、国が強行した場合は地域支援事業など、本市の裁量権を生かし、従来のサービス水準を低下させないようにする。 （５）市独自の高齢者福祉施策をいっそう充実させる。 ① 「敬老優待乗車証（敬老パス）」の利用乗車料金（50円）の徴収を中止するとともに、年間更新料3000円の徴収を止め、元の無料制度にもどす。 ② 上下水道料金福祉措置を復活させる。 ③ 介護サービスから除外されている高齢者を対象に、その生活実態に即し、ヘルパーによる家事支援や介護ベッド・電動車いすの貸し出しなど、市独自に必要な介護サービスを保障する。 ④ 高齢者の外出支援サービスを実施し、訪問理美容サービスへの支援を復活させる。 ⑤ 「高齢者住宅改修費助成事業」については、所得制限をなくし、助成限度額を引き上げるとともに、対象工事を拡大する。また、手続きを簡略にする。 ⑥ 高齢者への家賃補助制度を新設する。 ⑦ 「緊急通報システム」の協力者を行政の責任で配置する。 ⑧ 高齢者の在宅での「熱中症」対策として、クーラー設置補助・クーラー稼動電気料金補助制度を新設する。 ⑨ 高齢者福祉電話の「基本料金と60度数分の無料化」を復活させる。 ⑩ 紙オムツなどの介護用品支給事業について、ヘルパー介護の単身者や入院・入所者も対象にすること、家族の所得基準を撤廃するなど、いっそうの拡充をはかる。 （６）国民健康保険制度の改善をはかる。 ① 国に対して、以下の項目について強く求める。 〈ア〉国庫負担率の引き上げをおこなう。 〈イ〉都道府県単位の制度への広域化はやめる。 〈ウ〉国保法における資格証明書交付義務付け条項を廃止する。 〈エ〉乳幼児医療費助成等の本市独自施策を理由にした国庫支出金減額ペナルティーをやめる。 〈オ〉特定健診・特定保健指導状況に応じた後期高齢者医療制度交付金への制裁措置制度を廃止する。 ② 保険料の算定にあたっては、被保険者の支出面なども考慮し、生活実態が反映されるものに改善する。 ③ 国保料一人当たり年間１万円の減額をおこなう。 ④ 短期保険証や資格証明書の発行はただちにやめる。 ⑤ 保険料滞納世帯への短期保険証の窓口交付はやめ、すべて無条件に郵送にて交付する。 ⑥ 保険料滞納世帯への財産調査・差押えはいっさいやめ、区役所窓口での個別事情に応じたていねいな納付相談に努める。 ⑦ 保険料減免制度の拡充をはかる。また、所得割の算定にあたっては、基礎控除に加え、高齢者・障がい者・一人親世帯などの特別控除をおこなう。 ⑧ 所得減少による国保料所得割減免は、いつの時期の申請であっても年間賦課額に対する減免制度とする。 ⑨ 医療機関窓口での「一部負担の免除、減額又は徴収猶予」の制度について、基準をいっそう緩和し、対象枠を拡大する。 ⑩ 傷病手当・産休手当の給付制度を創設する。 ⑪ 特定健診の対象年齢を「30歳以上」に引き下げ、早期発見という本来の主旨にたち、かつての「基本健診項目」を含んだ健診を実施する。 ⑫ Ｂ型・Ｃ型肝炎ウイルス健診については、一定の基準を設けて繰り返しチェックできるシステムに改善し、「ＢＵＮ（腎臓機能）」を加えるなど、検査項目を拡充する。 ⑬ 特定健診対象者への個別案内通知や中小零細企業・個人商店などの事業主・従業員への配慮など、特定健診の受診率を抜本的に高めるための手だてを講じる。 （７）年金給付の引き下げをやめるよう国に求める。また国負担による月額５万円以上の最低保障年金制度の導入など、安心できる年金制度へ改善することを国に求める。 （８）国に対して、入院ベッド削減などの「医療費抑制策」の中止を求める。 （９）こども医療費助成制度は、所得制限・一部負担金制度を撤廃し、国には制度創設、府にたいしては制度の拡充を求める。 （10）子どもたちのすこやかな成長と父母が働きつづけられる条件整備を進める。 ① 「子ども・子育て新制度」の撤回を国に求める。 ② 公立保育所の休止・廃止計画を撤回するとともに、民営化計画を中止する。公立保育所をはじめ認可保育所を増やし、低年齢児枠の拡大に取り組み、全ての申請児が入所できるよう、待機児の解消をはかる。 ③ 保育所の面積基準を2011年度までの基準に戻す。 ④ 公立保育所の一歳児保育士配置基準を５対１に戻し、民間保育所も同じ基準にする。 ⑤ 給食・おやつの改善や保育時間の延長、老朽化や劣悪な施設の改修、建替えなど、保育内容と施設の改善をはかる。 ⑥ すべての保育所に、栄養士、看護師を配置し、子どもの安静室をつくる。 ⑦ 産休明け保育を公立でも実施する。 ⑧ 乳幼児健康支援デイサービス事業の事業者を増やすとともに、補助金のあり方を実態に見合ったものに改め、大幅に増額する。 ⑨ アレルギー疾患をもつ入所児への除去食の給食を実施している民間保育所への特別の補助をおこなう。 ⑩ 児童虐待ゼロをめざして、対策を強化する。 〈ア〉児童相談所のケースワーカーや児童心理司の増員など、体制を抜本的に強化する。 〈イ〉一時保護所について設備の改善や職員増をおこなう。 〈ウ〉乳幼児家庭全戸訪問で面接できない家庭や、乳幼児健診で未受診の家庭を放置せず、状況をねばり強く把握し、必要な支援をおこなう。 〈エ〉就労支援や相談体制の充実など、ひとり親家庭の生活安定に繋がる施策を強める。 〈オ〉保育料など、子育て世帯の経済的負担を軽減する。 〈カ〉虐待防止、早期発見のためにも、子どもにかかわる地域の強力なネットワークの構築に行政が責任をもつ。 〈キ〉児童養護施設、乳児院など、被虐待児の受け入れ施設の配置基準を抜本的に引き上げる。 （11）子どもの放課後対策事業を充実させる。 ① 大阪市の責任で児童福祉法にもとづく公設公営学童保育を実施する。 ② 小学校の空き教室の提供や補助金の増額など、留守家庭児童対策事業の拡充をはかる。 ③ 「児童いきいき放課後事業」については、市の直営事業としておこなう。 ④ 「大阪市学童保育条例」に次の内容を加える。 〈ア〉児童福祉法に基づく学童保育（放課後児童クラブ）を市の責任で全ての小学校に設置する。 〈イ〉保護者、保護者会の参画・連携に基づく運営を明記する。 〈ウ〉子どもの保育・指導にあたる指導員は、全て市の職員として処遇する。 （12）児童福祉法に定められた「児童館」を復活させ、当面、中学校区に１カ所の設置をめざす。 （13）市政改革プランにもとづく市民利用施設の廃止、縮小は撤回する ① クレオ（男女共同参画センター）は５館すべてを存続させ、施策の拡充をはかる。 ② スポーツセンター、温水プールは24区の全区で存続させる。 ③ 老人福祉センターの廃止・縮小はやめる。 ④ 城北市民学習センターは早急に復活させる。 （14）生活保護行政は憲法の精神に基づいておこなう。 ①本市の生活保護行政を法に則って実施する。 〈ア〉「申請時の助言ガイドライン」などによる申請権の侵害をやめる。 〈イ〉「仕送り額のめやす」などによる行き過ぎた「扶養義務者」への働きかけをやめる。 〈ウ〉収入申告を間違った受給者には、十分事情を聞きとり、親切丁寧な援助を行うと共に、根拠なく「不正受給」などの扱いはしない。 〈エ〉ケースワーカーの人員体制は、正規職員で国基準を守るとともに、経験者の育成、研修の強化など、憲法と生活保護法に基づいた対応力の向上をはかる。 〈オ〉警察ＯＢの配置や監視カメラの設置などはやめる。
② 国に対する「医療費窓口負担の有料化」「失業者・高齢者等の適用範囲の縮小」「算定方式の変更による扶助費の削減」等の提案を撤回する。 ③ 国に対して以下の項目について強く求める。 〈ア〉扶養義務者への援助強要は行わない。 〈イ〉老齢加算を元に戻す。 〈ウ〉医療券を医療証に改める。 ④ 夏季・冬季一時金、市営交通料金等割引、上下水道料金福祉措置を復活させる。 ⑤ 市民が自由に手にできるよう区役所窓口に、生活保護制度の「案内パンフレット」とともに申請書を置き、必要な人が生活保護を受けられるようにする。 ⑥ 実態を無視した無理な就労指導や医療受給の抑制、子どもの進学断念を迫るような人権侵害は決しておこなわない。 ⑦ 「特定健診」において「個別健診」しか認めないことや申請によらないと受診券を交付しないなど、生活保護受給者への差別的扱いは中止する。 ⑧ 生活保護受給者のフリーアクセス権を奪い、受療権を侵害する通院医療機関等確認制度（登録制度）は直ちにやめる。 （15）緊急援護資金の限度額を大幅に引き上げるとともに、行政が直接貸付事務をおこなうようにする。 （16）野宿生活者等の対策を抜本的に強化する。 ① 野宿生活者の定期的（月１回）な巡回相談をおこない、自立支援のための働きかけを強める。また、病弱・高齢などで就労できない人には生活保護を適用する。 ② 自立支援センターは、個室化するなど処遇改善し、増設する。また、入居者については、「臨時のつなぎ就労」の場を確保しつつ、職業訓練などと結び、正規雇用や長期雇用などの就労対策を援助する。 ③ 緊急雇用創出基金事業の拡充を国に求めるとともに、「あいりん」地域高齢者清掃事業などの抜本的な拡充をおこなう。また、公的就労の機会を保障、拡大する。 ④ 野宿生活者等を支援するＮＰＯ法人や民間ボランティア団体の活動を援助する。 （17）障がい者対策を抜本的に充実させる。 ① 国に対して、以下の点について明確な障がい者対策の制度とするよう要望する。 〈ア〉「応能負担」の原則を貫く。 〈イ〉障がい者（児）福祉施設への報酬は「月払い」制度にする。 〈ウ〉施設経営者の経営基盤の安定化と職員の労働条件改善をはかるために報酬を引き上げる。 ② 障がい程度区分の認定については、障がい者本人の障がい程度の正確な反映を期するとともに、家族の実態もふまえた認定となるようにする。 ③ 介護給付・訓練等給付・自立支援医療などの利用者の負担については、実態に見合ったものになるよう、次の市独自の施策を実施する。 〈ア〉月額負担上限額を国基準より低く設定し、差額を補助する。 〈イ〉個別減免制度の拡充をはかる。 〈ウ〉補足給付によって手元に残る金額が５万円以上となるよう、市が独自に補足する。 ④ 移動支援事業については、利用目的による制限を原則としてなくすようにする。 ⑤ 重度・重複障がい者のための通所更生施設、授産施設、福祉工場、グループホーム、通勤寮を新増設する。 ⑥ 肢体不自由児療育施設や障がい児の通所施設などに、重度加算金・重症児指導費等の補助をおこなう。また、通所についても保障する措置を取る。 ⑦ 成人障がい者のための生活施設を増設する。 ⑧ 「発達障害者支援法」にもとづき、市として乳幼児期からの健診等の充実で、早期発見、早期支援ができる仕組みや専門的な医療機関の確保など、必要な体制をつくる。また、「発達障がい者（児）手帳」の導入など、発達障がいの独自の障がい認定制度の導入を国に求める。 ⑨ 重度障害者見舞金を復活させる。 ⑩ 障がい者のタクシーチケットは、無条件にすべてのタクシーで利用できるように改める。 ⑪ 舞洲障がい者スポーツセンター宿泊施設は継続し、長居障がい者スポーツセンターは大規模改修を行い継続させる。 ⑫ 大阪市として「障がい者に準ずる」認定は、介護保険制度で「要介護」の認定を受けたすべての高齢者まで対象を拡大し、税法での「障がい者控除」を受けられるようにする。同時に、「障がい者控除認定書」があれば、文化施設等の現行の障がい者サービスを受けられるようにする。 ⑬ 重度・重複障がい児等で、タクシー通学の必要のある児童については、市が補助してタクシー通学を保証する。 （18）社会福祉施設利用者（児）の豊かな処遇を保障するために、民間施設の職員配置は、大阪市基準を適用し、必要な助成をおこなう。 （19）住吉市民病院は存続させ小児周産期医療を拡充するとともに、総合的医療機能を復活させ、現地で建替える方針に転換する。 （20）保健所等の機能を充実させる。 ① 保健所や保健福祉センター機能強化のため、各区の保健部門の責任者は医師をあてるとともに、「食品偽装」「新型感染症」等々の対策を強めるために、保健師・精神保健相談員・高齢者相談員・検査技師・衛生監視員等を増員する。 ② 地域密着型の公衆衛生活動を推進するために、区役所での公衆衛生機能の強化、衛生・環境等の監視員の配置による体制強化を早急にはかる。 ③ 保健所とすべての保健福祉センターに、常勤の歯科医師、歯科衛生士を配置するなど、乳幼児から高齢者まで一貫した口腔保健対策を確立する。 （21）環境科学研究所の地方独立行政法人化と、府立公衆衛生研究所との統合案は撤回する。 （22）市民健診や感染症対策をさらに拡充・強化する。 ① ガン検診について、受診者負担を無料にするとともに、以下の点を創設・拡充する。 〈ア〉55才以上の男性を対象としたＰＳＡ（前立腺特異抗体）による前立腺ガン検診を実施する。 〈イ〉子宮ガン検診を年一回の制度に戻し、体部検診も対象とする。 ② ウイルス性肝炎・肝硬変・肝ガン患者への医療費助成制度を、一刻も早く実現するよう国に求める。 ③ 結核・エイズなど、感染症対策の予算を増やし、対策を強化する。 ④ 新型インフルエンザ予防接種への市独自の補助制度を創設する。 ⑤ 「ナイスミドル検診」を復活させる。 （23）難病対策を拡充させる ① 全ての難病治療での患者の一部負担をなくすとともに、難病患者が安心して療養できるよう支援施策の充実を国に求める。 ② 特定疾患治療研究事業については、補助対象をいっそう拡大するよう国に求める。 ③ 難病見舞金を復活させる。 ④ 難病患者の通院交通費の補助制度をつくる。 ⑤ 在宅酸素療法に必要な「酸素供給機器」の無料貸出制度をつくり、機器稼働電気代を公費で助成する。 ⑥ 有効に機能させる事ができる「難病センター」の建設に向けて、可能な限りの援助をおこなう。 ⑦ 「在宅血液透析」利用者への電気・水道代等の助成制度をもうける。 ⑧ 難病患者の市職員採用の窓口を広げる。 （24）ひとり親家庭への施策の拡充をはかる。 ① 母子貸付資金の手続きを簡素化し、利用の促進をはかる。 ② 大阪市立のスポーツ施設や文化施設が利用しやすいように、ひとり親家庭割引制度をもうける。 ③ 「みなし寡婦（夫）控除」の所得制限を撤廃する ④ ひとり親世帯を対象とした市営交通乗車料金割引制度を実施する。
２、原発から自然エネルギーへの転換をはかり、震災・防災対策を抜本的に強める （１）原発から自然エネルギーへの転換をはかる政治的決断を行なう。 ① 国に対して即時「原発ゼロ」に向けて以下の点を求める。 〈ア〉エネルギー基本計画については、低エネルギー社会への移行を前提とし、すべての原発の廃止と自然エネルギーへの抜本的転換を明記する。 〈イ〉自然エネルギーの普及をはかり、固定価格買い取り制度はすべての自然エネルギーを対象とし、価格や年数などインセンティブが働くようにする。現行の電源開発促進税を財源にあてるなどして、消費者への負担が増えない形とする。 ② 関西電力に対して、以下の事を求める。 〈ア〉原発の再稼動をしない。 〈イ〉原発を廃炉にし、プルトニウム利用を中止する。 〈ウ〉発電所ごとの運転状況、大阪市域の消費電力量などの情報を公開する。 ③ 大阪市防災計画に、大阪市域全体を視野に入れた原子力防災対策を確立した原子力災害編を設ける。 〈ア〉関西電力と「原子力発電所の安全確保等に関する協定」を締結する。 〈イ〉スピーディ（緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム）を使った被害予測を行う。 〈ウ〉大阪市独自の核種毎の放射線量モニタリング体制を確立し、情報を公開する。 ④ 太陽光パネルの設置補助制度を復活させる。 （２）食品の安全確保のための対策を強化する。 ① 放射能汚染など食品への市民の不安を解消するため、食品安全監視員体制、放射線量の検査体制を強化し、規制値を超える食品を市場に流通させないように、自治体としての監視体制を強化する。また、正確な情報提供を行う。 ② 学校給食食材の放射線量を測定し、汚染濃度が高い食品はさらに半導体検出器などで検査し情報を公開する。 （３）防災予算を大幅に増額し、南海トラフ巨大地震による津波災害等に万全な対策を講じる。 ① 南海トラフ巨大地震による被害想定を踏まえての防潮堤や水門等の耐震改修・液状化対策など、津波対策を早急に計画し行うこと。 ② 大阪湾岸部における火力発電所など危険物施設への安全対策を抜本的に強化する。 ③ 津波浸水予想地域に関しては必要な量の津波避難ビルの確保を急ぎ、避難を中心としたソフト対策を早急に策定する。また、住民への周知徹底や視覚、聴覚、身体障がい者及び高齢者等の情報取得困難者にも周知する対策を講じる。 ④ 災害被害認定のあり方を見直すなど、被災者支援法のいっそうの改正を国に求める。 ⑤ 障がい者、高齢者、低所得者への対策を強化し、地域防災計画へ反映する。 〈ア〉震災時ハザードマップの活用など、地域の実情に合わせた防災マップを全ての町内会・自治会での作成を目標に取り組む。そのために、職員による援助、助言等ができる体制づくりと必要な財政措置をとる。 〈イ〉要援護者の安否確認の徹底、防災情報の周知、応急対応時の要援護者と支えるネットワークの構築など、区役所機能の強化と合わせ、障がい者団体など関係機関と協力し、実効性ある制度として抜本的な強化を図る。 ⑥ 学校教育での防災教育を充実させる。 （４）耐震改修促進計画を拡充・改善し、住宅の耐震化、公共施設、公的施設等の耐震化対策を急ぐ。 ① 国の木造住宅耐震改修助成制度期限の延長を求め、耐震化率を高め、市の建築物耐震改修計画の目標を達成する。 ② 耐震診断・耐震改修工事（一部屋耐震及び部分改修を含む）補助制度は、高齢者・障がい者や低所得者への上乗せなど補助率、補助額を増額して、市民負担を軽減する等の抜本的拡充をはかる。 ③ 団地・マンションの耐震診断・耐震改修工事補助制度を抜本的に拡充する。 ④ 家具等の転倒防止対策に関わる制度を創設し、特に、災害時要援護者については、専門家による家具の配置や固定方法等の助言などをおこなえるようにする。 ⑤ 公共施設の耐震化対策を強化する。 〈ア〉障がい者施設、病院、保育所、特養ホームなど福祉施設の耐震化を促進する。民間の施設の耐震化にあたっては、「特定建築物耐震改修等助成制度」の利用条件緩和を国に求め、小規模福祉施設などにも適用できるようにする。 〈イ〉市営住宅の耐震診断を実施し、結果を公表するとともに、耐震改修工事の計画を策定し、すみやかに実施する。 ⑥ 自治会等の付属施設について、公共性に鑑み、耐震補強工事費は全額助成する。 ⑦ 長周期地震動対策について、建築基準法の強化の早期実施を国に要望する。 （５）避難施設、防災備蓄等、応急対策を抜本的に強化する。 ① すべての避難施設に災害用備蓄設備を整備する。また、アレルギー疾患等の慢性疾患患者や、人工透析患者等のための非常食などの備蓄や、個々の病気や障害の状況に合わせた薬品・用具の備蓄なども整備する。 ② 自治体間連携による帰宅困難者避難訓練計画を策定する。 ③ すべての避難所に簡易トイレを備蓄する。また、広域避難場所においては、仮設トイレ汚水受け入れ施設の整備を急ぐとともにマンホールトイレ等の設置もすすめる。 ④ 学校施設の給食室や家庭科室などにある調理器具を活用して炊き出し等ができるように、プロパンガスや簡易コンロなどを常備しておく。 ⑤ 福祉避難所の指定施設設置を急ぐとともに、情報取得困難者へも災害情報が周知徹底できる対策を講じる。 （６）消防力、救急体制の抜本的拡充を急ぐ。 ① 「消防力の基準」の達成めざし、消防自動車を増やすとともに、職員を100人以上増やす。 ② 消防局が認定している「消火活動困難地域」への耐震性地下貯水槽の整備をいっそう促進する。その際、飲み水にも供用できる飲料用耐震性貯水槽の設置カ所も併せて増設する。 ③ 救急隊は、消火隊との兼務をやめるなど、救急体制の強化をはかる。また、救急車の有料化、広域化はおこなわない。 ④ 「救急安心センター大阪」については、範囲拡大にふさわしい設備と人員体制を拡充させる。 ⑤ 救急の受け入れ病院の確保に努め、救急車の長時間待機を解消する。 ⑥ すべての公共的施設に自動体外式除細動器（ＡＥＤ）の設置を進め、維持管理を適切におこなう。 （７）災害時の飲料水確保のためにも貴重な自己水源を確保する。第６次配水管整備事業のスピードアップをはかるとともに、貯水池の全市的増設など耐震計画の具体化をはかる。 （８）局地的大雨、いわゆる「ゲリラ豪雨」に対応できる浸水対策を強化する。 （９）梅田北ヤード２期地区は、市民の要望を取り入れて緑のオープンスペース、震災避難広場としても活用できるようにする。 （10）地下鉄・地下街の耐震化・津波浸水対策、「ゲリラ豪雨」による浸水対策を抜本的に強化する。
（１）地下鉄・市バスは今後も民営化しない。 （２）条例路線の地下鉄建設を推進する。特に、８号線今里以南は市会決議にもとづき早期に着工する。 （３）地下鉄全区間の運賃を値下げする。 （４）地下鉄の乗車混雑率の高い時間帯には、安全性に配慮しつつ可能な増便をはかる。 （５）市バスの路線については、全ての市民の移動を保障する立場で抜本的に拡充する。廃止路線は直ちに復活させる。全区でのコミュニティバス（旧赤バス）の運行を復活させる。 （６）「バリアフリー社会」を築くための施設・設備の改善を急いでおこなう。 ① 地下鉄駅の安全対策のために、ホームドアや可動式ホーム柵をすべての路線・駅に設置する。 ② 地下鉄駅エレベーターの二ルート建設に向けての計画を策定する。 ③ すべての地下鉄駅のトイレを、障がい者や高齢者にやさしく、きれいなものに改修する。 ④ 廃止されたバスターミナルを復活するとともに、すべてのバスターミナルに車椅子トイレを設置する。 （７）現金でもバス・地下鉄の乗継割引が適用されるようにする。
