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市議団の実績

「2・3月市会」での意見書の採択

 3月28日の大阪市会本会議では、2本の意見書が全会一致で採択されました。「あらゆる災害に対応する総合的な防災対策の推進を求める意見書」は、日本共産党議員団が自民・公明・民主に提案し、双方協議の結果、自民・公明・民主の対案に共産党も賛成したもの。「責任共有制度導入に伴う金融機関への指導・監督に関する意見書」は、自民・公明・民主の提案に共産党も賛成したものです。


あらゆる災害に対応する総合的な防災対策の推進を求める意見書

 

 近い将来に発生が予想されている東南海・南海地震では、被害は束海地方から九州地方までにおよび、建物全壊数約33万棟以上、死者数約1万2千人以上と想定されている。

 また、昨年11月に中央防災会議の専門調査会から公表された「中部圏・近畿圏の内陸地震に係る被害想定結果について」においては、近畿圏の上町断層帯地帯では建物全壊数約97万棟、死者数約4万2千人の被害が想定されている。

 さらに、近年、台風や集中豪雨による河川の氾濫などの被害も多発している。

 このような大規模災害が発生した場合には、被害は甚大かつ深刻であるとともに広域にわたり、一地方自治体のみでの対応は困難であるため、国、地方自治体、関係機関が一体となって、予防対策から応急対応、復旧復興対策までを含んだ総合的な防災対策を推推していくことが必要である。

 国民の生命と財産を守ることは、国家の最も重要な使命であり、その中でも被害軽減に向けた総合的な防災対策は最優先に取り組むべき課題である。

 よって国におかれては、防災拠点となる公共施設やライフライン・土木施設・民間建築物の耐震化、密集市街地の整備、自主防災組織の育成・充実、防災情報システムの整備等の施策並びに河川堤防の整備等の治水対策など、あらゆる災害に対応する総合的な防災対策を強力に推進されるよう強く要望する,

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 


責任共有制度導入に伴う金融機関への指導・監督に関する意見書

 

 大阪市の総生産は、政令指定都市の中で最大を誇り、域内総生産・雇用数ともに、近畿圏全体の4分の1のシェアを占めるなど近畿の経済活動における中核的役割を担っている。こうした経済活動を支える大阪市内の事業所数は20万ヵ所を超えるが、その約99パーセントは中小企業であり、これら大阪の中小企業が大阪経済のみならず近畿経済を支えているのが実態である。

 このように大阪の経済活動の大部分を占める中小企業の発展は、近畿経済ひいては我が国経済の繁栄と安定の基礎となるものであり、中小企業の成長や経営の安定を支える血液ともいえる金融の円滑化対策は、我が国において欠かすことのできない重要な施策である。

 こうした状況の中、信用保証協会の保証付き融資について、信用保証協会の100パーセント保証であったものが金融機関にも20パーセントの負担を求めることにより、信用保証協会と金融機関とが適切な責任共有を図り、両者が連携して中小企業に対する適切な支援を行うことを目的とした「責任共有制度」が、平成19年10月から導入されたところであるが、責任共有制度導入後の本市の金融状況をみると、中小企業に対する金融機関による保証付き融資の取り組みは後退傾向が明らかであり、今後もこうした傾向が続くことになれば、大阪経済のみならず近畿経済、ひいては我が国の経済に深刻な影響を及ぼしかねない。

 よって国におかれては、金融機関が地域密着型金融の担い手として、個々の中小企業の業況を把握し、限度額の緩和や、責任ある融資を通じて融資先企業に対する経営支援などを適切に行うことを目的として導入された責任共有制度の本旨を踏まえ、金融機関が地域の中小企業への資金供給に積極的に取り組むよう適切な指導・監督を速やかに行われることを強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。