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市議団の実績

市会本会議での山中議員の一般質問と

橋下市長の答弁(要旨)

山中智子市会議員

2013年11月1日

※11月1日の大阪市会本会議、一般質問での山中智子議員の質疑と、橋下徹市長の答弁を掲載します。この記録は、日本共産党大阪市会議員団事務局で作成したもので、正式な記録ではありませんのでご了承下さい。


山中議員がおこなった一般質問の主な質問項目

 

1.大阪都構想の成否が争点となった堺市長選挙結果の受け止めについて。

 

2.大阪都構想のパッケージ案について。

@   「二重行政」をなくして4000億円浮かすとの看板は偽りだったのではないか。

A   特別区にすれば、ニアイズベター・市民サービスは良くなる−まやかしではないか。

B   民間ビルの間借り庁舎で、一人前の自治体といえるか。

C   初期投資−庁舎建設・システム構築等で2000億円、パッケージ案640億円、壮大なムダではないか。

D   百害あって一利なし。都構想は撤回すべきではないか。 

 

3.交通事業の民営化について

@   地下鉄の初乗り料金の値下げは民営化しなければできないのか。

A   バスの切り捨て、市民の足の利便を損なうものではないか。

B   民営化の前に、労働者の理解と納得を得るべきではないか。

 

4.関係者の合意なしに、幼稚園・保育所の民営化を進めることはやめるべきではないか。

 

5.公衆浴場の固定資産税減免制度は継続すべきではないか。

 

6.市長の政治姿勢、政治手法について。

@   さも区民ニーズをくむかのような見せかけの公募区長は税金のムダ遣いではないか。

A   不祥事公募区長等の任命責任はどうなるのか。

B   日本維新の会の代表と大阪市長とは両立しがたいのではないか。


○山中智子委員

 私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、市政運営などについて橋下市長にお伺いいたします。

 先の堺市長選挙は、大阪都構想の是非、成否が大きな争点となり、都構想は地方自治を潰すものだと、都構想の否定を明確に訴えた竹山市長が勝利いたしました。

 橋下市長はこの結果をどのように受け止めておられるでしょうか、お伺いいたします。

 

◆橋下徹市長

 あのー、僕はお姉さんに対してはしっかりと口答えしていきますのでよろしくお願いします。

 堺市長選挙なんですけどね、確かに負けました。これははっきり言って負けましたけども、これは永遠の野党という矜持を持っている共産党がですね、相手側についてしまったと。全部、自民党と共産党が全部一緒になってしまって。これ票で見れば、やっぱ共産党も今勢いありますからね、いろいろ分析しましたら共産党の票、もし除けばですね、どうなっていたかわからないと思いますよ。

 これ共産党の票分が乗ってしまって負けた事は負けましたけどもね。大阪都構想も全面的に争点になっていた事も間違いないですけども、これは共産党の力によって負けました。

 さらに大阪市内においては、負けないようにしっかり市民の皆さんに説明をしていきたいと思っております。また、あとでやりましょう。

 

○山中智子委員

 まさか、市長から共産党の力で堺が勝ったというふうに言って頂けるとは思ってもみませんで、非常に驚いております。そういう思いで選挙戦見つめておられたから、「酢豚のパイナップル」発言なんかもあったのかなというふうに今改めて思っています。

 確かに、日本共産党も他の会派の皆さん、維新の会以外の方たちと一緒に竹山市長を推しました。そのことはやっぱり今この大阪で、都構想というものだけは、みんなの力で止めなければならないという、その思いの表れだったという事を申し上げたいというふうに思います。

 市長自身も堺の市長選挙については、例えばこれは、大阪維新の会の全体会議でも、「本丸中の本丸の都構想に向けて、進んでいかなきゃならない。まずは堺市長選挙、これは是が非でも勝利をおさめなければなりません」というふうに仰って、堺に出向かれてもやっぱり都構想の事にずいぶん力をいれて演説をしておられたというふうに思います。

 一方で、竹山市長は「堺は一つ」を合言葉にして、まさに都構想の是非をかけた天下分け目のたたかいであり、そこに共産党が入った、入らないというそういう事では、力関係では無く、やっぱり堺の市民は、大阪都構想を否定したと、そこは素直に、率直に受け止めるべきではないかと思うんですがいかがでしょうか。

 

◆橋下徹市長

 全然違いますね。だって、僕は大阪市長に当選したときに、市長に当選したぐらいで大阪都構想に全員が賛成したというふうに思わないでくれというふうに、共産党はいつも言ってたじゃないですか。だから最後、法定協議会でね、しっかり中身を制度設計をして、最後に住民投票で決めればいい訳なんです。

 だから、今回の堺市長選挙はね、確かに大阪都構想の是非と言う事は、これは争点化にはなりましたけれども、本当の争点というのは、きちんと、これは僕の説明不足だったんですけども。法定協議会を開いて中身を議論して、最後、住民投票というプロセスに乗せますかっていうね、そういう話をすればね、僕は多くの堺市民の皆さん理解してくださったと思いますね。

 だってそりゃね、共産党の力に本当にやられてしまったね。だって嘘ばっかり言うんですもん。だって、堺が無くなるって、無くなりませんよ。だって名前だってそのまま残すっていうふうに言ってるんですから。堺は一つ、堺が無くなるとかね。まあホントにね、これはもうお見事でしたよ。市民をうまく誤魔化しながら選挙をやっていくってのはね。

 もうこれに対して、負けは負けですからね。大阪市民の皆さんには、誤解を生じないようにですね、しっかりと説明しながら、誤解が生じないようにしっかり説明しながら、まさに、法定協議会を今やっている訳ですから、最後中身が、きちんと見えてですね、最後それで住民投票でYesNoか決めてもらうと。このプロセスで大阪市内の皆さんには、僕は大阪都構想、納得してもらうと思うし、たぶん共産党はまた反対という姿勢でいくでしょうし、住民投票で最後決めましょうよ。

 

○山中智子委員

 いろいろ仰いますけれども、堺市民がやっぱり都構想NOだと判断したことは、否定できないというふうに思います。そして大阪市では、市長はダブル選挙で勝利をなさった。そういうふうに仰いますけども、大阪市民の都構想に対する思いというのも、やっぱり変わってきているというふうに思いますね。

 市長はダブル選挙の勝利で、あれで民意なんだ。もちろん住民投票を経るとは仰ってますけども、そういうふうに言っておられますけども。それこそ誤解を引き起こすような都構想については、バラ色のことをずっと言ってこられたわけです。

 ですから、ダブル選挙というのは、堺市長選挙のように都構想ワンイシューではなくって、何か変えてくれる、何かやってくれる、そういうふわっとした期待が大きかったというふうに思います。