（１）教育行政基本条例と学校活性化条例は廃止し、学校現場への不当な政治介入をしない。 （２）校長公募は直ちにやめる。 （３）小中学校選択制は廃止する。 （４）保護者・関係者の声を無視した乱暴で稚拙な学校統廃合は行わない。 （５）小中学校の公設民営化の方針は撤回する。 （６）小中一貫校は設置しない。 （７）内心の自由を侵す「日の丸」「君が代」の押付けはおこなわない。また、「新しい歴史教科書をつくる会」などの歴史教育を歪める動きに反対し、真理と歴史の事実にもとづく平和教育をおこなう姿勢を貫く。 （８）義務教育費国庫負担率は、もとの２分の１にもどすよう国に求める。 （９）１クラス30人以下学級を強く国・府に求めるとともに、本市独自に早期に少人数学級の実現をはかる。当面、小・中学校の全学年で35人学級をただちに実施する。障がい児の在籍で、実質41人以上となる学級の解消をはかる。 （10）「習熟度別授業」の画一的な押付けはおこなわない。 （11）学力テストの学校別結果は公表しない。全国いっせい学力テストへの参加はやめる。 （12）学校の民主的運営を阻害する教職員の評価・育成システムは中止する。 （13）教育条件整備の充実をはかる。 ① 国の公立学校施設整備費補助金・負担金の廃止・縮減に反対する。 ② 学校維持運営費の縮減をやめ、必要な予算を確保して教育環境の向上をはかる。 ③ 全ての私立学校・園への私学助成を拡充する。 ④ 老朽校舎は早急に建て替えを実施する。プール、特別教室、トイレなど、老朽施設の改修をすみやかにおこなう。 ⑤ 障がい児に適した養護学級教室への改修、エレベーター・障がい児用のスロープ・階段の手すり・洋式トイレなどの設置を進める。 ⑥ プールの安全管理を徹底する。 （14）学校園・地域における安全確保等をすすめるため、警備専任者を学校に配置する。また、登下校時の地域住民による安全見守り活動を行政として支援する。 （15）市立幼稚園の充実をはかる。 ① 市立幼稚園の民営化・廃園は行なわず、希望するすべての子どもたちが入所できるようにする。 ② ３歳児保育の実施園を拡大する。幼稚園就学奨励費の拡充をはかる。 ③ 預かり保育は保護者負担の軽減をはかる。 ④ 保育料の値上げはしない。 （16）教職員の増員と配置について ① 教員採用を計画的に行い、正規採用教員を増やすようにする。また、定員内臨時的任用教員はなくし、すべて正規採用とする。 ② 病欠・産休等の代替講師はすみやかに配置する。 ③ 障がい児学級の教員を増員する。また、養護教諭をすべての学校に複数配置する。 ④ 発達障がい児童に求められる、教育・対応が充分保障できる人員を配置し、必要な教室・教材・備品を確保する。 ⑤ 学校図書館の充実のためにすべての学校に専任、専門、正規の図書館職員を配置する。 ⑥ 児童・生徒の実情や教育現場の実態をふまえて、公正で適正な加配をおこなう。 ⑦ 幼稚園に事務職員を配置するとともに、中学校市費事務職員を文部科学省の提言にもとづき復活する。 ⑧ 「いじめ問題」の解決のためにも、適正な人員を配置する。 （17）豊かで安全、おいしい学校給食を教育の一環としてさらに充実させる。 ① 給食費の市負担食材配送費の保護者負担は撤回する。 ② 学校給食の「民間委託」をやめる。 ③ 中学校給食は、すべて自校調理方式にしていく。 ④ 全校園に食堂（ランチルーム）を設置する年次計画をたてて建設する。 ⑤ 施設・設備の改善をすすめ、全ての学校園で自校炊飯を実施する。食器からポリカーボネイトを排除し、陶磁器製のものなどにかえる。 ⑥ 調理員の増員をはかるとともに、栄養士を全校に配置する。また、アレルギー対策を拡充する。 ⑦ 特別支援学校の給食は、障がいの実態に見合った献立、調理が保障できるよう充実をはかる。 （18）就学援助制度は、認定基準の緩和、支給内容などの拡充をはかる。 （19）特別支援学校の教育を充実させる。 ① 市立特別支援学校の府への移管は中止し、今後も本市の責任で教育を継続･充実させる。 ① すべての教室、体育館に空調設備を設置する。 ② 医療的ケアを必要とする子どもたちが安心して学校生活を送れるよう条件整備をおこなう。 ③ 聾学校幼稚部、知的障がい特別支援学校の教室を増設し、教室不足を解消する。聾学校の校舎、寄宿舎改築についての方針を早急に示す。 ④ 長谷川羽曳野学園に１週１直に見合う正規職員を確保する。中学卒業後も在園しながら高校教育等が受けられるよう「学校管理規則」を改正する。 ⑤ 標準法をふまえて学級編制を行い、子どもたちの障がいの状況にあった教職員の加配をおこなう。 ⑥ 通学条件を大幅に改善するため、スクールバスの小型化や増車、タクシー通学の導入で30分以内の通学（自宅～学校）を確保する。 （20）市立高校の教育条件を拡充する。 ① 市立高校の廃止につながる府への移管計画は撤回する。また縮小・再編、学級数の削減はおこなわない。 ② 30人以下の学級（定時制20人）を早期に実現できるよう国や府に働きかけ、市独自でも早期に実施する。 ③ 老朽校舎、老朽施設の改善や必要なグランドの確保など、教育条件整備につとめる。また、エレベーターの設置を早急におこなう。 ④ 定時制高校の補食給食・教科書無償化を復活させる。 ⑤ 市立高校奨学費については、拡充をはかる。 ⑥ 市立高校新卒生の就職問題について、教育委員会に担当窓口をつくる。 ⑦ 市立高校校舎等施設の耐震工事を早急におこなう。 （21）市立デザイン教育研究所廃止計画は撤回する。 （22）公立大学法人大阪市立大学の研究・教育条件を拡充する。 ① 府立大学、市立大学は、それぞれの大学開学の精神や歴史と特色を活かして存続・充実させ、統廃合はおこなわない。 ② 交付金の増額を図るとともに、自由な学問・研究を保障する。 ③ 附属病院の安定的運営につとめる。特に、高度医療機器の更新をはじめとして施設設備の拡充をすすめる。また、看護師を増員し、労働条件を改善する。 ④ 教職員の労働条件の改善、福利厚生の充実をはかるとともに、教職員、学生にたいするメンタルヘルス対策を講じる。 ⑤ 授業料減免制度を拡充し、学生の学ぶ権利を保障する。 （23）スポーツは「市民の権利」であることを明確にし、その振興をはかる。 ① 市民スポーツ振興のために施設、設備の建設や指導者の育成、クラブや団体への助成など、思いきった予算措置を講じる。 ② 小・中学校や市立高校の運動場・体育館・講堂・プールなどの施設の開放を民主的におこない、自主的なスポーツ活動の場を提供する。施設使用料は無料とする。 （24）「子どもの権利条例」を制定する。また、「子どもの権利条約」の内容を児童・生徒、学校関係者に周知徹底するために全文パンフにして学ぶ機会をあたえる。 （25）文化・芸術の振興をはかる。 ① 大阪市音楽団は、元の教育委員会の所管に戻す。それまでの間、補助金を抜本的に増額する。 ② 「大フィル」・文楽への補助金削減をやめ、かつてのレベルに戻す。 ③ 文化・芸術・芸能の専門家の活動支援を強化するとともに、小・中学校や高校の演劇鑑賞等への補助を拡充する。 ④ 動物園、博物館等は直営を継続する。
５、雇用の確保・安定につとめるとともに、中小企業の経営を守る （１）消費税１０％への増税をきっぱり中止するよう、国にたいして働きかけをおこなう。また、食料品など生活必需品の非課税化をおこなうよう求める。 （２）大阪市の公共料金の値上げはおこなわない。 （３）大阪市として雇用対策を強力に推進する。 ① いきすぎた本市職員の削減は中止し、過重労働による精神疾患などが生じないよう、必要な人員を正規職員として確保する。 ② 「大阪市公契約条例」を制定し、官製ワーキングプアをなくすとともに、市民サービスや公共工事の質を向上させる。国に対しては、公契約法の制定を求める。 ③ 雇用保険法第27条にもとづく「全国延長給付」の発動、ハローワークでの「ワンストップサービス」の拡充、および、労働者派遣法の抜本的改正を国に求める。 ④ 大阪市として民間企業に正規雇用を強く働きかけるとともに、関経連・関西経済同友会・在阪大手企業などへ、「解雇４要件」の遵守および雇用確保の社会的責任を果たすよう強く働きかけ、身勝手なリストラをさせないようにする。 ⑤ 未就労の青年の実態調査をおこなうとともに、職業訓練、就労セミナーの開催など、就労支援を強めるとともに、職業訓練履修までの間の生活費の支援などをおこなう。 ⑥ 高卒未就職者の就労を確保するために、積極的に地元企業・経営団体へ協力を働きかけるとともに、新卒者採用の地元中小企業への、補助制度を創設する。 ⑦ 離職者に対する「住宅支援給付事業」について、継続実施されるよう国に求める。 （４）中小企業対策を抜本的に強化する。 ① 中小企業、個人事業者の実態を把握し行政が適切に対応できるように、「事業所実態調査」を系統的におこなうとともに、産業創造館などでの受発注機会拡大事業を拡充する。 ② 各区に融資相談などの窓口を設置し、専門的行政職員を配置して支援を強化する。 ③ 同業種・異業種交流やネットワーク化などの自主的とりくみや技術開発等に財政的な支援をおこなう。 ④ 産業集積ごとに、経営支援・技術支援のできる「ものづくり支援センター」をつくる。 ⑤ 「住宅リフォーム助成条例」を制定する。 ⑥ 中小業者への官公需発注率引き上げの目標をもち、70％以上に増やす。 ⑦ 保育所、特別養護老人ホーム、市営住宅、公園、生活道路など市民生活密着型公共事業を市内中小企業に発注する。 ⑧ 本市発注公共事業における、受注業者の責任を明確にするとともに、下請け業者等を保護するしくみをつくる。 ⑨ 現行の小規模事業共済制度に国庫負担を導入し、「休業補償」制度を創設するよう国に働きかける。 （５）無秩序な大型店の出店を規制するとともに、商店街、中小業者への支援を抜本的に強化する。 ① 「まちづくり三法」の抜本的見直しをはじめ、大型店の出店・撤退規制をもりこんだ法整備を国に求める。また、「大規模小売店舗立地法４条指針」を積極的に活用して、必要な規制措置を講じる。 ② 商店街や個人営業者、中小小売業を「地域共有財産」と位置づけ、地域住民の生活環境の保持と商業・文化の継承・発展をすすめる。 ③ 空き店舗対策については、「大型空き店舗活用支援事業」等、諸施策の抜本的拡充を国に求めるとともに、財政的支援を強める。 ④ アーケード、カラー舗装の維持・補修・撤去への公的支援をおこなう。 （６）中央市場、東部市場の活性化と卸・仲卸業者の営業を守る。 ① 中央市場の現行家賃は、深刻な消費不況のなかで経営に大きな負担となっている。賃料を値下げして、営業が続けられるようにする。 ② 水道料金は各戸検針・各戸収納に是正する。 （７）中小企業融資制度を利用しやすいものに改善する。 ① 国に対して「責任共有制度」の廃止を求める。 ② 「金融円滑化法」の延長を国に求める。 ③ すべての大阪市制度融資について金利や保証料の軽減など、拡充・改善を図る。 ④ 条件変更中や家賃・公共料金の支払いの遅れなどがある場合でも、追加融資など柔軟な対応を講じる。 ⑤ 事業計画書を重視した融資制度や「低利借換え可能な保証制度」の拡充など、中小企業がいつでも利用できる大阪市独自の緊急融資を創設する。 （８）自営業者の家族従事者（業者婦人）の社会的・経済的地位の向上のために、市独自に実態調査をおこなう。所得税法第56条の廃止を国に強く求める。 （９）生産緑地法のもとでの市内農業の保護、育成のために農家の実情に見合った農業振興策を講じる。 ① 生産緑地内で安心して営農できるよう、日照、用水、通行等を確保するなど、生産緑地にたいする施策を積極的におこなう。 ② 生産緑地の追加指定を希望する農家には積極的に指定をおこなう。 ③ 宅地化農地にも営農意思が確認できる限り、農業振興策等を講じる。
（１）カジノは誘致しない。 （２）不要不急の淀川左岸線高速道路延伸部、夢洲への鉄道延伸などの交通インフラ整備は中止する。 （３）企業を誘致するための過度な優遇策はおこなわない。 （４）夢洲の土地利用については、大阪港の浚渫土砂や廃棄物を長期に受け入れる最終処分地として最大限活用し、緑豊かな緑地とするなど、地球環境にも役立つものに転換する。 （５）国際コンテナ戦略港湾の名のもとで計画されている必要性の乏しい主航路16ｍ浚渫はおこなわない。 （６）ＵＳＪ周辺区画整理事業の保留地は地権者大手企業やＵＳＪなどに買収を求める。大阪市が欠損金をかぶることのないよう、大企業・地権者に応分の負担を求める。 （７）関西国際空港へは、いかなる名目であってもこれ以上の公金投入はおこなわない。 （８）「梅田北ヤード」の財界主導の開発に対する公金投入や税の優遇策はやめる。 （９）小学校・区役所跡地など、市有地を民間に切り売りする計画は中止し、地域のニーズに応じて有効に利用する。 （10）安心して住み続けられる街づくりのために市営住宅を増やし、充実させる。 ① 建て替え時に戸数減は行わず、新たにふやす計画をたてる。なかでも、福島区や中央区、西区など、市営住宅のない行政区には優先的に建設する。建て替え用地の民間への売却はやめ、市営住宅の建設にあてる。 ② 市営住宅に市の責任で消火器を設置する。居住者の要望に基づき、エレベーター内の防犯カメラの設置やピッキング対策など防犯対策を強化する。エレベーター閉じ込め事故の再発防止対策を強化する。 ③ 風呂の設置は、入居時に公費でおこなう。 ④ 単身者向け住宅や子育て支援の募集枠を増やし、父子家庭の募集枠を新設する。 ⑤ 期限付き入居制度は導入しない。 ⑥ 市営住宅の維持管理、バリアフリーの推進など、補修予算を拡充する。共用部分の維持管理は、市の責任でおこない、高齢化の進んだ自治会に依存しない。 ⑦ 市営住宅附帯駐車場については、介護・医療・来客などのための一時駐車をはじめ、必要なスペースの確保をする。 ⑧ 市営住宅家賃の福祉減免制度は、所得を基準にした元の制度にもどす。また、市営特別・特定賃貸住宅で減免制度をつくる。滞納者にも適用するよう制度を改善し、制度そのものを周知する。 ⑨ 家賃の滞納世帯については、機械的な対応は止め、分納期間を延長するなど、安易な強制執行はしない。 ⑩ 11回落選特別措置は元にもどす。 ⑪ 同居人の地位継承については、制限をもうけない。 ⑫ 市営住宅で「孤独死」をおこさないよう、ケア付住宅などの拡充をはかる。 （11）マンションなど、民間住宅への援助を強め、安心して住み続けられる街にする。 ① 新婚世帯向け家賃補助制度は新規受付を再開する。 ② 分譲住宅購入融資利子補給制度を拡充する。 ③ 建て替え支援など、民間分譲マンション居住者への援助を強める。 〈ア〉大規模修繕、駐輪・駐車場の増設、集会所の新設及び改築などへの助成制度をつくる。また、階段手すりやエレベーター設置など、バリアフリー化の助成制度をつくる。 〈イ〉通路・道路など、共有地への固定資産税・都市計画税の減免制度の拡充と条件緩和をおこなう。 〈ウ〉水道メーターの水道局への移管を望まないマンションにも公的支援をおこなう。 〈エ〉防犯カメラの設置補助制度は、エレベーターや駐車場などにも設置できるよう改善すると共に予算を増額し、改善する。 （12）国に対して、UR賃貸住宅再編、雇用促進住宅廃止などを見直し、公的責任を果たすように働きかける。 （13）地域活動施設や公衆浴場などの固定資産税の減免を継続する。 （14）大気汚染防止対策を抜本的に強化するとともに、公害被害者に対する新しい救済制度を早期に確立する。 ① NO２環境基準の達成目標値は0.04ppm以下とする。そのために、大規模事業所の保有する自動車を対象に排ガス総量規制をおこなう。NO２やCO２を排出しない交通手段として自転車の活用を位置づけ、車中心の道路行政から、人・自転車・車の調和のとれた道路行政に転換する。 ② PM2.5対策を強力に推し進めるために、現行の全測定点（自排・一般）に測定器機を設置し、そのデータ集積と解析、対策に責任を持っておこなう。 ③ 未認定・未救済の公害健康被害者を救済するための新しい制度をつくる。そのためにも患者の声を十分聞き、その実態を把握する。 ④ 大阪市小児ぜん息等医療費助成制度の一部負担金は撤廃する。 （15）土壌汚染対策法の趣旨にもとづき、市民からの調査請求権を盛り込むなど、実効性のある大阪市条例を制定する。 （16）さらなるゴミ減量推進、環境汚染対策にむけて以下のとりくみを強化する。 ① ３Ｒ（発生抑制＝リデュース、再使用＝リユース、再生利用＝リサイクル）を徹底する。 〈ア〉リユース、リサイクル情報などの広報活動をおこなう。 〈イ〉分別品目の拡大でリサイクル率を向上させる。 〈ウ〉乾電池、蛍光管などの回収拠点を増やし、缶・瓶・ペットボトルの分別収集強化や容器包装以外のプラスチックについては可燃ゴミとせずに資源化をすすめる。 ② 資源集団回収活動への啓発や助成の増額をおこない、草の根からのリサイクル運動をすすめる。 ③ 不法投棄対策を強化する。 ④ 一般家庭系ゴミ収集の民営化はおこなわない。 （17）南港ポートタウンのごみ管路輸送廃止計画は白紙撤回する。 （18）アスベスト対策を強化して、市民の健康を守る。 ① アスベストの健診を復活させる。 ② 解体時のアスベスト飛散防止対策を強化する。 ③ 民間建築物等のアスベスト撤去費用について、「大阪市環境保全設備資金融資」（アスベスト除去公示等）の復活や補助を充実させる。 （19）地球温暖化・ヒートアイランド対策を抜本的に強化する。 ① 本市のあらゆる施策について、温室効果ガス削減の観点から総点検をおこない、是正する。 ② CO２排出量削減をすすめる。 ③ 公園整備を促進し、街路樹を大幅に増やすなど、緑化対策を抜本的に強め、緑被面積を大幅に増やす。 （20）阪神高速道路西大阪線の安治川から大正西区間の料金を無料にするなど、43号線の渋滞緩和と沿線の環境改善をはかる。 （21）公園や緑の空間づくりを積極的にすすめる。 ① 「緑被率15％」をめざして緑の空間を大幅に増やす。一人当たりの公園面積を７㎡においた計画を具体化し早期の実現をはかる。 ② 景観三法にもとづき、公共施設の屋上や公共スペース等も含めて緑の空間を大幅に増加させる。 ③ 利用者や地域住民の意見を汲み、公園に街灯・トイレ・時計・チャイム・ベンチ・水道設備などを設置、拡充する。 ④ 樹木の管理や雑草除去等の公園管理の予算をふやす。 ⑤ 公園の遊具については、子どもたちの安全を第一に管理する。そのために系統的な定期点検と専門家による点検をあわせておこない、遊具に点検シールなど貼り付ける。また、砂場における犬猫の糞尿対策を抜本的に改善・強化する。 ⑥ 公園用地などの計画決定においては、公園化の実現まで長期にわたる見通しの場合、地権者とよく話し合い、意向をくみ上げて善意の協力を無にしないようにする。 （22）各駅や市場・商店街の周辺に集中台数に見合う自転車置場を設置する。有料駐輪場の利用料の減免制度を拡充する。サイクルサポーターを大幅に増やし、不法駐輪が集中している駅などに配置する。 （23）道路交通法、駐車場法の改定によって設置の必要性が強まった二輪車の駐車場の整備を推進する。 （24）歴史と文化のかおる大阪市を創る。 ① 下町に残る町並みの保存や自然環境の保全や修復をめざす対策をとる。 ② ホープゾーンの助成措置の対象を拡大し、支援策を抜本的に強化する。 ③ 地区計画や景観条例などを活用し、無秩序な開発を防止する。 ④ 御堂筋の景観保護の立場から、規制緩和等は行わない。 （25）生活道路等の補修予算を増額するとともに、私道上でも必要な箇所には道路照明灯を設置し、現在町会に負担させている防犯灯の電気代等は大阪市が負担する。
（１）水道事業の民営化は行わない。 （２）遅れている管路の耐震化を抜本的に強化する。 （３）水道料金について ① 社会福祉施設への上下水道料金の福祉減免を元通り復活する。 ② 現行逓増制料金を維持する。 ③ 琵琶湖総合開発の償却終了を視野に入れ、料金値下げを具体化する。
８、「大阪都構想」は撤回し、市民に信頼される清潔で公正な市政にする （１）特別顧問・参与を多用する市政運営は改め、府市統合本部は廃止する。 （２）「府市大都市局」や市長の特別秘書は廃止する。 （３）市政に混乱をもたらす区長・局長公募などの幹部政策を改める。 （４）「職員基本条例」「職員の政治的行為の制限に関する条例」を廃止し、市職員が住民全体の奉仕者としての自覚と誇りをもって働くことができるようにする。 （５）各種審議会や行政委員会を全て公開すると共に選任は公正なものにし、幅広く市民の声が反映されるようにする。女性の委員数を増やす。 （６）議会選出の監査委員は全会派から公平に選任する
（１）人権行政の名の「同和行政」は廃止し、一般行政のなかでの同和の特別扱いはしない。同和行政終結宣言をおこなう。 （２）人権啓発センターは廃止する （３）府人権協会などへのいっさいの事業委託や指定管理者選定をやめる。 （４）「同和」未利用地はすみやかに売却する。 （５）「人権教育」の名による｢同和｣教育を廃止する。 （６）「解同」が主導する研究集会への職員派遣や「人権研修」への参加をやめる。
（１）自衛艦や米艦船など、軍艦船の大阪港入港は認めない。やむを得ない場合は、外国艦船に対して、「非核証明書」の提出を義務づける。 （２）二度と核兵器による犠牲者を出さないよう、被爆の実相の普及、反核・平和問題についての社会教育の取り組みを援助する。 （３）自衛隊からの自衛官等の募集「協力」には、大阪市として、きっぱり応じられないことを表明するとともに、募集に関する事務はおこなわない。 （４）「ピースおおさか」のリニューアルは設置理念に基づいて行い、予算を増額し、学芸員の増員を図る。また、「近現代史博物館構想」は撤回する。 |
