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市議団の実績

大阪市会本会議代表質問.わたし考一議員

わたし考一市会議員

2008年3月5日

 3月5日、大阪市会本会議がひらかれ、日本共産党大阪市会議員団を代表して、わたし考一議員が、平松邦夫市長に質問しました。

 

私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、2008年度大阪市一般会計等予算案、ならびに当面する施策等について、平松市長に質問したいと思います。

 いま、日本の経済と社会は大きな岐路に立っています。自民・公明の歴代政権は、大企業のリストラを容認し、労働法制の規制緩和をおしすすめて、低賃金の非正規雇用を拡大してきました。また、大企業・大資産家には減税をすすめ、庶民には増税と負担増、社会保障の切り捨てをおこなってきました。

 その結果、資本金10億円以上の大企業の利益は、1997年とくらべ、2.2倍になる一方で、働く人たちの賃金は減り続け、消費などにまわせる、いわゆる可処分所得は、その間に24兆円も減ったのであります。

 こうして、貧困と格差がさらにすすみ、「ネットカフェ難民」や、「医療・介護難民」が増えるなど、国民のくらしが、底なしの不安と危機にみまわれているのであります。

 わが党議員団が昨年おこなったアンケートにも、「小泉内閣以降、弱者に対する医療制度その他の悪政は目に余るひどさである」とか「どれだけの人が、歯をくいしばって耐えているか、政治を志す人は考えてほしい」「高齢者は死んでしまえとする弱いものいじめは絶対にやめてほしい」など、数多くの痛切な声が寄せられています。

こういう中で、265大阪市民にとって、最も身近な行政である本市の責任は、極めて重大と言わなくてはなりません。経済政策の軸足を、大企業中心から家計・国民に移し、家計を直接応援する方向に切り替える事を国に求めるとともに、「住民の福祉の増進」という地方自治の原点に立ち返り、市民のくらしを守るために、あらゆる手立てを尽くすことが大阪市に求められているのであります。

平松市長は「安心を実感できる総合的な福祉施策を推進します」などと公約されましたが、今まさにその全面的な実行が要求されているのであります。

ところが、本予算案は、市民の大きな運動もあって、子どもの医療費助成の若干の拡充などを盛り込んだものの、関前市長の市政改革マニフェストを踏襲し、国保料金などの値上げを盛り込み、市民の望む、身近な公共投資はカットする一方で、スーパー中枢港湾づくりや淀川左岸線二期事業など、ムダで環境破壊の大型開発は優先しております。また、あれだけ批判をあびている同和事業の終結にも背を向けているのであります。到底、認めることはできません。このような予算案は撤回し、根本から組み替えるべきであります。以下、こういう立場から、具体に質問したいと思います。

 

第一に市民のくらしと福祉、教育についてであります。

 

まず、国民健康保険の問題についてお伺いします。

今、国保加入者の多くは、「保険料が高すぎて払えない」との悲鳴の声をあげています。「市民の目線」を強調しておられる平松市長は、この声をどう受け止めておられるのでしょうか。

2006年度の本市の国保料滞納世帯は、加入世帯の実に4軒に1軒にのぼっています。ところが、昨年の引き上げに続いて、今年も1.2%値上げしようとしています。結果、年間所得100万円で65歳以上の単身世帯の国保料は、2005年度、47730円だったものが、新年度予算案では122148円と、たった3年で75千円近くも値上げになり、2.6倍にはね上がるのであります。とりわけ、今回の引き上げが所得100万円までの低所得世帯層に集中している点は見過ごす事ができない、ひどい値上げであります。それは、先日開催された国保運営協議会で議論をふまえたうえで、「国保料の1.2%の値上げ案に賛成しかねるとの意見が多数である」と、会長がまとめる発言をされましたが、ここにも明確に示されているのであります。大阪市は一般会計からの繰り入れを44億円もへらしました。国保料を据え置くための財源は、9億円ですむのであり、今回の国保料引き上げ案の撤回を強く求めるものであります。