 そして今、段々と、都構想の中身が見えてくる中で、大阪市民のなかで都構想に対して賛成が45%、反対が47%という世論調査もありました。これもしっかりと受け止めるべきだというふうに思います。その点で具体的にお伺いをしていきます。

 

 まず、都構想のうたい文句は、府と市の二重行政の無駄をなくして、4000億円生み出すんだというものでした。ところが、公表された制度設計案=パッケージ案では、効果額は706億円。アドバルーンと比べて拍子抜けであると同時に、この706億円の中身はといえば、地下鉄民営化を始めとした、あれこれの民営化・民間委託、市政改革プランにもとづく市民サービスカットや経費削減が大半であって、府市の再編とは何ら関係ないものがほとんどです。

 示されているパッケージ案の効果額なかで、再編・統合の効果と言えるものを試算してみれば、病院、信用保証協会、公衆衛生研究所と環境科学研究所など、94000万円にすぎないというのが私たちの試算です。

 私どもは、同種のものが府と市にあたっとしても、ともに住民に役だっているものは、それは二重行政などではなく、そんなレッテルをはって再編・統合などするべきではないと考えておりますが、あえて試算をしてみた結果がこれです。

 「二重行政」の無駄をなくせば、4000億円ものお金が生み出せる、この看板には偽りがあったのではないでしょうか。お答え頂けますか。

 

◆橋下徹市長

 4000億円については政治目標ですからね。そういう号令をかけてね、行政を動かして、そしてきちっとその中身を詰めてですね、市政改革プランやそういうことでしっかり金額を出して行く訳です。で、そういうことで方向性まず示さないと、組織動きませんから。

 だいたい700億円でね。何ですか、なんて言われました。4000億円で開いて見たら僅かな金額だったって言いますけど。だったら700億円の行革、やってみてくださいよ。これがどんなことなのか。これはほとんどが都構想と関係ないっていうふうに言いますけれど、大いに関係ありますよ。というのは、大阪市政改革、いま僕が進めている市政改革は、役割分担を前提にしている訳ですね。広域行政と基礎自治の。見てくださいよ。これからまた出てきますけども、信託事業なんかでもね、負の遺産の部分のところなんか出てきますけど、大阪市役所っていうところは、本当にね住民サービスに向けた、その住民サービスに特化する自治体なのか、大阪全体を引っ張っていくようなね、そういう自治体なのかが曖昧なところがあったから、僕はキチッとこれはね、大阪府と大阪市の役割分担っていうものを明確化した上で、そしてそれを前提に改革ってものを進んできている訳ですから、これも都構想のね、効果そのものですよ。

 都構想ってのは特別区設置をする事によって、広域と基礎の役割分担を前提とする訳です。広域行政の一元化を僕と知事との間で、今バーチャルでやってますけども、もう一つ重要なことは、広域と基礎の役割分担の、これももうバーチャルでやってる訳です。

 だから僕は基本的にはね、国外、外国の関係とのコミュニケーションてものはね、これは広域行政に任せて、この大阪市役所の方では出来る限り控えるとか、いろんなことを、そういうことをやりながら、改革ってものが進んでる訳ですから。

 しかもこの節約効果額のところで、700億ってこの数字もまだこれから増減していきますし、なんと言っても年に700億円なんていう数字はこれはとてつもない行革です。年に700億なんて言ったら。さらにこの節約効果額なんていうのは、大阪都構想の効果のごくごく一部であって、二重行政、二元行政、これまで大阪府政、大阪市政を振り返って考えてみればね、どれだけのロスが生じていたのか。そのロスを止めるという事が、最大の大阪都構想の目標なわけですから。これはもう節約効果額700億円なんて事よりも、計り知れない程の効果があると考えています。

 

○山中智子委員

 706億円の効果額、大きい大きいと仰いますけども、府市の再編とは、それは関係ないと、ほとんど関係ないというふうに申し上げています。それから、二重のロスと盛んにこの頃仰って、昨日もWTCとりんくうゲートタワービル、こういうものの二重の投資のロスを防げるのが最大の効果なんだというふうに、盛んにこの頃仰ってますけども、これはね、やっぱり決してこのムダな投資がされたというのは、府と市と両方あったという、そういう制度の問題では決してなくて、政策、政治の中身の、そういう間違いだったというふうに私どもは思います。

 今、経済状況から考えても、それから府と市の財政状況からか考えても、以前のバブルの時みたいにジャブジャブ、ジャブジャブ海にお札捨てるが如くに巨大開発をしたという、ああいう今後は想定出来ないようなそういう時代の失敗を持ち出して、それを防ぐのが最大の効果であるかのように、言わざるを得ないほど、都構想のメリットというものが見えてきていないということなんだろうというふうに思います。

 そして何よりも、この府市再編に関して、金銭的メリットだけじゃないんだって盛んにこの頃仰るけれども、金銭的メリットを前面に打ち出して来られたのが、市長自身であり維新の会の皆さんだというふうに思います。今更それが小さい話だとかいうふうに仰る事も、やっぱりこれもまやかしだというふうに思います。

 その上ですね、特別区にすれば、こういうふうに仰ってきましたね。ニアイズベターなんだ。市民サービスが良くなるんだというふうに盛んに吹聴をしてこられましたけれども、このパッケージ案によりますと、分割をされた特別区の財源なんていうものは、全く乏しいものだという事が、はっきりしてきたというふうに思います。

 パッケージ案では、23年度決算に基づいて、歳入歳出を各特別区に当てはめたシミュレーションが示されています。歳入の足りない区、少ない区に多い区から特別交付金の名で恣意的に割り当てて、中には65%も歳入を持って行かれる区もあるほどの調整をして、全特別区がギリギリ収支トントン。歳入歳出が全区でゼロになるようにした。そういうふうに見せたに過ぎません。

 23年度のままでスライドさせても、何の余裕もない、都構想の下では特別区への分割によって、7区案の場合、2200人も職員が増えますし、それぞれの議会、それぞれの行政委員会、その他もろもろコストが増える訳です。

 この確実に増加する行政コストが覆い被さって、住民サービスの継続さえ困難になるのは火を見るよりも明らかではないでしょうか。ニアイズベター、住民のくらしを良くする制度、この看板も、真っ赤な偽りだったのではないでしょうか。お答えください。

 

◆橋下徹市長

 真っ赤は共産党のカラーですけれどもね。僕の主張はね、そんな真っ赤な偽りでも何でもないですよ。これね、共産党が言われるのはよく分からないのは、反対のための反対としか思えないのが、格差是正しろっていつも言ってるのは共産党じゃないですか。それから公務員の数もドンドン少なくなってきたから、もうちょっと増やせ増やせというのは共産党じゃないですか。どちらをやりたいんですか。

