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大阪府市港湾委員会設置条例案に対する こはら議員の反対討論 |
こはら孝志市会議員 2015年10月9日 |
私は日本共産党大阪市会議員団を代表しまして、議案第239号大阪府市港湾委員会設置条例案ならびに関連する議案第240号ないし議案第242号に反対の立場から討論を行います。 大阪府市の港湾管理の一元化の議論は、当初は新港務局構想にはじまり、国の法改正の壁にあたり実現が難しいとなると、代わりに出てきたのがこの行政委員会構想です。 しかし、何故港湾の一元管理が必要なのでしょうか、本市の大阪港、大阪府の堺泉北港、阪南港の3つの港を一元的に管理するといっても、港湾区域はそれぞれ別であり、港湾計画もそれぞれに港湾区域ごとに計画しなければなりません。それにそもそも港の規模も役割も性格も大きく違います。大阪港は公共岸壁が多く、コンテナ物流を中心とした商業港で 、外貿コンテナ貨物の取り扱いは200万TEUと府の港湾の100倍にも達しているのであり、港湾区域と住居区域が隣接している地域もあるなど市民生活とも密接に関係している港であります。 一方、堺泉北港は企業のプライベート岸壁が多く、原油エネルギー関連を中心とした 原材料取り扱いが多い工業港であり、港湾区域周辺は工業地帯であります。阪南港も砂利や木材などがメインの工業港であり、それぞれの特徴はまったく違います。さらに阪南港は関空近辺にあり、隣接自治体は貝塚市や岸和田市であり距離もあります。それぞれに取り組むべき課題が違う港を本市が幹事団 体となって一元的に管理するメリットなどありません。どのように管理・発展させるかはそれぞれの自治体が決めていかなければならない、それが住民等に対する責務であり、存在意義であります。 そもそも港湾の一元化は、本市解体を目的とする大阪都構想により、本市事業の経営形態の見直しの中で出てきたものであり、本条例案と全く同じ条例案は昨年否決されております。なにより5月17日の住民投票で都構想は否決されており、様々な府市統合案件と同様にこの港湾の一元化も決着済みであります。 まさに、市民の審判が下ったわけです。形を変えることに拘るのではなく、これまでの港湾開発をもう一度見直して経済的ニーズに合った改革と、市民生活を第一に考える港湾経営への転換が求められているのであり、大阪港の港湾管理の一元化は当を得て おりません。 以上、本条例案に反対の討論といたします。 |