また、大阪市は滞納世帯に対し国民健康保険証をとりあげ、2001年には2021世帯に資格証を交付。以来、毎年交付し続け、今年度はその5.3倍の10,725世帯に激増させてきました。資格証の人は病気になっても医者にかかれません。手遅れとなって、死亡に至った事例が、NHKがおこなった限られた調査でも、和歌山県はじめ5つの県で、2年間で41件も報告されています。大阪市にこんな実態がないかどうか調査をすべきであります。

資格証の交付は国民皆保険制度の原則をこわすものであり、これ以上の発行はやめること、また、資格証交付された約1万世帯について、世帯主などの病気等、政令で定める資格証を発行してはならない特別の事情に該当しないかどうか精査すべきではないでしょうか。以上、国保関係4点について答弁をお願いします。

 

次に、今年4月から実施されようとしている「後期高齢者医療制度」についてであります。この制度は、かつてない、きわめて重大な問題をもっています。

その最大の問題点は、終末期の医療は在宅へと誘導し、どんどん退院を促進。通院医療は、検査や治療費の定額払い制を導入して「医療費の限度額」を決めるなどであります。

また、「安定的な財源の確保」と称して、すべての後期高齢者が支払わされる保険料を2年ごとに確実に引き上げ、しかもそのほとんどが年金天引きで否応なし。年金のない人でも保険料を滞納すれば保険証を取り上げられてしまうなど、きわめて無慈悲な制度になっているということであります。

こうした事から本市会では、昨年9月、この制度について「いったん凍結し、被保険者に過度の負担を招くことなく、市町村に過分な負担が生じないよう十分な財政措置を講じられるよう強く要望する」との意見書が、全会一致で採択されています。また、先月28日には、野党4党が後期高齢者医療制度を廃止する法案を衆議院に提出しました。市長は国に対し、実施そのものをいったん凍結せよと申しいれすべきではありませんか。答弁をお願いします。

 

次に子育て支援策についてお聞きいたします。

まず保育所の待機児解消の問題についてお尋ねします。

 待機児問題は年々深刻になり、大阪市は今年度も待機児が744人と全国最多を記録いたしました。共働き家庭であっても、保育所に入れない事例があいついでいるのであります。

 今、大阪市の保育行政に対する姿勢が問われています。今日まで大阪市は待機児対策として、公立、民間を問わず、押し入れなどを保育面積にカウントし無理矢理、定員増をおこない、分園などでしのいできました。今回初めて市有地の活用で3カ所の予算が組まれていますが間尺にあいません。ほとんど8年間連続、待機児ワーストワンという汚名返上のためにも、市が責任をもって必要な地域に、必要な保育所をつくるべきであります。ましてや市が無理やりすすめる公立保育所の民間委託は保育所の保護者に大きな不安を与えているのであり撤回を求めます。

 

さらに、学童保育についてであります。

国の策定した「放課後子どもプラン」は、子どもの居場所事業としての「放課後子ども教室事業」と、留守家庭児童の遊びと生活を保障する、いわゆる、学童保育をすべての小学校区で設置するよう地方自治体に求めています。

ところが大阪市では、全小学校区の内、学童保育設置は約半分の校区にとどまっており、政令市で2番目に低い水準となっています。すべての小学校区に学童保育の設置を早急にすすめるべきであります。

同時に、大阪市に代わって父母らが運営する既存の学童保育について、空き教室の提供や、指導員の確保などに見合う、補助金の増額を行うべきです。

 

 次に子どもの医療費助成制度拡充についてお尋ねします。

新年度予算は、子どもの入院費への助成を小学3年生から6年生にまで広げて実施することとなっていますが、予算額は昨年比で12億円近くも減っているのであります。これは国が3歳から6歳までの医療費自己負担を3割から2割に下げたことなどによるものでありますが、12億円を制度の拡充に使うならば通院費助成の年齢を引上げることができるではありませんか。東京都では23区のほとんどすべてで義務教育終了まで医療費が無料になっているのであります。この機会に、通院費助成を一気に小学校卒業にまで引上げるべきです。答弁を求めます。

 以上子育て支援策5項目について合わせて答弁をお願いします。

 

