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市議団の実績

予算議会を終えて 

市バス・地下鉄の民営化は重大な局面

 

日本共産党大阪市会議員団長  瀬戸一正

2016329

29日に閉会した市議会で市バス事業の民営化基本方針案と自治体財政健全化法に基づく経営健全化計画がそれぞれ議決されました。しかし市バスの民営化は、この後、廃止条例を議会が3分の2以上で議決しなければ実現しません。29日の本会議では市バス民営化基本方針に対して共産・自民が反対討論に立ちました。地下鉄事業の民営化基本方針案の方は継続審議となりました。

吉村市長は、ダブル選挙勝利を背景に「対話と協調」を掲げながら政治的駆け引きなどあらゆる策を使って議会各派に賛成するよう働きかけており、両事業の民営化は重大な局面を迎えています。「地下鉄と市バスは一体で運営してこそ市民の足が守られる」「黒字の地下鉄をなぜ民営化するのか」「市民の財産を勝手に売るな」は市民の多数の声です。民営化にはひとかけらの道理もありません。市議団として、5月議会に向けて、引き続き市民のみなさんとともに両事業の民営化ストップをめざして全力を上げる決意です。

このほか今回の予算議会では、水道事業を上下分離方式で民営化する議案は継続審議になる一方、下水道事業を民営化するための予算(大阪市100%出資の株式会社に職員の大部分を転籍させる)は可決になり、大阪市の公衆衛生を担ってきた市立環境科学研究所の廃止・独立法人化と府立公衆衛生研究所との統合案件も維新・公明の多数決で可決されるなど、大阪市民の安全と命にかかわる事業の民営化や府との統合のための廃止が強行されました。

また、「副首都」を看板とした大型開発、淀川左岸線2期事業、国際コンテナ戦略港湾、うめきた2期事業への公金投入、なにわ筋線・夢洲のカジノを含む統合型リゾートなどの調査などが盛り込まれる一方、国民健康保険料は年間で5%の引き上げになる値上げ、「大阪都構想」を前に進めるための副首都推進局による「住民説明会」などの予算も可決されました。これらは、市民の暮しと中小企業をさらに犠牲にするとともに、昨年の「住民投票」で市民が示した大阪市廃止ノーの願いに逆行するものです。市会議員団は広範な市民のみなさんと力を合わせて、これらを実施させない世論をつくるために全力を上げるものです。

日本共産党は、市民の願いの実現に奮闘し、維新政治の危険性を大いに明らかにして、市政刷新を目指すとともに、当面する参議院選挙で日本共産党の躍進と野党共闘の前進めざして全力を上げます。