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市議団の実績

本会議でのわが党の質問に対する橋下市長の態度について

2014516日 日本共産党 大阪市会議員団

 

5月14日の大阪市会本会議で、日本共産党大阪市会議員団を代表して北山良三議員が橋下徹市長に一般質問を行った。

その際、橋下市長は答弁の冒頭で「非礼な態度で返させてもらいたい」と宣言し、事実、「非礼な答弁」を繰り返した。木下議長は、2度にわたって「誠実な答弁」を市長に求めたが、改まらなかった。そこで、議長の判断と議員の多数の賛成で、こんな不正常な状態を続けさせられないと、質疑の途中ではあったが本会議を中断させざるを得ないという前代未聞の事態となった。中断の間、議長による「正常化にむけた調整」が行われ、1時間40分ののち再開され、市長は「通常の答弁」にもどし、北山議員の残りの質問と答弁が行われ終了した。

この事態について、マスコミを通じて広く報道されたが、一部には不正確なものやことの本質からはずれた報道もある。

よって、わが党議員団は、あらためて今回の事態に関連する重要な経過と見解を明らかにしたい。

 

1.橋下市長が「非礼な態度で返させてもらいたい」と宣言した理由について

@市長が本会議という場で「非礼な態度」をとる理由として、演壇での発言であげた内容は、次のようなものであった。

●日本共産党大阪市会議員団に、礼儀をわきまえない「若造議員が一人いて、議場でにらんできたり、エヘラエヘラと人を小馬鹿にしたような笑い顔をしたり、ブツブツ言ったり」する。

●その議員は、議場で「僕と論戦したことがない」「僕を呼ばない」でこういうことをやっている。

●今回の一般質問は会派を代表してのものだから、会派として「その若造の教育を してもらわない限りは、非礼な態度で返させてもらいたい」。

Aわが党議員団は、こんな根拠で、本会議での市長の「非礼な態度」が許されるものではないと考える。

●市長が指摘した「若造議員の非礼な態度」とは、一体いつのことなのか。少なくとも、この日の言動をさしての指摘ではないことははっきりしている。中断中の調整の中で、「若造議員」が誰を指してのことかは特定されたが、議長から、この日の態度に何ら問題はなかったことが表明されている。つまり、これまでの一連の態度を指しているということである。仮に、この議員に「非礼な態度」があったとするなら、市長は、これまでの間に議長を通して「改善を求める」べきであって、無関係な本会議での答弁での「非礼な態度」で「報復する」などというのは、市長にあるまじき行為である。 

●市長が言う「非礼な態度」とは、きわめて主観的で一方的な決めつけである。「にらむ」「笑う」「ブツブツ言う」などという行為が「非礼な態度」かどうか、市長の主観でしかない。こういう行為は、議事を妨害したり議会の品位を貶めるものではないのである。

●市長の「僕と論戦したことがない」という発言は、事実と違う。この議員は、常任委員会や特別委員会で橋下市長と直接の論戦を行なっている。市長は、事実を確かめもしないで、本会議の場でこのような発言をすること自体、許されるものではない。

B橋下市長は、どんな理由があっても、本会議や各委員会で「非礼な態度」をとってはならないのであり、今回のような態度は二度と繰り返してはならない。

 

2.本会議での議員の質問に市長がまともな答弁をしなかったことについて

今回の橋下市長の「非礼な態度」によって、わが党議員団の一般質問の大部分にわたって、市長としてまともに答弁しなかったという事実が残る。このことは、結果として本会議での「答弁拒否」ということと同じことであり、議会制民主主義にとっての極めて重大な問題である。これは、わが党議員団に対してだけでなく、議会全体に対するあってはならない態度である。

 

3.わが党議員に対する侮辱的言動について

橋下市長は、本会議の答弁の中で、質問とは無関係にわが党所属議員に対して、「若造」との侮辱的発言を繰り返した。また、「僕と論戦したことがない」と事実と異なる発言をした。わが党議員団は、この点において「発言の撤回と謝罪」を求め、議長による調整の結果、橋下市長は、この2点の発言を撤回する旨の態度を示した。しかし、わが党議員団や当事者への謝罪は表明されていない。あらためて抗議するとともに、こういうことが繰り返されないように強く求める。

なお、本会議中断直後に、わが党議員が橋下市長の席におもむき、話をしている場面が様々に伝えられているが、この2点の間違いを正すよう求めたというのが事実である。

 

4.中断後の本会議再開に向けての議長の調整とわが党議員団の態度について

本会議再開に向けて、中断の原因となった橋下市長の「不誠実な答弁」に対して、議長はこれを改めるよう市長に求め、市長はこれを受け入れた。

議長は、その内容をわが党議員団に伝えるとともに、議事再開に向けての協力を求めた。その協力の内容として、わが党議員の本会議場での態度を改めるよう議員団として検討してほしいとの市長の意向が伝えられ、議事再開のため議長の申し出を受け入れた。

わが党議員団は、正々堂々とした「事実や道理にもとづいた論戦」をいっそう強め、議場での議員としての節度ある態度をとることを確認しあった。

 

以上の経過と見解を明らかにするとともに、今後も市民の立場を貫いて、わが党議員団に求められている役割をしっかり果たしていくよう、決意を新たにする。