 だからね、大阪市内の今の24区内には、格差は現実にあるんですよ。あるんです。だからそれを、今見えない形で市民の皆さん、区民の皆さんには何も知らせない形でね、大阪市長という予算編成の下で、ブラックボックスの中でこれ格差是正といいますか、公平性を保っている訳なんですね。

 だからそれをしっかりとね、格差を是正するんであれば、どういうルールに基づいて、どういうふうにそれが是正されてるのかって事のを見せる事が住民自身にとって一番重要ですよ。だから今も格差はあるんです。格差も予算編成権、市長の予算編成権の下で是正をされてるんですけども、これをきちっと見える形にする。区民の皆さんに見えるような形にするというのが、これが先ず住民自治の出発点だと思いますよ。

 それから、選挙で選ばれた区長の下でね、その行政組織がきちんと区民の皆さんにきめ細やかなサービスを提供する。これも非常に重要ですね。比べるところが、議論するところがかみ合わないのがですね、議員は今の大阪市というものを前提にしてるのかもしれませんが、本来住民自治の規模で考えたらね、全国で1700ある基礎自治体の内85%が10万人未満な訳ですよ。そしたら今の24区っていう視点から見れば、今の区役所には何の権限もないし財源もない訳です。

 だから今のこの区役所。大阪市の出先機関である区役所をもっと拡充していこうというのがね、この大阪都構想の元々の考え方な訳ですから、財源についても、今大阪市が持ってる財産が減る訳でも何でもありません。住民サービスに使う分はきちっと確保した上で、そして各区間の格差というものをキチンとルールに基づいて透明性のある形で是正をしていく。そして選挙で選ばれた長が大阪市内に複数人誕生する事によってですね、キチンと大阪市内、地域の実情に応じた政策決定をする。住民サービスのボリュームの話だけじゃなくって、質の話をしなきゃいけないんですね。

 重要な事は住民の皆さんがね、限られた財源の中でどういう政策を選択するかってそこが重要な訳ですから。住民の皆さんにね、大阪市内、5区か7区、その5つか7つの地域ごとに住民の皆さんが自分たちの実情に応じたね、政策を決定していく。限られた財源の中なんですから。これからどんどんお金が増える訳じゃないので、選択をしてもらうというのが一番重要。これがニアイズベターですよ。

 

○山中智子委員

 重ねて申しますけども、今の24区が基礎自治体ではありませんので、そこと格差がどうだとかいうことを仰るのは、すり替えだというふうに思います。

 質の問題だというふうに仰いますけれども、先ほど言いましたように、財源が今よりも不足する中で、きめ細やかなニアイズベターの質を確保していくなどということは、それはやっぱり絵空事だというふうに思います。

 これまででさえ、未利用地などの売却で赤字を補填しながら賄ってきた訳です。そこに人件費などコストも増える中で、特別区が今よりも財政が厳しくなった中で、活用出来る補填できる様々な普通財産など、そういうものにも大きな差が生まれます。

 628億円もの普通財産、こういうものを分配されるという特別区もあれば、19億円という区もある。人口1人当たりにすれば39倍もの差がそこにあるわけです。

 例えば、7区案の場合のE区などは、全部で19億円しかこの普通財産がない。一方で、A区の場合は、例えば元扇町高校一つで109億円。元梅田東小学校90億円。元大阪北小学校66億円など、売却すればいいとは申し上げませんけれども、いざというときには住民サービス確保の為に活用出来る普通財産。こういうものが、潤沢にある区と全くない区もある。

 このコストも増えていく中で、こういう得るべき普通財産も持たないような区は、きめ細やかなんだとか、質の問題なんだとか、公選の区長が決めるんだとか言う前に、今やられている市民サービスだって切り捨てていくしかないということは、もうはっきりとしているというふうに思います。

 併せて、特別区の庁舎の問題も大変な問題だというふうに思います。

 パッケージ案では、特別区の庁舎は建設をせず、現在の区役所など、市保有庁舎を活用し、不足は民間ビルの賃借でまかなうという事になっています。賃借する民間ビルの面積は、全体で12万3234u。区によっては小学校2つ分、3つ分を民間ビルで間に合わせなければならないなんていう区もある訳です。

 そんな、ビルが果たしてあるんでしょうか。細切れにあっちこっちのビルを借りて、庁舎がおびただしく分散するうえに、中枢部門や議会が、民間ビルの賃借ということにならざるを得ず、どの用事の時にどこへ行ったらいいのかわからないなど、住民の不便と混乱が目に見えるようです。こんなタコ足であっちもこっちもビルを間借りしているそんな自治体は、全国どこを探してもありません。

 市長、これで、果たして一人前の地方自治体。まして売り物だった中核市並みの自治体と言えるとお考えでしょうか。お答えください。

 

◆橋下徹市長

 だって今の大阪市役所の体制でも庁舎分散してるじゃないですか。ATCだったり、なんですか中央卸売市場だったり、とんでもない負の遺産作ってしまってですよ、しょうがないからそこを市役所まで借りてですよ、分散してる訳じゃないですか。

 議員ね、議員の立場とか、この職員の立場でね、物事を考えたらダメだと思うんですよ。重要な事は住民の皆さんにとって何が重要かといえば、自分たちの近くで意思決定がなされるというのが一番重要なんですよ。これは、議員とか僕はずっと中之島のここにいてればね、市民の皆さんが何かあればこっちに来てくれるっていう状況なのかもわかりませんけども、これ地域、地域で公選で選ばれた行政の長と、公選で選ばれた議員が、大阪市内に5つか7つの地域に出来ればね、住民の皆さんは、そりゃ自分たちの近くで意思決定なされるほうがそりゃいいに決まってますよ。

 そりゃ庁舎の問題とかそういうことはね、そりゃちょっと工夫しながらやれば良い訳でね、今だってそれ分散してる中でやってるんですから。それはそれぞれの地域でキチッと工夫をしてやる。住民の皆さんにとっては、自分たちの地域、自分たちの近くで意思決定をなされる事。これが一番だというふうに思ってますね。

 コストの問題も色々言われますけどもね、これ僕言ってるじゃないですか。コストはかかる分は全部行革効果で賄いますよと。700何億という数字はそこは認めてる訳でしょ。それで十分そのコストは賄えるじゃないですか。行革効果、節約効果額できちんと、この大阪都構想の初期投資費用は十分賄えるんですから。

 今やらなければいけないのはね、この260万人ていう巨大な大都市の中で、意思決定がこの中之島のここで、全て意思決定されるという、この仕組みを変えないとダメですよ。それぞれの地域に、本当に住民の皆さんの近くで、その地域の実情に応じて意思決定をする。それがね、この大阪都構想の主要なテーマであって、これこそまさにね、市民の目線に立った住民の事を考えた制度だと思いますよ。全部ここ、議員が中之島で全部仕事をやりたいと思ってるのか分かりませんけど。やっぱり、地元でね、意思決定するのが一番だと思いますよ。

