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市議団の実績

2016度予算案に対する

こはら議員の組み替え動議の提案説明

こはら孝志市会議員

2016年3月29日

 私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、2016年度大阪市一般会計予算案等の組み替え動議について、その内容と理由を説明いたします。

 動議の内容は、次の3点です。

 第一に、「住民の福祉の増進を図る」という地方自治の原点に立ち、市民のくらし・福祉・教育を優先にした予算にすることです。

 第二に、副首都推進と称した大阪市の廃止・分割計画と、その先取りである市バス・上下水道等、市民生活に不可欠な事業の民営化に関わる予算を削除すること。

 第三に、ムダな大型開発をやめ、市民要求に根ざした公共事業に切りかえるとともに、地域密着型の経済対策を強めていく予算にすることです。

 以下、動議の理由を説明いたします。

 第一は、大阪の経済は依然深刻な状況であることです。主な経済の指標はそのほとんどが全国平均に比し大きく落ち込んでおり、特に、「家計消費支出」「雇用者報酬」など市民のくらしは日に日にその深刻さを増しております。ところが国民健康保険料は1%とは言え値上げであり、市民の願いである高い国保料を何とかしてほしいと言う思いを汲み取っていないのです。

 子育て教育の分野では「子育て環境・教育環境の充実」と言いながら、保育士給与の引き下げにより、保育士不足が深刻化し、公立保育所の施設定員の維持ができず待機児童に拍車をかけています。また、問題山積の公募校長はきっぱりやめること。そして、学校維持運営費の拡充や小中学校全学年での35人学級の実現など、急がれる課題を優先するべきであると申し上げます。

 第二は、その定義も何ら具体性も無い副首都という幻想を持ち出して、再び、大阪市廃止・分割である「都構想」の議論を進めようとしています。そして、その先取りである統合・民営化案件を推進し、さまざまな事業の見直しを計画しています。昨年の住民投票の結果を全く無視するものであり、到底認められません。民営化ありきで事を急ぐのではなく、市民や議会の声に真摯に耳を傾け、よりよく改革し大阪市の責任で市民サービスを提供するべきであります。民営化に係わる予算は削除することです。

 第三は、不要不急の事業の見直しを行えば、喫緊の震災対策の予算や市民サービス拡充の財源が生まれます。超大型コンテナ船に対応した水深・広さを持つ港湾施設をつくる国際コンテナ戦略港湾づくりに36億7000万円これまで巨費をつぎ込みながら、一昨年に続きC12の岸壁には超大型コンテナ船の入港は一隻もありませんでした。

 また、従来から関西財界やゼネコンが求めてきた「阪神高速淀川左岸線二期事業」に14億3300万円、さらに、カジノに見合う部分は減額したものの、アクセス鉄道など大型開発を進めるための調査費に5647万円。うめきた新駅設置等、従来の計画より大幅に本市の財政負担が増える事業など、これらを見直すことにより、市民要求に根ざした公共事業に切り替え、地元中小企業に優先的に発注し、地域経済をあたためていく施策を充実することができます。

 以上、予算組み替え動議の内容と理由の説明といたします