続いて教育に関連する問題についてお聞きいたします。

 まず、学力テスト予算についてであります。

 本予算案には市内の小中学生の学力を向上させるためとして、学力テスト予算2100万円が計上されていますが、昨年春に、一斉学力調査が全国で77億円もかけておこなわれたばかりであります。すでにこうしたテストが行われてきた東京都では、教師が「テスト当日、点数がとれない子が休むとホッとするようになった、自分が怖い」というほど追い詰められ、自校の点数をあげるために校長らが障害児の答案用紙を抜き取ったり、さまざまなゆがみがおこっています。このような弊害が指摘されているテストはやめるべきであります。

 

 学力の向上に役立つのは、学力テストなどではなく、小人数学級であります。

 この間、小人数学級編成を実施、あるいは予定している政令市では7市、都道府県が東京都をのぞく46道府県と着実に拡大し、大阪府では35人学級が小学校1、2年生について完全実施をされています。小人数学級編成の効果について文科省の調査では「学力が向上し不登校、いじめなどの問題行動が減少した」という回答が80%を超え、府教委の調査でも「総じて児童の学力が向上した」などの肯定的意見が90%を超えています。大阪市でも実施している35人学級の到達点について調査すべきです。

 大阪市はまともな調査もせず、文科省でさえも学力との相関関係を認められない、格差の固定化につながる習熟度別指導にしがみつき、市独自の小人数学級編成に背を向け続けています。こうした頑迷な態度を改め、国や府に対し、実施や拡充を求めるとともに、本市独自にも小人数学級にふみだすべきであります。あわせて答弁を求めます。 

 

次に中学校給食についてであります。

 市長は、中学校給食の実現を公約して当選し、わが党議員の質問に対しても、「食育という観点から学校給食法にもとづく給食を、すべての中学校で実施する事を早急に検討したい」などと答弁されてきました。保護者や生徒ともその実現を心待ちにしていたのでありますが、出されてきたのは今後3年間で学校給食ならぬ「学校昼食」を実施し、業者弁当を提供しようとする計画であります。公約違反もはなはだしいと言わなければなりません。

 さらに、今まで中学校給食を行ってきた12校分、5億2千万円あまりの予算をばっさりとけずりながら、わずか100万円ばかりの研究予算を組んだだけであり、本予算からは市長が中学校給食に取り組もうとする姿勢は見られないのであります。

 全国では財政的にきびしい中で、74%の中学校で、また束京都23区では、すべての公立中学校で完全給食が実施されているのであります。平松市長が「食育という観点」をおっしゃるなら、温かいうちに食べられる、自校方式の完全給食へ向けて足を踏み出すべきであります。市長の明確な答弁を求めます。

 

 次に就学援助制度についてであります。

 憲法第26条は「すべて国民は、法律の定めるところにより、ひとしく教育を受ける権利を有する。」とのべ、経済的理由によって教育の機会均等が失われてはならないと、不十分ながらつくられたのが就学援助制度であります。本市は全体の34%の保護者が申請する全国有数の申請率となっており、貧困と格差が広がる中で、こうした制度のさらなる充実が求められています。この時期に、予算を2億8千万円もへらし年間13,270円の学用品費が半分程度に減らされようとしているのであります。とんでもありません。きっぱりと撤回するべきです。答弁をもとめます。

 

 

第2に市民の安全・安心の街づくりについてお尋ねいたします。

 

まず市営住宅についてであります。大阪市内の厳しい住宅事情の下、毎回の住宅募集は募集戸数を大きく上回る申込者があり、昨年7月の一般世帯向けの申込み競争倍率は平均で36.8倍にもなっています。市民は市営住宅の戸数を増やすことを切実に求めているのであります。

ところが大阪市は市営住宅の建替えに際して、建設戸数を減らし、わざわざ余剰地を作り出して、せっかくの市営住宅用地を売りとばしてしているのであります。すでに2006年度までの4年間、4つの団地建替え事業で計22000uが売却されました。本予算案にも天王寺区小宮住宅の土地売却が含まれていますが、先日発表された案では、団地面積の56%にあたる5700u、少なくとも市営住宅、200戸以上が建てられる用地を売却するものになっているのであります。こんな市営住宅用他の売却はやめて、建設戸数を増やすべきではありませんか。

 