 

○山中智子委員

 もう少しね、本当に市民の立場に立って、リアルな姿を浮かべて頂いたら。そりゃ今だってベストではないけれども、今の方がましだとおわかりになると思いますよ。十いくつ庁舎が分散をして、意思決定されてる議会がどこにあるかだって分からなくなる訳じゃないですか。

 私たちは、真剣にパッケージ案を受け止めて、真剣に議論をさせて頂いています。ちゃんときちんとしたリアルな映像もお浮かべにならないで、とにかく都構想ありきでいろんな事をおっしゃるのはやめて頂きたいというふうに思います。

 改めてお聞きをしますけれども、私たちはやっぱりこんな全国どこを探しても見当たらないような、もう、いったいどこを区役所だと言ってもいいかわからないような、区民にとって不便極まりない基礎自治体なんていうのはあり得ないというふうに思っています。

 結局、一人前の基礎自治体にしようとすれば、自前の庁舎を建設していくのは当然必要だと思います。全国いろんなところが合併などで庁舎が分散をしても、それはやっぱり市民にとって不便だということで、庁舎を建設していっています。

 また、住民情報などの基幹システムは共同利用するいうふうにしていますけれども、やっぱり独立した自治体である以上、これもそれぞれ独自が持つべきではないかというふうに考えます。

 そうなってきますと、特別区の立ち上げの初期コストは庁舎建設費1200億円、システム構築費630億円など、2000億円にものぼるというふうに考えています。

 よしんば、パッケージ案のように、市長が仰るように庁舎は建てない、基幹システムは共同利用、と、いうふうに過少に見積もったとしても640億円という初期投資が必要とされています。一体これ、どこから捻出をするのか、と申し上げたい。それこそ壮大なムダではないでしょうか。

 

◆橋下徹市長

 今言われたコストで2000億円かかるって言うのは、共産党試算ですから、こんなでたらめなですね、根拠のない数字を持ってですね、これだけかかるかかるっていう事は止めて頂きたいと思いますね。

 初期投資費用はね、かかるのはかかりますけれども、システムの費用についても、キチッと今精査をしていますが、どこからお金が出るんですかって、だから行革効果でお金が出てきますよ、それでキチンと賄えますよという事です。

 だからこれだけの費用っていうものはキチンと行革効果で賄った上で、意思決定のありかたをね、そりゃもう260万人の住民の皆さんがいるのにね、一つのこの中之島で全部物事を決めるっていうのはこれはやめなきゃいけないですよ。教育委員会でも同じです。教育委員会の決定も、地域の実情に応じてこの大阪市内、5つか7つに分散させてね、そこでキチッと意思決定をしてもらうと。それがね、まさに住民自治じゃないですか。

 なんで260万人のこんな大きいところで意思決定機関1つでいいいんですか。そんなこと言い出したら、市町村だってそんなに10万人単位で必要なくてもっと集まってですよ、260万だとか300万人単位で、一人の市町村長でやれば良いじゃないですかって話になってしまいますよ。そんな誰も言いませんよ。

 10万とか20万ぐらいの単位で、30万、40万。それはその単位をこれから考えていきますけどもね。260万人のその単位で、一つの意思決定をやるっていうのは、これはやっぱり今もう限界に来てるということは間違いありません。

 ですからこれをいくつか複数に分ける。その数はまあこれから法定協議会で議論していきますけれども、今一番重要な事はね、意思決定とそれから組織。サービスの提供主体もね。キチッとこれを地域の実情に応じたサービスの提供できるようなそういう組織を5つか7つ、大阪市内に作る。そして初期投資費用については行革効果で十分賄えると。これはもう大阪都構想やるしかないと思いますね。

 

○山中智子委員

  やはり、市民にとって良い意思決定ができるのかどうかというのは、そういう制度の枠組みの問題ではなくて、中身の問題だということを繰り返し申し上げておきたいと思います。

 そして、この初期投資ですね、初期コストについて、市長は行革で節約効果で充分賄えるというふうに仰いました。

 つまり、今、大阪市で行われようとしている地下鉄などの民営化ですとか市民サービスのカット、市民利用施設の統廃合などは、都構想の初期投資のためにやられているということなんでしょうか。ですから、都構想さえなければ、敬老パスなどのこういう施策も削られずにすんだ。あるいは、市民利用施設の統廃合もなかったという、そういうことなんでしょうか。だとすれば、もう今からでも、都構想は断念をして、大事な施策については継続をしたり、復活をしたりしてほしいという声が大きくひろがってくるというふうに思います。

 結局、都構想はいろいろ仰るけれども市民サービスは良くならない。特別区間に格差を生み出す。膨大な初期投資も借金となってのしかかる。さらに、125もの法改正が必要など、百害あって一利なしであると同時に、実現不可能な絵に描いた餅であることもはっきりしてきています。

 これ以上、都構想のために、100人もの職員を投入し、作業と議論を繰り返すことは、私は時間とエネルギーのムダ遣い以外の何物でもないというふうに思います。都構想はもうこの際、きっぱりと撤回していただきたいんですがいかがでしょうか。

 

◆橋下徹市長

 議員、もうちょっと将来を見越した議論をしていただきたいですね。これね、少子高齢化時代を迎えて、ドンドンドンドンその行政サービスの支出というものが増えていきます。一方、歳入はね、右肩上がりに増えて行かないですよ。そうするとどういうことを考えなければいけないかというと、政策についてね、住民サービスについて選択をしていかなきゃいけないという、そういう時代に今、突入しているんです。ドンドンドンドン住民サービスを増やしていく増やしていくというそういう時代ではありません。

 じゃあ、住民サービスをね、選択していくというそういう意思決定をやるのに、この260万単位でやることがどれだけ大変なことなのか、そっちのほうがもう不可能なですよ。限界ですよ。これだって議員の皆さんだってみんなね、選挙での票ってものが背景にありますから、住民サービスってのはそれは削りたくないでしょう。でも、今のこの単位でね、判断をやれっていっても、みんなそれぞれいろんな地域の声がもう混ざり合ってね、なかなか住民サービスについて、その選択をしていく、どれかを落として、どれかを採用していく、そういう判断をこの単位ではできないですよ。それは、組織を運営すればすぐわかることなんです。

 だから、受益と負担の関係を明確化して、それぞれ大阪において5つか7つに分けて意思決定をしてもらう。なんのためかといえば、少子高齢化を迎えて、限られた財源の中で住民サービスは増えるわけはない。その中で選択をしてもらうというね、その厳しい選択というものを住民の皆さんにやっていただこうと思えば、意思決定のその仕組み、これを今の一極集中、中之島集中型をね、地域分散型に変えていかなければならない。

