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「高齢者福祉月間」にあたっての申し入れ

 日本共産党大阪市会議員団は、8月25日に關潤一大阪市長に「高齢者福祉月間」あたっての申し入れをおこないました。申し入れは、北山良三、小南かおる両市議がおこないました。申し入れの全文は以下の通りです。

2005年8月25日

大阪市長 関  一 殿

日本共産党大阪市会議員団

   団長 姫 野   

      「高齢者福祉月間」にあたっての申し入れ

 今年も「高齢者福祉月間」をむかえます。しかしいま、大阪市内高齢者の生活はかつてなく深刻です。

この間、政府・与党らによって強行された医療改悪は、お年寄りを医療機関から遠ざけ、年金改悪は高齢者の生活を直撃しています。さらに、この10月からは、施設利用者に大幅な負担増がおしつけられるなど、介護保険制度の改悪が実施に移されます。

地方自治体の第一の仕事は、市民の健康と福祉の増進にあることはいうまでもありません。とりわけ、今日の大阪市を築いてこられた高齢者に、いきがいある老後を保障することは重要な責務です。

日本共産党市会議員団は、今年の「高齢者福祉月間」に当たり、大型開発や破綻した三セク支援優先ではなく、介護・医療の拡充や「敬老パス」の継続など、高齢者のくらし、健康、福祉を守る温かい施策の実現にあらゆる努力を傾けるよう、あらためて強く要望するものです。

1、介護保険を安心・有効に活用できる制度に改善する。

@    国による介護保険制度の見直しにともない、介護サービスの後退がおこなわれないよう、市独自の対応・施策の抜本的拡充をはかる。

A    10月から実施される介護施設での居住費・食費の負担増問題では、社会福祉法人の利用料減免措置を、すべての事業者の、すべてのサービスを対象とした措置に改善し、且つ、所得に応じて、すべての利用者が応分の減免措置が受けられるよう、拡充をはかる。

B    「新予防給付」の実施にあたっては、十分な調査・検討・準備を行う。特に、地域包括支援センターの設置、介護予防効果の検証などの十分な準備をするため、来年4月実施とせず、厚生労働省が認めている「2年間の実施猶予措置」を活用する。また実施に当っては、高齢者や家族の生活実態に即して、ヘルパーによる家事支援など、市独自にでも必要な介護サービスを保障する。

C    新たに決めなければならない日常生活圏域は、住民参加、利用者・事業者参加で決める。

D    地域包括支援センターは、一部の「有力法人」が受託し、独占的運営にならないよう配慮する。

E    大阪市における介護保険第三期事業計画は、厚生労働省の数値目標に合わせるのではなく、地域における高齢者と事業者の実態にもとづいて作成する。そのために、利用者・事業者代表が計画策定に参画できるようにする。

  F保険料の軽減措置を、対象条件を大幅に緩和しいっそう拡充する。

 G低所得者の居宅サービス利用料を3%に軽減する。

 H待機者を早急に解消する特別養護老人ホーム建設計画を立て、実施する。そのために、市遊休地の活用を図る。また、議事録の公開など、法人等選考委員会の運営を民主的なものに改善する。

 I施設での日常用品リース代など、自己負担の実情を調査し、施設に対して適切な指導を行う。

2、市独自の高齢者福祉施策をいっそう充実させる。

 @ふれあいデイサービス事業、ふれあい家事サービス事業は、利用可能頻度・時間を拡大し、低所得者に対する料金減免制度をつくる。

 A高齢者の外出支援サービスを実施し、訪問理美容サービスをいっそう拡充する。

 B「高齢者住宅改修費助成事業」については、所得制限をなくし、助成限度額を引き上げるとともに、対象工事を拡大する。また、手続きを簡略にする。

 C高齢者医療の改悪に伴う負担増を緩和するために、市独自の高齢者医療助成制度を新設する。

 D高齢者への家賃補助制度を新設する。

 E「緊急通報システム」の協力者を行政の責任で配置する。

 F在宅介護支援センター事業の委託を医療法人や医療生協にも拡大する。

 G大阪府で実施している「街角デイサービス事業」を大阪市でも実施するとともに、「民間デイサービス事業」を拡充する。「宅老所」など、市民の自主的な取り組みに対する支援を強める。

 H市営住宅家賃減免制度における「老年者特別控除」を復活させる。

1I高齢者の在宅での「熱中症」対策として、クーラー設置補助・クーラー稼動電気料金補助制度を新設する。

3、市営交通等を無料で利用できる「敬老優待乗車証(敬老パス)」は、現行の制度のまま存続させる。                   

4、高齢者世帯を対象とした水道(下水道)料金福祉減免制度の改悪をせず、現行のまま継続させる。

 以上