 また、市営住宅の入居収入基準などの改悪問題であります。国は昨年末に公営住宅の入居収入基準を月額20万円から158千円に引下げ、合わせて家賃を算定する際の収入区分も引下げました。この結果、これまで市営住宅に入ることが可能であった収入階層の人が入れなくなり、立退きも求められます。また収入が変わらないのに区分が変わって家賃が値上がりになる入居者が相当数生まれることになるのであります。とんでもない制度改悪です。こうした改悪の撤回を国に求めるべきではありませんか。あわせて、答弁を求めます。

 

次に環境問題についてであります。

 わが国は京都議定書で世界に約束した6%のCO2削減目標を、2O08年から2012年までの4年間で実施しなくてはなりません。ところが現在、基準となっている1990年に比べて、逆に6.4%もCO2の排出量を増やしているのであります。このまま地球温暖化がすすめば、異常気象や生態系へのさらなる影響も危惧されております。わが国においてはCO2排出の8割を占める産業界にたいして、削減を義務付ける公的協定がいまだに結ばれていません。市長として、地球温暖化問題・CO2削減問題などをどう認識しているのか、また、国にたいして実効性あるCO2削減策を求めるべきだと考えますが、あわせてお聞きまします。

 

 さて、昨年の大阪市は、8月の平均気温が全国最高の29.9度にもなり、35度以上の猛暑日が14日間、熱帯夜も25日間にのぼりました。地球温暖化問題とあわせて、ヒートアイランド対策は喫緊の課題であり、市として、実効性ある対策を推進する事が求められています。環境局はヒートアイランド現象を和らげるため、夏に大阪湾から海の風を都心に誘導する「風の道」計画の調査費350万円を予算案に盛り込みました。「風の道」構想では将来は海風をさえぎる高層建築物を誘導・制限する手法も検討されるとのことであります。しかしその一方で大阪市は、北ヤード開発に典型的に見られるように、建築物に大規模な容積率を与えてさらに高層建築物を増やし都市を過密にすることを推進しているのであります。野放図に都市を過密し、ヒートアイランド対策に逆行するまちづくりはやめるべきではありませんか。答弁を求めます。

 また、ヒートアイランド対策では、緑を増やすことが重要であります。大阪市の都市公園面積は政令市のなかで最下位であり、市民一人当たり3.5uしかないのであります。また、2002年度には47億円あった公園整備予算が、新年度では24億円にまで半分に減っています。これでは到底、21世紀半ばに市民一人当たりの公園面積等を7uにするとした大阪市の基本計画の目標は実現できない事はあきらかです。

 ヒートアイランド対策に取組むというなら、公園整備予算を減らすのではなく予算を増やして、公園整備を早急にすすめるべきではありませんか。答弁を求めます。

 

 次に交通局事業についてお聞きします。

申し上げるまでもなく、地下鉄やバスは市民の足として欠くことができません。しかしながら、地下鉄がここ毎年200億円もの利益をあげて、全国の公営地下鉄の中で断トツの経営状況であるのに比べ、バスの方は今年度末で63億円もの累積資金不足が生ずる見込みであるなど、引き続き厳しい事業運営を余儀なくされているのであります。

 こういう中で、交通局は中期経営計画なるものを立案して、地下鉄駅を結ぶフィーダー系バスの赤字補てん等として、地下鉄からの2009年度以降3年間の支援策を打ち出しました。ところがこの計画には、今年度末バス60両の減車に続いて、2010年度、更に23両の減車が盛り込まれているのであります。これでは市民サービスの悪化を招き、バス離れを一層加速することは必定であります。

 このような計画は練り直すべきであります。又、地下鉄からのバスへの支援策は、新年度直ちに講ずるべきです。同時にバスの赤字対策は、市民の足を守る観点から、一般会計としても講じられて然るべきであります。そうして、これ以上のバスの減車はやめるべきです。併せて答弁願います。

 