 これは地方分権というものの理念がそもそもそういうことです。地方分権というのは、その受益と負担の関係を明確化していくということなんです。それをこの大阪市でね、先を見越してやりましょうということです。

 コストのところはね、それはもういい加減にしてくださいよ。初期投資費用で、今ここてあがっているのは380640。これは行革効果で700とかいう数字出てます。これは年ごとですから。充分賄えます。行革効果というものはね、さらに余った部分というのは充分出てくるわけです。なにも、この初期投資費用をね、生み出すためだけに何か行革をやっているわけじゃなくて、節約効果額でこの最初の初期投資なんて充分賄えますよという議論なわけですから、何も都構想の初期投資費用を捻出するために行革をやっているわけではありません。

 少子高齢化時代ね、もう本当に待ったなしですよ。政策の選択、住民サービスの選択、どれかをやめる、そしてどれかを手厚くしていく、これを意思決定をやろうと思ったら、その分散型の意思決定の仕組みにしなきゃいけない。こんなの企業の経営者だったらね、みんなわかりきったことです。

 

○山中智子委員

  市民にとって良い意思決定ができるかどうかは、政治の枠組みではありません。制度の枠組みではありません。小さくったって、どんなに小さな自治体だって、利害はある、いろんな声はある訳で、大きかろうが小さかろうが、どこまで市政や区政に反映させる努力をするかということだというふうに思います。

 私たちは、ですから、市民にとって良い大阪、市民の声が反映される大阪をつくるのは統治機構うんぬんの話ではなくくて、政治の中身の問題だということを重ねて申し上げておきます。

 

 続きまして、地下鉄・市バスの民営化についてお伺いしたいと思います。

 先日市長は、民営化を前提として、地下鉄の初乗り料金を180円に値下げをするということを表明・決定し、交通局がこれを追認するそういう格好になりました。

 そして、来年秋までに民営化が決まらなければ元に戻すとも仰っています。いったん下げてまた上げるなど本当に理解できないわけですけれども、市長、この真意は何なんでしょうか。民営化をしなければ値下げによる34億円の負担には耐えられないというふうにお考えなんでしょうか。ご答弁弁ください。

 

◆橋下徹市長

  いつも議員は、そのトップダウンの強引なね、市長の決定のやり方が問題だと言っているじゃないですか。だから分散型の意思決定にして、それぞれの地域でね、意思決定してもらったらいいんですよ。もう橋下市長なんてもうどこか行けと言ってくれたらいいんです。大阪市は地域の中でね・・。そのどこか行けというのはね、住民の皆さんに言ってもらうわけで、議員のほうから言われたくないんで。それはね、何の話しようと思ったのかな。

 そうそう、だから、地域でね、その現場でちゃんと意思決定をする。これから本当に、議会できちっと議員の皆さんとも議論をさせてもらいたいのはね。今やっている政策ってのは全市一律なわけですよ。敬老パスでも、医療費助成でも、これからやろうとしているICTの拡充にしても全市一律になっている。でも、地域ごとによったらね、うちの地域はここはもっと狭めてもいいからこれをちょっと増やしてほしいというのはね、それは大阪市内くらいの大きさがあるんだったら5つか7つ位でね、求めるものが違うのは当たり前ですよ。みんな260万市民が、みんな同じものを求めているわけじゃないんだから。

 だから、その意思決定というもの、仕組みをね、きちんと分散化させて、何を求めて何を削るのかという判断をしっかりその地域ごとにやってもらうというのが意思決定のあり方の僕が考えている統治機構改革です。

 この地下鉄についてはですね、値下げのその真意というのは、値下げした方が市民のためになるじゃないですか。これは、民営化やればできるんです。

 民営化は、共産党以外の党は、民営化には基本的に反対をしないというふうに言っているわけです。そうしたら、民営化は基本的に反対しないというんであれば、どのようにすれば民営化が実現するのか、そこを建設的な議論をしっかりするためにも、今の民営化は反対はしない、でも今は公営のままのほうがいいというそういう意見もあるわけですね。

 じゃあ、なんで今は公営のままがいいのか、そこの議論をきちんとやっていくためにもね、きちんと民営化できれば料金値下げできますよと。さらに民営化できれば、今初乗りだけが180円となってますけれども、今度は2区間を二つに割って、2区間の前半部分はね、240円のところを220円に下げますよということを僕がきちっと提案しながらですね、でも、それでも、そういう値下げのメリットを捨てでもね、やっぱり公営のままのほうがいいんだというような話を、今度は議会のほうからしっかり指摘をしていただいて、そこが本当に合理性があれば僕は民営化やめるし、いやそうじゃなくて、いろんな問題があるけれども、ここを解決したら民営化できるよねということになればね、行政と議会で両輪となって民営化進めていけばいいと思うんですよ。

 180円の値下げ、これは民営化やればできますよということを、まずきちっと示していきたいというように思っています。

 

○山中智子委員

  意思決定の話は、市長が都構想をあきらめられて、本当に都市内分権を一緒に考えていたたける時がきたら私も本当に議論をしたいとうふうに思っています。

 地下鉄の初乗り料金の値下げですけれども、市長は民営化しなければできないというふうには、今、お答えになられませんでした。

 確かに民営化プランでいきますと、地下鉄事業に携わる職員800人は減員をするというそういう計画になっている。こういうことに基づいて民営化をすれば180円に値下げが出来るんだというふうに仰っているわけなんですれども、しかしこれは、早期退職を募るだとか、あるいは別会計から買い取った営業所等の土地にビルを建てて新しい事業を展開するだとか、あるいは駅ナカ事業を推進していくだとかしてできる訳で、いつになるか全くわからない話だというふうに思います。

 そういう、とらぬ狸の皮算用のような話よりも、むしろ逆に公営のままの方が固定資産税等、租税公課、100億円余りが、民間になれば必要になるこういう税が必要ない訳で、値下げといえば、こちらの方が容易なのではないでしょうか。

 ともかく、バス・地下鉄の民営化には、道理がないというふうに私たちは考えています。

 これからも公営で続けていくという意味で、バスをしっかり守っていくということも公営交通の大切な使命だというふうに考えています。

 ところが、今、赤字のバスはドンドン削れと言わんばかりに、今年度から132の系統が103系統に減らされた上に、昼間の時間には1時間に1本という系統がざらになるほど便数が減りました。利用者の皆さんからは、「メチャクチャ混んで辛い」と。「朝の通勤時に積み残しされた」「乗り遅れたら1時間待たなければならない」「西成を走る47号系統は休日には1本も走らない」など苦情が相次いでいるありさまです。

 その上、来年4月からは、さらに15もの系統が減らされて、便数もいっそうの間引きがされようとしています。

 まさに、市長のおっしゃる交通事業の民営化とは、大事な市民の足であるバスを切り捨てるものではないでしょうか。ご答弁を求めます。

 

