title


市議団の実績

大阪市長の辞任・再立候補

党市議団・姫野浄団長に聞く

(2005年10月20日 「しんぶん赤旗」)

大阪市の関淳一市長は17日、自身がかかわってきたヤミ年金等の責任を重く受けとめるとして辞職を表明。翌18日の市議会本会議で辞職が認められました。50日以内に市長選挙が行われ、関市長は再立候補を表明しています。関市長の辞職・再立候補をどう見るか、市民本位の市政改革をどうすすめるかなどを日本共産党大阪市会議員団の姫野浄団長に聞きました。

<関淳一市長の辞職をどう見たらいいのですか>

大阪市のカラ残業やヤミ年金・退職金、労組役員のヤミ専従などの一連の腐敗問題で、市民的にも厳しい批判を浴びて、徹底的に膿を出さなければいけないというところにまで追い込まれたというのが実態です。

市民の声が非常に大きかった。市民の声が大きな圧力になって是正に踏み切らざるをえなかった。

こうした腐敗市政のなかで、関市長は局長を務め、その後、助役を8年、市長を2年、10数年にわたって市政の中枢にいた腐敗市政の中心人物の一人です。今回、それらの責任をとって辞職するのは理に合っています。

あえて再立候補するのは、責任をとると見せかけて、当選すれば、「みそぎを受けた」と市民いじめの「改革」を強行する思惑が見え透いています。関市長の再立候補を一言で言えば、「しがらみを断ち『改革』の名で市民サービスをばっさり削るため」ということです。

<「改革は緒についたばかり」といって立候補を表明しましたが>

関市長が本部長の市政改革本部の「市政改革マニフェスト(案)」は、市民サービスを切り捨て、市民負担を増やし、その一方で、梅田や湾岸地域での大型開発や同和行政などはみんな聖域におくというもので、私たちは改革でもなんでもないと追及しています。関市長の「改革」は、関西財界がねらう「都市再生」にもっと市民の税金をつぎこむためであり、財政再建にもならない代物だといえます。

関市長は、この「市政改革マニフェスト(案)」からピックアップしたものを選挙公約にするとしています。だから、関市長がすすめようとしている「改革」のねらいを市民的に明らかにしていくとともに、市民が望んでいる本当の改革を示し、市民とともにたたかうことが大事になっています。

<市民本位の市政をつくるにはどうしたらいいのですか>

市民の要求をしっかり受けとめ、地方自治体の責任を果たす市民本位の市政を取り戻す絶好の機会にしていきたいと思っています。

一番大事なのは、予算を福祉の向上へ向けることです。破綻した開発プロジェクトなどへの税金のムダ遣いはキッパリやめることです。

そして、市政を日本共産党をのぞく「オール与党」(自民・公明・民主)体制から市民の手に取り戻すことです。「オール与党」体制は、市民を市政から排除し、遠ざける役割を果たし、市民要求よりも財界や「解同」(部落解放同盟)の要求をどんどん予算化してきました。この矛盾もはっきりしてきています。「人権行政」の名ですすめられている「解同」との癒着を断ち切ることも重要です。

私たちは、広範な市民のみなさんの願いを結集して、市民本位の大阪市政を取り戻すために、全力をあげて短期決戦に勝利したいと思います。