 次に水道事業について質問いたします。

 我が党議員団は、過去に取り組まれた琵琶湖総合開発について、大阪市の水利権は充分足りているのであり、総額約1000億円にものぼる事業であることや、環境破壊につながる事を指摘し、水利権の取得をやめるよう何度となく要求してきました。また完成後も過大になった水利権を他都市に譲渡する様、再三にわたって求め続けてまいりました。この開発で、大阪市はあらたに日量64万dの水利権を取得し、計267万dとなりました。しかし起債償還をはじめた1992年以来の1日平均給水量は144万dで、最大給水でも92年に190万dを記録したのみであります。以後は下がりっぱなしで、2006年度は150万dと惨憺たる状態であります。結局、水利権は毎日100万d以上あまっており、琵琶湖総合開発につぎ込んだ1000億円あまりは全く必要なかったのであります。まさにむだ遣いの極みであるといわなければなりません。

 この間、水利権の問題では1999年に国の河川審議会から「今後の水利行政のあり方について」という提言が出され、「未利用の水利権について譲渡あるいは転用等の合理化を円滑に進めることが求められてきている」と述べられています。この提言に対する市長の認識をお尋ねいたします。

 また、先日淀川水系流域委員会の宮本委員長が平松市長に対し、大阪市が保有する名張市・青蓮寺ダムの水利権を伊賀市に譲るよう打診がありました。ムダなダムをつくらず、環境破壊を防ぐためにも積極的に応ずるべきではないでしょうか。合わせて答弁をお願いします。

 

第3に臨海部などのむだな大型開発は中止し、凍結すると同時に、中小企業を応援することについてであります。

 

 まず、ムダな開発の典型であるスーパー中枢港湾づくりについてお聞きいたします。

 新年度も、大水深高規格のコンテナ埠頭、C12の建設費などに計60億5100万円が計上されております。しかしこのC12埠頭に大型コンテナ船が新たに入ることは、ここ当分ありません。なぜなら5万トンを超えるコンテナ船の入港隻数は減る傾向にあり2007年1月〜11月は278隻で、昨年同期と比べても、32隻も減っているのであります。こういう中で、わざわざ咲洲のR岸壁、C6、C7の6バースのコンテナ機能を廃止して、ここを利用している小型の船を、C12埠頭などへ回そうと計画しているのであります。

 ところが、こんどはこのR岸壁等の、年間のべ2000隻もの船が、夢洲の3バースではさばききれないという問題が生じてきました。それはエバーグリーンの専用埠頭であるC11がどうなるのか不透明だからであります。そこで新たに浮上したのが、C12の隣、長い間放置されてきた水深12mの多目的埠頭のコンテナ埠頭化であります。もう既に港湾計画も変更して、名称も夢洲コンテナ埠頭・YCと命名し、バックヤードもC12に合わせて拡張し、スーパー中枢港湾に組み込もうとしているのであります。しかも、埠頭用地の埋め立てから、岸壁の建設、いったいどれだけの費用がかかるのか、大阪市の負担はどうなるのか一切明らかになっていないのであります。

 本当にひどいものでありますが、こんなムダにムダを重ねるようなことは中止をし、スーパー中枢港湾づくりそのものを埠頭の再編も含め抜本的に見直すべきであります。

 又、この夢洲コンテナ埠頭の後背地50haを物流拠点として整備しようとしている点であります。夢洲については、新人工島の大阪市施工分の休止に伴って、浚渫土砂等の処分地としての延命を最大限はかることが、目下の急務であります。しかも、売れる見通しがつかないにもかかわらず、下水や道路などのインフラ整備が必要となってくるのであります。拙速はすべきではありません。あわせて答弁を求めます。

 

次に淀川左岸線についてです。

 来年度予算には淀川左岸線2期計画分が24億円計上されています。この事業は阪神高速道路公団が不採算路線だとして整備を諦めたものを、大阪市が街路事業として建設をおこなおうというものです。国は、阪神高速の有料道路事業としては建設を見送りながら、今でも昨年11月に決定した「道路の中期計画()」で「地域高規格道路」として位置づけ、道路特定財源を使って建設を促進しているのであります。この街路事業の大阪市の負担は、総事業費が縮減されたとしても400億円もの巨額になります。沿線住民は、貴重な淀川河畔の自然を破壊するものだ、ムダで不必要な高速道路だと声を上げ続けています。

 さらに、北区豊崎から近畿自動車道まで約10kmの淀川左岸線延伸部の計画があります。国は、小泉内閣時代に都市再生環状道路として採択し、「中期計画」でも候補の路線として位置づけて、これも建設を強力に推進しています。ところがその総事業費たるや、約4000億円にもなると試算されているのであります。