◆橋下徹市長

  繰り返しになりますけれども、限られた財源の中でね、そのお金の使い方というのを選択していかなきゃいけないんですよ、今の時代は。

 バスの路線についても、今までは民間的な発想がなかったものですから、不効率・不合理な路線というものもたくさんあったんです。どこまでのニーズに応えていくのかということも、これはギリギリの判断していかないといけないですよ。1人がこのバスをね、この路線を走らさせてくれといって、1人のためにその路線ひくのかといったら、それは誰もそこまでやらなくてもいいというわけですよ。100人が言ったらひくのか、200人が言ったらひくのか、そういうのはね、経営者的な視点でギリギリのところをこう探っていく。今回は、新しい路線をね、そこをすごい工夫をしてがんばった路線だと思いますよ。そういうところでね、税金使う分を押さえながら、じゃあ、それどうしたかといったら、今まで共産党が一生懸命言ってたけれども何一つ実現してこなかったね、その公立中学校の給食の導入とか、小・中学校のクーラーの問題とか、医療費助成の拡大とか、今度は中学校1年、2年、3年生に塾代の助成していくとかですよ。それから、学校の先生に11台のパソコンが大阪市内なかった。今 学校の先生、今、11台パソコンじゃないですか。だから、子どもたちにもね、今度iPadを配布していくとか。

 やっぱりそれはね、確かに、それは住民の皆さんに対してバス路線でもなんでもそうですけれど、1時間に10本でも20本でもそれは走らせるのは便利かもわからないけれども、しかし、どこまで住民の皆さんのニーズに応えて、でも、ここからはちょっと税金では、我慢してくださいね、ってことを言っていくのも政治家の役割ですよ。その分我慢してもらった分をね、じゃあ、今、大阪市内で何が予算として欠けているか。教育関連予算ですよ。そっちのほうにざっと予算を移して。天からお金降って湧いてこないんですから。ギリギリの判断をしながらね、今までやってこれなかったような事業を推進しているというところもよく考えてもらいたいですね。    

 

○山中智子委員

  税の話じゃありませんね。バスっていうものは、経営が厳しかったとしても、やっぱり地下鉄駅にお客さんをお運びする、そういう地下鉄への貢献もあるということで、それも考慮も入れて、地下鉄がしっかりと支援をしてきた訳です。

 これからもしっかりと支援を続けて、公営企業として市バスという大切な市民の足も守るべきだというふうに申し上げておきます。

 

 続いて、公立幼稚園・保育所の民営化について伺います。

  公立幼稚園民営化について、市でも各区でも関係者による協議会が開かれ、「支援を要する子どもへのサポートをどうするか」「公立園の果たす役割」などについて貴重で実感こもった議論が重ねられたにもかかわらず、議論を打ち切るようにして、対象園が発表されました。対象となった幼稚園のみでなく、公・民双方の幼稚園関係者、地域の方々から、「乱暴すぎる」という声が上がっています。

 城東区の幼稚園協議会で民間幼稚園の経営者の方は、「『民間で成り立っているいることは民間で』と言われるけれども、果たしてこれで民間で成り立っているといえるんでしょうか。人手も少なく職員にものすごい苦労をさせている。具体的なサポート策がわからないまま、これ以上支援を要する子を受け入れることはできない」と仰いました。安上がりですませようとする方針への鋭い批判の声だと思います。

 今回、同じ地域で公立幼稚園・保育所がともに民営化の対象となった地域もあり、障害児をお持ちの保護者の方は、子どもの居場所がなくなるという不安にかられています。

 市長の乱暴な方針と手法のもとで、どれだけの人が不安を抱き、大阪市で子育てすることに失望していることでしょうか。保護者をはじめ、関係者の合意なしに、幼稚園・保育所を民営化することはやめるべきではないでしょうか。

 

◆橋下徹市長

 幼稚園のこの問題も市税投入の不公平さをやっぱり是正していかなきゃいけないですね。私立の幼稚園に子どもが通っている保護者と、それから大阪市立の幼稚園に子ども通わせている保護者に対して、市税投入、これやっぱりアンバランスですよ。そこはしっかり公平性を保ってですよ。今、現実、幼稚園児のうち8割が私立のほうに通っているという事実もあるわけですから、だから、やはりこれはきちっとこれは幼稚園、保育所も含めてですけれども、民営化ということを目指してですね、そこでその生み出された、例えば財源は、きちっとその教育のほうにまた回していくとかですね。

 そりゃあ、市税の投入の仕方ということを、公平性をね、保っていくというのもこれも非常に重要だと思います。その代わりですよ。要支援児。サポートが必要な子どもに対するサポート。これはね、サポートするサポート機能ってものをを低減させてはならないということはこれは肝に命じてますからね。そこ、サポート機能が低下しないような方策っていうものはしっかりやっていきますし、それから幼児教育というものが充実していくようなそういう方策もきちっととっていきます。

 今回、民営化の対象となった幼稚園、保育所の保護者の皆さんにですね、説明会を実施していきながらですね、保護者の理解が得られるように取り組んでいきます。

 議員は、ある幼稚園、まあいくつかどうかわかりませんけれども取り上げて、要支援児の対応はできないというようなことを、1つの事例か2つの事例かわかりませんが、それを取り上げてられてますけれども、多くの幼稚園経営者の方は、しっかりそれをね、もちろん市の財政的なサポートは必要になるけれども、そういうことがあればしっかりとね、うちは受け入れていきますよと言っている幼稚園もたくさんありますのでね。そこはできる幼稚園も、できないというふうに言っている幼稚園もあれば、できますよと、要支援児をきちっと受け入れますよというそういう幼稚園もたくさんあるということも理解してください。

 

○山中智子委員

  公平性を問題にされるのであれば、やっぱり、今、大変厳しいと仰っている民間に対しての支援の強化を強める事で公平を目指していくべきだというふうに思います。

 

 続きまして、公衆浴場の固定資産税減免制度について伺います。

 見えない支援、隠れた支援はやめるという市長の方針のもと、公衆浴場の固定資産税減免廃止が打ち出されて2年近くが経とうとしています。

 家庭のお風呂の普及、スーパー銭湯の増加などの影響を受け、廃業が続く中、家にお風呂がない人、楽しみに通ってくる人のために何とか続けようとがんばって来られた皆さんの、この2年間の心情・煩悶は計り知れません。「この制度の行方いかんでは、廃業するしかない」「不安で夜も寝られない」「まるで蛇の生殺しだ」と口々に訴えておられます。

 市長は、固定資産税減免を1年継続し、別の支援を検討するとなさって、この間、関係局が奔走して、設備投資への補助などを提案し協議しているようですが、浴場経営者の皆さんからは、基礎体力がなくなれば設備投資にまで至らない、などの声が多く、前向きに受け止められているとはいえません。

