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大阪市に「日の丸・君が代」押し付け反対の申し入れ

日本共産党大阪市議団の姫野浄、山中智子両市議

 日本共産党大阪市会議員団は10日、市教育委員会に対し、卒業式・入学式における「日の丸・君が代」押し付け反対の申し入れを行いました。申し入れには、姫野浄、山中智子両議員が参加し、後藤教育次長と谷指導部管理課長代理が対応しました。

 申し入れでは、第一に、卒業式・入学式等の学校行事は教育活動の重要な一環であり、その教育内容については、教職員、子どもたちの創意工夫、合意を尊重すること。第二に、国民の世論が分かれる「日の丸・君が代」の押し付けは、子ども、教職員、保護者、市民の「思想・良心の自由」(憲法19条)を侵す重大な人権侵害です。子どもの権利条約では思想・良心の自由の保障を明記しています。この立場から「国旗・国歌法」の趣旨に立ち返り、強制をやめ、「内心の自由」を保障すること。第三に、教育委員会が学校園に「日の丸・君が代」を押し付けることは、地方教育行政の自立性と自主性を自ら放棄するもので直ちに改善すること、を強く求めています。

 これに対し教育委員会側は「従わないからといって処分命令を出すことは考えていない」と答えましたが、「現場で話し合って(日の丸・君が代を)やらないと決めたら、しなくていいのか」との問いには「指導要綱に従って指導していく」と答えました。 

                                                    2005年 2月 10日

大阪市教育委員会委員長  山崎 高哉 様

                  日本共産党大阪市会議員 姫野 浄

                  日本共産党大阪市会議員 山中智子

   卒業式・入学式における「日の丸・君が代」押し付け反対の申し入れ

 「国旗・国歌」法が1999年(平成11年)に制定されてから、市内の学校園の卒業式・入学式で「日の丸・君が代」の押し付けが強められてきました。また自衛隊のイラク派兵など、平和憲法を踏みにじる行為が今も続けられ、さらには憲法第9条の改悪や、教育基本法改悪の動きが強められるなど、平和と子どもたちの将来にとって危険な状況が進行しています。

 言うまでもなく学校教育は、子どもたちが基礎的な学力を身につけることを基本に、クラブ活動や学校生活を通じ、基本的人権を身に付け、社会の一員として責任を果たせるよう、その一翼を担う大切な役割を果たしており、そのためには、各学校園で未来を担う子どもたちを中心にして、教職員の合意による自主的で創意ある教育活動の取り組みの保障、30人数学級実現などの教育条件整備が緊急を要する課題として求められているのです。

 ところが2002年の秋から「評価・育成システム」が試行され、教職員を「評価」の名のもとに「分断」「管理」する方向が強められ、卒業式や入学式で「内心の自由」を踏みにじる、日の丸・君が代の押し付けが行なわれるなど許されない状況が激しくなっています。

 すでにご承知のこととは思いますが、「国旗・国歌」法は1999年の夏に制定されました。国会審議では、「国旗・国歌の制定にあたり、国旗の掲揚に関し義務づけを行なうことは考えておらず、したがって、国民の生活に何らの影響や変化が生ずることとはならない(99629日、小渕首相)」「学校における国旗・国歌の指導は内心にわたって強制しようとするものではない。(99721日、有馬文部大臣)」と答弁され、それは尊重義務のない法律、人の内心の自由を侵すことのないものとして制定されました。最近、東京都などで教職員に「業務命令」という形で「強制」し「処罰」を課し、学校現場に大きな混乱を生じさせる事件が発生しています。こうした問題の原因は教育基本法改悪の動きと合わせ「法の趣旨」を逸脱した「押し付け」に問題があるのです。

 私どもは平和憲法(第9条)を守るとともに、教育基本法改悪を許さない活動の強化に努めている政党として、学校教育現場において、思想・信条の自由を守ること、「公正で公平」「法の趣旨を守る」という対応を強く求めるものです。今年も卒業式・入学式の時期を迎えています。教育の条理に基づく学校園の自主的判断を尊重することを求める立場から、以下、厳しく申し入れます。

 第一に、卒業式・入学式等の学校行事は教育活動の重要な一環であり、その教育内容については、教職員、子どもたちの創意工夫、合意を尊重すること。

 第二に、国民の世論が分かれる「日の丸・君が代」の押し付けは、子ども、教職員、保護者、市民の「思想・良心の自由」(憲法19条)を侵す重大な人権侵害です。子どもの権利条約では思想・良心の自由の保障を明記しています。この立場から「国旗・国歌法」の趣旨に立ち返り、強制をやめ、「内心の自由」を保障すること。

 第三に、教育委員会が学校園に「日の丸・君が代」を押し付けることは、地方教育行政の自立性と自主性を自ら放棄するもので直ちに改善すること。

                                       以上