 今や、少子化、人口減のなか高速道路の交通量見込みそのものが下がっています。自然を破壊し、巨費を投じることになる淀川左岸線の2期事業については、大阪市として中止するべきではありませんか。さらに淀川左岸線の延伸部計画については、国に取りやめるよう働きかけるべきではありませんか。あわせて答弁をもとめます。

 

次にWTCについてお聞きします。

市長が肝いりで発足させた「特定団体検討委員会」の中間報告が出て、再建策から法的整理まで10のメニューが示されました。しかし、どの案を採用するにしても、特定調停での「銀行の借金は大阪市が損失補償する」という枠組みに手をつけることなしには、大阪市の負担が軽くならないことは明らかであります。先の市長選挙で示された市民の声は、なぜ大阪市が三セクの銀行借金に責任を負わなければならないのか、そのこと自体が理不尽だというものであります。

銀行はWTCにあわせて972億円を貸付けましたが、これまでに元利合わせて605億円も回収しています。これにWTCの経営が破綻した場合には509億円もの返済を受けるというのが特定調停の契約であり、結局、銀行は差引き140億円儲けることになるのであります。他方で大阪市はこれまでに、資本金と追加出資・貸付金などで合計265億円もの税金を投じて来ました。会社が二次破綻すれば大阪市は、この265億円を失うばかりか、見積の損失補償額341億円と合わせれば606億円もの負担を被ることになるのであります。とんでもありません。

 市長は、検討委員会に「おまかせ」というのではなく、直ちに銀行に対して、強力に債権放棄をおこなうよう交渉を行うべきではありませんか。さらに、市長は「大阪市が損失補償をするにいたった経緯や責任を徹底調査して公表する」とも公約されていますが、この点はいったいどうなっているのか。あわせて、明確な答弁をお願いいたします。

 

 次に企業誘致助成金制度についてお尋ねします。

 ここ数年間、全国各地で企業誘致のための補助金額引き上げ競争がおこり、大阪府などでは1社あたり最高額150億円と法外な規模にまでなっています。この制度は税金を使って私企業に助成をおこなう制度であり、当然の事ながら企業が公共的、社会的な役割を発揮する事が求められるのであります。

 本市の制度も最高額1社あたり30億円という制度になっていますが、本市中小企業向けの予算が1社あたりわずか4万円程度であることを考慮すると、破格の助成金であります。この補助金を受け今年度から稼働しだした企業の雇用は正社員30人にとどまっており、しかも、工場開設にともなう新規採用はたった一人にしかすぎません。残りは他事業所からの転勤であり、ほかに100人ほどが派遣と、下請けで占められているとの事であります。とても莫大な補助金に見合うような公共的役割を果たしていると言えないのであります。また、この補助金は関電跡地に進出した企業に限られており、総投資額が100億円以上という点でも一部の大企業にしか適用されず、中小企業にはまったく縁のない補助制度であるといわなければなりません。

 京都府では実際に雇用増を実現した企業に対する補助金の制度をとりいれました。障害者雇用には一人50万円、正社員は40万円、パートは10万円なっており、着実な雇用効果を発揮しているとの事であります。本市でも、企業誘致のための補助金のあり方を見直し、実際に雇用増を実現した企業に対する補助金の制度にし、中小企業でも適用される制度に改善すべきであります。ご答弁ください。

 

第四に、不正、腐敗のない民主的市政を実現する問題についてお尋ねいたします。

 

最初に、裏金問題についてであります。

 この間、区役所などで相次いで発覚した裏金は多額にのぼり、市民の批判が大きくひろがっています。現在、判明しているものだけでも残高で5400万円、架空の人件費などでひきだされたは金額は2億3千万円にものぼっています。こうした事が、長期にわたり秘密裏に処理され、しかも組織的に続ける事がなぜ可能であったのか、この体質を解明する事が重要です。

 この背景には、今まで、市行政に批判的な職員は、市の中枢部からいっさい排除するという人事政策があり、その結果、職場で自由にものが言えない、告発ができないというゆがんだ体質がつくられました。その事が、今日まで自浄作用が発揮される事なく、不正が温存される結果となったのではないでしょうか。