 だからこそ、今年も、固定資産税継続を求める陳情が寄せられたのではないでしょうか。そして、議会は、先の財政総務委員会で継続を求める陳情を2年続けて全会一致で採択しました。

 結局、とりわけ地価の高い大阪市で、経営の基盤を支える固定資産税の減免制度は、なくてはならないものではあり、別の支援などありようがないということが明確になってきたのではないでしょうか。

 こうした経過を踏まえて、この際、公衆浴場の固定資産税減免制度は継続をすると表明をしていただきたいと思うんですがいかがでしょうか。

 

◆橋下徹市長

  議員ね、お金の責任を持たないからそういう無責任な主張ばかりになるんですよ。

だってね、オスカードリームやそのオークをはじめね、あの信託事業でどれだけのキャッシュこれから出さなきゃいけないんですか。900億円とかまたこれ用意しなきゃいけないんですよ。そのほかの信託事業とかで、一体どれほどね、大阪市役所から税金が、市民の皆さんから預かった税金がドンドン流れていっているんですか。そういうことをね、本当は議会のほうでチェックしながら、そんなムダなお金の支出にならないようにするのが本来のガバナンスじゃないですか。お金がどんどん出ていく、200億や300億ですよ。僕、もうクラクラしてますよ。

  そんなお金が出て行きながらですよ。子どもたちの教育のほうにはお金回さなきゃいけない。そうなればね、ギリギリの改革ってやむを得ないんですよ。さっきね、市立の幼稚園のほうに合わすべきだって、それでまたいくらお金がかかるんですか。そんな責任何にもないからね、市立の幼稚園にかかっているほうの税の投入に合わせるべきだ、それ全部私立の幼稚園のほうに助成したら、それだけでもうパンクですよ。そういう無責任な発言はやめてもらいたいですね。

 公衆浴場に対する固定資産税の減免措置については、今、きちんと検討してます。

 

○山中智子委員

  土地信託等でお金がドンドン出て行ってしまうという問題に対して、そういうのに一回、一回ね、そういうのをやってはならないと言って反対してきたのは日本共産党なんで。それでも止められなかったんじゃないかと仰るけれども、やっぱりね、もうちょっと日本共産党の申し上げることにも耳を傾けていただいたらいかがかなというふうに思います。

 

 最後に、市長の政治姿勢、政治手法についていくつかお伺いを致します。

 市長が進めておられる、区長、校長などの公募のもとで、今、様々な矛盾が起きています。特に、区長については「地域の事は地域に任せる」とか「区民のニーズや意向をしっかり把握して行政に生かしてもらう」など、さも区民の意向を最大限尊重するかのように仰って、そして、そのためにも、区長は公募ではなくてならないし、局長より上にすると鳴りもの入りでスタートさせて1年余りが経ちました。しかし、これまで一体、どれだけ区民の声が区政に市政に反映されたでしょうか。はなはだ疑問です。

 むしろ、逆に、学校選択制のように、区長から、区民の間では反対の声が多いという報告があっても、それは認めない。自分は学校選択制を公約して選挙に勝ったんだからといって、退ける。幼稚園民営化にしても、大きな反対の声があるにもかかわらず、そして、区長も苦慮しているにもかかわらず、無理矢理11園の民営化案を出させているのではないでしょうか。

 さも、区民の声を取り入れるかのような見せかけだけの公募区長の、その給与1400万円は税金のムダ遣いだと言われても仕方がないのではないでしょうか。ご答弁ください。

 

◆橋下徹市長

  公募区長の不祥事を起こした区長に対しては、厳正なるその処分、対応をしていきますけれどもね。やっぱり、地域の事情に応じてこれまでの行政のいろんな慣行とかね、そういうもので慣れ親しんだ職員ではできなかったようなこと、これ着実に進んでいます。

 だから、いい部分もたくさんありますよ。だから、悪い部分といい部分をしっかり評価をしてもらって、また、この点については議論させてもらいたいと思います。

  その学校選択制とか、あと、幼稚園の民営化ですか。その区民の皆さんの声を僕が聞いていないというんでしょ。だから、早く公選区長を誕生させましょうよ。だから、大阪市長というところでね、僕は僕でいろんな区民の皆さんの声を聞いて判断をしてますけれど、地域の実情と違うというんであれば、選挙で選ばれた区長が誕生すれば、そこで決定できるわけじゃないですか。

 そりゃね、区民の皆さん、市民の皆さんの声、その受け取り方はね、僕と議員とで、そりゃ違いますよ。それはしょうがないじゃないですか。自分を支援してくれる人だったり、反対する人だったり、いろんな声もあるわけですから、それは受け取り方が違う訳です。だから、意思決定のあり方をね、根本的に変えて、地域の実情に合わせて5つか7つで意思決定をするということになれば、より、それ住民の皆さんの意思をくんだ意思決定になる訳ですよ。だから、それを言っている訳ですから、早く大阪都構想をやればね、議員が言われているような、いろんな様々な心配点、これ一挙に解決すると思いますよ。

 

○山中智子委員

  すり替えのご答弁だったというふうに思います。

 市長はいろんな事も区長の皆さんがやっているというふうにおっしゃいますけれども、実際、区民の皆さんがどうなのかということだと思います。ユニークな取り組みをしている区長もいるというふうに仰ったって、それが果たして区民の声をくんでやっているのか、区民の声を反映しているのかということは検証が必要だというふうに思いますし、多くの区で様々な悶着を起こしたりだとか、住民の皆さんや職員の皆さんに不快な思いや混乱をさせているそういう区長がたくさんいるということも事実だというふうに思います。

 で、さらに、その区長が判断をするんだというそういう言葉を信じて、幼稚園の民営化問題では、一生懸命区長に対して、区の協議会でも、あるいは説明会でもいろいろと訴えてきたけれども、結局、民営化するしかないと、こういう事を区長から言われたと。まるであやつり人形みたいだというふうに、幼稚園のことに関わった区民の皆さんは言っておられます。

 そして、なによりも、公募区長等の不祥事がこの間、相次いでいます。わずか3ヶ月で辞職した校長。それからセクハラの校長もやっと辞職をしましたけども、にせアンケートをしたという校長もいました。

 区長はどうかと言えば、経歴虚偽記載の区長は免職になりましたが、その後も区長によるセクハラや、公務員としての自覚もなにもないツイートをした区長など枚挙にいとまがありません。

 市長の、この何でも公募というやり方や、市長自身の任命責任についてはどういうふうにお考えでしょうか。

 

