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「議員定数削減条例(案)」に対する 井上議員の反対討論 |
井上ひろし市会議員 2022年2月10日 |
私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、議員提出議案第1号、大阪市会議員定数及び各選挙区選出数に関する条例の一部を改正する条例案に反対する討論を行います。
大阪市会はじめ地方議会は、住民に最も身近な代表機関として、住民の多様な声を自治体に反映する重要な役割をもっていることは言うまでもありません。地方議員は市民と市政をつなぐ架け橋であるとともに、住民自治の担い手でもあります。同時に、二元代表制のもと、大きな執行権をもつ市長の行政運営に対し、住民の立場から監視し、独断や暴走を防ぐという役割も担っています。したがって議員定数は、議会の審議能力、住民の意思の適正な反映の確保を基本とするべきであり、定数の安易な削減は、少数意見の排除や行政のチェック機能の弱体化、ひいては、一番の主役である「住民」を自治体から遠ざけるという悪弊を生むことになります。
こうした立場から、以下具体に反対理由を申し述べます。
まず、この間の本市の人口動態をみても、定数削減には道理がないのであります。
本市の2020年10月・国勢調査確定人口は275万2,412人であり、前回5年前の調査に比し、6万1,227人の増に転じております。人口増は喜ばしいことですが、住民のパイプ役である議員を逆に減らしてしまうということでは本末転倒であります。また、行政区間の定数較差、いわゆる逆転現象の是正は必要ですが、本条例案は、削減のみを強行しようとするものであります。これ以上の定数削減は、民意を反映する議会の役割の否定と言えるものであり決して認められません。
さらに、一般会計に占める本市の議会費割合は、2021年度当初予算ベースで、0.13%と、すでに政令市の中で一番低い水準となっているのであります。本市会においては、これまで様々な議員厚遇の廃止をはじめ、報酬や政務活動費の一定の削減といった議会改革が取り組まれてきました。市民目線に立った経費削減の努力は、引き続き必要ですが、さらなる議員定数削減は、すなわち議会のチェック機能の弱体化を意味し、議会改革とは無縁のものであります。
大阪市政の問題点を、民意を切り縮める議員定数削減という問題にすり替えてはならないのであり、本条例案への反対を表明し討論とします。
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