 裏金の中には一部労働組合との癒着、同和行政との関わりを想起される事案もでてきています。いずれにしても、全容解明と、全面的な公開、そして金銭の返還と公平・公正な処理を求めるものであります。答弁をお願いします。

 

つぎに賃金とリンクした人事評価制度、成果主義賃金制度についてお伺いします。まさに、この制度は裏金等、不正をみても見ぬふりをし、上司には常に「ごまをする職員」を育てる制度であることを指摘しておきたいと思います。

市はこの制度の導入について、職員の勤務意欲の向上、組織の活性化を図り、公務の円滑な運営の確保と市民サービスの一層の向上はかるのが目的であるとしていますが、このような制度の導入によって大阪市のいう目的が達成できるものではありません。

その事は総務局自身がおこなった調査でも明らかであります。職員アンケートでは導入について、「チームワークが乱れる。公務になじまないし、民間ではすでに破たんしている」とした反対意見が賛成の2.6倍と大きく上回り、「資質に問題のある上司に評価されたくない」「評価者によって評価がアンバランスだ」「職場におらず、仕事ぶりを見たことない人が、なんで評価できるのか」など職員のなかに疑問の声が広がっています。

経済産業省の「人材マネジメントに関する研究会」の報告でさえも「多くの従業員のモチベーションの低下」が指摘されています。だからこそ早期にこの制度を導入した、自治体や民間企業が、見直しにとりかかっているのであります。市長、成果主義賃金制度は撤回し、本市が長年おこなってきた、思想信条の違いと所属団体の違いによる昇級、昇格差別を反省し公正、公平な人事評価制度確立のため幅広く議論すべきではありませんか。答弁をもとめます。

 

 最後に、人権の名による同和特別扱いを、なお、続けている問題であります。

 新年度も、これまでの乱脈な同和行政の元凶である人権協会職員200名を超える人件費を大阪市が保障しているのであります。とても市民の理解は得られません。キッパリとやめるべきであります。

 また、人権文化センター12館と分館1館に対して、149名もの職員が配置されておりますが、区民センターなどの、32施設189名と比べると2倍の人員配置となっているのであります。人権協会への委託はやめ、館長・副館長などとして派遣している本市職員は引き上げるべきです。

 また、教員の旧同和加配も見直しがされておりません。例えば、児童数303人の西成区・玉出小学校では、17名の教員であるのに対し、児童数272人の西成区・長橋小学校では、24名の教員が配置されており、1.6倍の教員配置となっています。こんなとんでもないことは、改めるべきです。

 

 同和特別扱いの最たるものは旧同和浴場であります。

法期限切れを前に、全額大阪市が支出して次々と建て替えを行った上、各地域人権協会の所有といたしました。ところが当局は長い間、固定資産税の課税を怠った上、やっと過去の分も含め11箇所4300万円課税したものの、4箇所、850万円徴収しただけで残り大部分は督促すらしておりません。一般市民には、容赦なく差し押さえをおこなっているのに、とんでもない話であります。キッチリと徴収すべきではありませんか。同時に土地・建物とも本市所有の2箇所もあわせて、適正な土地使用料も負担してもらうべきです。

 さらには、暴力と利権あさりを事としてきた解同の主導する部落解放人権夏期講座への職員の公費参加についてであります。2007年度、63名が宿泊研修として参加しており、新年度もやめようとしておりません。とんでもありません。廃止すべきです。

 最後に、旧同和市営住宅の空家の一般募集についてであります。昨年7月の募集がから開始されましたが、空き家戸数1905戸からすると、114戸と、ごくわずかにすぎません。比較的新しくて、入居可能なものまで貸付停止にしているからであります。

 例えば、浪速区では、貸付停止戸数473戸のうち、199戸は、ここ10年ぐらいの間に建設されたもので、このうち、107戸は建て替えの受け皿住宅として建設されたものの完成後、ただの一度も入居がないままではありませんか。精査の上、一般募集戸数を大幅に増やすべきであります。

 以上、同和行政関連8項目について合わせて市長の答弁を求めます。

 

質問は以上でありますが、答弁のいかんによっては再質問することを申し添えておきます。