◆橋下徹市長

  区長がやってることが区民のほんとに支持を得てるのかどうか、それは検証のしようがないんですよ。だから選挙で決めましょうと言ってるんですよ。じゃあ、それはね、以前のその職員区長がね、じゃあ、職員区長が本当に区民の求めに応じたその施策を展開してたのか、そこもわかんないじゃないですか。

 そりゃ、一部のね、これまでの区役所と1部の区役所の職員と人間関係の中でコミュニケーションとっていた。だから、大きな声が上がらなかったかもわからないけれども。でも僕がタウンミーティングを開いて各区を回った限りにおいては、区長がいつ来て、いつ本庁に戻ったのかもほとんどの区民はみんな知らない。区長の名前も知らない。それでどうやってね、住民の皆さんのね、声を聞きながらそのコミュニケーションとるんですか。一部の人が区長と繋がってるかもわからないけれども、多くの区民が区長の名前も知らない、いつ本庁からやってきて本庁に帰ったのかもわからない、そんな現状でね、そりゃ、住民自治なんかできるわけないと思いますね。

 この区長の不祥事とかそれはね、任命についてはね、そりゃね、僕の責任がありますよ。だから、それは不祥事起こした場合にはきちんとした対応しますしね、厳正なる対応をする。それをきちんと評価したうえで、任命責任を果たしていきたいと思っています。

 

○山中智子委員

  この間、議会等からもこの問題ではいろいろと声が上がっていますので、本当にしっかりとした任命責任を果たしていただきたいというふうに思います。

 そして、こういう問題が次々と起こるのは、市長が一体市長なのか、それとも、日本維新の会の代表なのか、どちらが主たるものなのか、首をかしげるような日頃の仕事ぶり、言動にも遠因があると思えてなりません。

 もっとも、大阪市長職をなくすために市長になったと仰るほどですから仕方がないのかもしれませんが、それにしても、片手間過ぎるのではないでしょうか。去年の総選挙の時も、7月の参議院選挙でも、全国飛び回って椅子のあたたまる間もなかったではありませんか。

 また、特別秘書について、市政の私物化ではないかとの批判の声が市民から上がっています。この間、昨年の1116日〜1216日、今年は621日〜721日と91930日の都合3ヶ月間休職して、それぞれ総選挙、参議院選挙、堺市長選挙での維新の会の選挙活動に従事していたという事です。休職しているから良いのではないかと仰るかもしれませんが、公務員としてのモラル上、果たして許されるのか、いろいろ議論のあるところだと思います。

 いずれにしても、衆参62名もの国会議員を擁する国政政党日本維新の会の代表と大阪市長とは両立しがたいのではないでしょうか。

 私としては、申し上げるまでもなく日本維新の会の代表に専念なさればと思うんですけれども、市長、いかがでしょうか。ご答弁をください。

 

◆橋下徹市長 

 特別秘書はですね、特別職ですからね。政治活動とかそういうことは制限されていませんよ。むしろ僕、休職させたことはね、政治と行政を分離させる、そこを厳格にしたがゆえにね、それは休職をさせて給料はもう市税から出ないようにした訳です。

 この問題でね、指摘するんだったら、前市長のときの副市長、市長の政治資金パーティーで一生懸命挨拶回りしていたじゃないですか。なんであんなこと全然問題にならないんですか。今、僕は副市長に自分の政治資金パーティーに来てくださいなんて、そんなことは口がさけても言えないですよ。まあ来てもくれないかもわかりませんけどもね。でもそれはね、絶対にね、やっちゃいけないという思いで、それは政治と行政、それは分けてる訳です。だから、特別秘書を休職させるなんていうのはね、むしろこれは厳格化ですよ。

 多くのね、自治体のその秘書、政治と行政の分離の中でですよ。首長の政治活動のところに随行している、いわゆる行政職のその秘書もたくさんいますよ。国会議員だってこれね、その区別が本当についているかどうかわかりません。僕は、知事時代からそこはきちっと分けて、政治と行政を分けてですよ。これはもうやっぱり、その期間中、特別秘書、それは市税で給料出させるわけじゃないと思ったので、休職にしたっていうのは、むしろモラルが高いというふうに評価をしてもらいたいと思いますね。

 それから、国政政党のトップですか。これはもう両方兼ねていきますよ。これによってのメリットものすごい大きいですね。申し訳ないけれども、これは市役所のほうで要望する、市議会のほうで要望しても実現できなかったことが実現できることたくさんあります。それは、やっぱり国政政党のトップということで、それは、本当は自民党さん等にも公明党さん等にもね、国政政党のほうの方とも、そこはしっかり話ができるというところもありますからね。自民党や公明党の力で物事進んでいるというところもそこも事実ですけど、でも、そことしっかり話をしようと思ったら、国政政党の代表というのは、僕はすごいメリットというかプラスの面がもあると思いますね。

 もちろん、マイナスの面があるのかわからないからそこはまたいろいろご指摘いただいたら改善するところは改善しますよ。そりゃ、仕事のやり方とかそういうことは、それはある意味マネジメントで、僕が、大阪市長という仕事を、この朝から晩までずっとこの市役所で、ずっと拘束されなきゃいけないのかといったら、仕事のやり方はいろいろあります。じゃあ僕は、以前のその市長と僕のスケジュールとを比べてみてください。僕はもう一歩もこの市役所の外に出れないくらいずっーと市役所の中で執務をやってですよ、それから、区長、公募区長のほうに任せるところは任せ、そういういろんなマネジメントをやる中で自分の時間をつくっている訳です。だから、そういうことをしっかり見ていただいてね、何か問題あるんだったらそれは改めますけれども。今の僕の仕事の仕方で問題があるとは自分身何もそこ問題があるとは思っていません。

 

○山中智子委員

  特別秘書の問題は、確かに特別公務員ですから。ですから、私は法がどうだとか申し上げていません。公務員としてのモラル上、ああいう方に、選挙のたびに3月休むという方に公金を払うという、そういう姿を市民が果たして納得なさるのかという事も申し上げたいというふうに思います。

 そして、いろいろメリットがあるというふうに仰いましたけれども、大阪市民の皆さんの多くはそのことがメリットに働くとは思っていないというふうに思います。

 そして、市長が、以前に、従軍慰安婦発言の時に、辞職を求める声に対してこうおっしゃいましたね。「辞職はしません」「公職についている今の僕の立場だからこそ、世界各国が耳を傾ける」とこういうふうにおっしゃいました。こういうご自分の政治のために、大阪市長という職を使うという姿に対しても、やっぱり市民の中から大きな怒りの声が広がっているというふうに思います。      

 最後に、多くの市民は市長に対しては、やっぱり市長というものは、大阪市を悪しざまに言ってみたり、あるいは、大阪市を壊すということに専念するのではなくて、真摯に真剣に、市民のくらしや命や安全を守る事、市政の発展のために専念、邁進してほしいというふうに望んでいると申し上げて質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。