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市議団の実績

費用弁償は廃止すべき

大阪市議会で下田敏人議員が討論

下田敏人市会議員

2004年12月17日

  12月17日の大阪市議会本会議で、日本共産党の下田敏人議員は、費用弁償の廃止を求める討論をおこないました。以下全文。

 私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、議員提出議案第21号、「大阪市会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例案」の修正について、その内容を説明いたしたいと思います。

 議案第21号は、市会議員が本会議や委員会等に出席する毎に支給されてきた、いわゆる費用弁償、1日14000円を10000円に改めるというのでありますが、わが党の修正案は、当該条例4条2項を削除して、費用弁償そのものを廃止するものであります。

 どちらが、理にかない、市民の負託に応えるものであるか、おのずと明らかだと思います。かかる費用弁償は、金額の多寡が問題なのではありません。支給されていること自体が問われているのであります。

 それでは、なぜ、廃止すべきなのか。

 第一に、我々、大阪市会議員には、言うまでもなく、現在、月額100万円の議員報酬と一定額の期末手当が、そして、会派に対して一人あたり、月額60万円の政務調査費が支給されているのであります。したがって、議員としての活動は、財政的には保障されているのでありまして、これ以上の上乗せを要しないからであります。

 第二は、そもそも、議員が、市会本会議や委員会に出席して、おおいに議論をたたかわせ、行政のチェック機能を果たすということは、議員第一の仕事であって、まさに、本分とも言うべきものであります。

 しかも、新幹線などを利用する必要もなく、バスや地下鉄で、あるいは、自転車や徒歩で、登庁できるのであります。頻度にしても、平均して、月数回程度のものでありまして、元より、費用を償う必要など全くありません。

 第三には、大阪市が、財政難を理由に、次々と市民に負担を転嫁している中で、このような、言わば、冗費を執行するなどということは、市民感情からしても、到底、許されないからであります。

 これまで、大阪市は、ムダな大型公共事業や破綻三セク事業に、莫大な公金を投入してきました。そして、その多くは、公債発行に頼ってきたのでありまして、今日、その元利償還が本市財政を大きく圧迫しているのであります。

 加えて、市税収入の減少や国からの地方交付税等のカットによって、かつてなく厳しい財政状況にあることは論を待ちません。

 ところが、大阪市は、その大半、みずからの政策的な失敗によって招いた財政難の言わばツケを、市民に押しつけようとしている訳で、断じて認めることはできないのでありますが、まさに、そういう時だけに、市民の立場からみた浪費、冗費というものは、例え一円たりとも許容しないのであります。

 第四に、この費用弁償は、府下の自治体では、1999年には残っていたのは、14団体であったものが、今や、大阪府と大阪市だけになりました。府下衛星都市は堺市も含め、全廃されたのであります。

 まさに、費用弁償廃止は、時代の流れ、時代の要請であり、市民的要求と言わなくてはなりません。

 以上、修正内容とその理由でありますが、わが党は、2002年12月19日と、2004年3月26日、過去2回、廃止の提案をいたしました。今回、言わば、3回目の提案ということになります。

 議員各位が、市民の負託に応えて、本修正案に是非とも賛同されるよう、お願いする次第であります。

なお、議案第21号に、期末手当に関する改正が盛り込まれておりますが、この点については、賛成であることを申し上げ、説明といたします。