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10月13日、矢達幸議員が決算の認定に反対の討論。

山中智子議員が国保条例の改正、

北山良三議員が障害者支援条例をそれぞれ提案

 10月13日、大阪市議会閉会本会議がひらかれ、日本共産党大阪市会議員団を代表して、矢達幸議員が、2005年度公営・準公営企業会計決算の認定に反対する討論をおこないました。

矢達議員は、小泉構造改革の大阪市版とも言うべき「市政改革マニフェスト」は、「大阪市政への経営の仕組みの導入」を「基本的な考え方」に位置づけ、事業の民営化・独立行政法人化・株式会社化の方向を打ち出すとともに、巨大開発優先・乱脈同和による財政破綻のつけを、市民におしつけるなど、自治体の公的責任を投げ捨てようとするものだと指摘。今回の決算審議においても、地下鉄・バス・水道・市民病院・中央卸売市場など、各事業の経営形態見直しが最大の焦点となり、民営化の推進と市民サービスの切り捨てに走るとともに、大型開発とその破綻処理には力を入れる一方、市民の切実な願いに背を向けている大阪市の姿が明らかになったと強調しました。

そのうえで、決算認定反対の理由として、@「公共の福祉を増進する」という地方公営企業の目的や「市民の足を守り、安全に徹する」という公共交通の役割に反する問題が明らかになるとともに、市民の貴重な財産を関西財界の言うままに企業の利益追求に供しようとしていること、A巨額の市税を注ぎ込んで行われてきた港湾局の大型開発事業や交通局の土地信託事業の破綻と矛盾がいっそう鮮明になったことの2つについて具体的に指摘。地下鉄駅の可動式ホーム柵の設置、敬老パスの無料での継続、分譲マンション水道メーター取替えを公費でおこなうこと、生活保護世帯への水道料・下水道料の福祉減免制度と交通料金の2分の1減免の制度の復活、浸水対策の抜本的拡充などを求めました。

 自民・公明・民主のオール与党は、決算に賛成し、関市政を後押ししました。

 

 閉会本会議では、市民の切実な願いをうけて、山中智子議員が国保条例の改正を、北山良三議員が障害者支援条例をそれぞれ提案しました。与党はこれを否決。市民の願いに冷たい態度をとりました。

 山中議員は、日本共産党の提案について、今年度、急激な国民健康保険料の負担増となった人たちの負担を軽減するために、満65歳以上、障害者・特別障害者、寡婦(夫)・特別寡婦の被保険者がおられる世帯の所得割額の算定に特例をもうけるものだとのべ、これらの方々の負担増と苦しみを、手をこまねいているような真似は絶対にできないと強調。「あらゆる努力をつくして、高齢者など急激な負担増となった方たちの、せめて、国民健康保険料を緊急に軽減することは当然ではありませんか」と、条例改正提案への賛同を呼びかけました。

 北山議員は、障害者自立支援法が施行されて、障害者や家族、関係者から「大幅な利用者負担増に耐えられず、施設から退所した」、「今まで受けていたサービスの利用をかなり手控えざるを得なくなった」、「収入の激減で施設経営は危機的状況になりつつある」など、様々な切実な声がわきおこっており、大阪市は、この声に急いで応え、早急な手だてを講じることが強く求められていると強調。

@障害福祉サービスおよび自立支援医療において、国が定める所得に応じた利用者負担の上限額に対して、大阪市が独自に、概ねその二分の一まで利用者負担上限額を引き下げる設定を行い、その差額を大阪市が助成することによって、利用者の負担を軽減する。A利用者負担上限額を決める所得区分について、大阪市独自に、よりきめ細かい所得区分の設定をして、障害者の実態に応じたより細やかな軽減措置がはかられるようにする。B障害福祉サービスと自立支援医療の両方を同じ月に利用した場合に、そのそれぞれの利用者負担の合計に対する「大阪市独自の利用者負担上限額」を設定し、それを超える負担額を大阪市が助成することによって、重複利用者の負担軽減をはかるという、3点について説明をおこないました。