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「驚くべき暴言だ」

党市議団が抗議・申し入れ

 日本共産党大阪市議団は14日、「慰安婦」をめぐる橋下徹大阪市長の暴言に強く抗議し、撤回を求め、市長に申し入れました。

 北山良三団長は「看過できない発言だ」と指摘。市議会として2010年に慰安婦問題の早期解決に関する意見書を採択し、外交問題でも非常に重大な問題だと強調しました。「慰安婦制度を必要だとしたり、沖縄の米軍司令官に風俗業を活用せよと言うのは人権感覚を疑う。歴史認識も異常だ」と批判。「国際問題になり、人権無視発言はきっぱり撤回し、関係者に謝罪すべきだ」と述べました。

 秘書部は「政治家としての発言」としつつも、内容は市長に伝えると述べました。

 申し入れは、「慰安婦制度を正当化する驚くべき暴言」と批判。海外からも日本政府が歴史の真実に背を向け続けていることへ批判が注がれていることを挙げ、「人権感覚の欠如と、歴史認識の欠如をも示すもの。大阪市長としても日本の政治家としても根本から資格が問われている」と抗議しています。

(2013年5月15日付しんぶん赤旗)


大阪市長 橋下 徹 様

2013年5月14日  

日本共産党大阪市会議員団

団長 北山良三  

「慰安婦」問題にかかわる発言に抗議し、撤回を求める

 橋下徹大阪市長は昨13日、旧日本軍「慰安婦」問題について、「慰安婦制度というものが必要なのは誰だってわかる」として、「慰安婦制度」そのものを正当化するという驚くべき暴言をはいた。

 市長は、その理由として「日本だけじゃなくていろんな国で慰安婦制度というものを活用していた。あれだけ銃弾が雨嵐のごとく飛び交うなかで命かけて、そこを走っていくときに、猛者集団、精神的にも高ぶっている集団は、どこかで休息させてあげようとおもったら慰安婦制度が必要だ」とのべた。

 これまで市長は、「慰安婦」問題について強制連行を否定するなど、歴史の事実をゆがめる発言をおこなってきたが、今回はさらに踏み込んで、「必要性」を説くところまで暴言をエスカレートさせたものである。

また、市長は昨日夕刻には、沖縄県をこの1日に訪問した際、海兵隊の司令官に「もっと風俗業を活用してほしい」と求めたことも明らかにした。

この間、安倍首相の「慰安婦」にかかわる発言は、内外の大きな批判をあび、安倍政権は、軍の強制を認めた「河野談話」の「見直しはしない」と言わざるをえなくなっている。EUの「慰安婦に関する欧州議会」決議をはじめ、日本政府が歴史の真実に背を向け続けていることへのきびしい批判がそそがれている。こうしたなかでの今回の市長の発言は、人権感覚の欠如とともに、歴史認識の欠如をも示すものである。大阪市長としても、日本の政治家としても、根本からその資格が問われていると言わなければならない。

なお、2010年10月13日に本市会で、「日本軍『慰安婦』問題の早期解決に関する意見書」が採決されていることも重く受け止めるべきである。

よって、市長はこの発言をただちに撤回し、関係者への謝罪をおこなうことを強く求めるものである。