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10月13日本会議

渡司考一議員が芦原病院138億円債権放棄議案に反対討論、

瀬戸一正議員が百条委員会設置の提案、

下田敏人議員が同和完全終結決議への賛成討論

 

13日の大阪市議会閉会本会議には、旧芦原病院への大阪市の債権138億円を放棄する議案が市長から提案され、日本共産党の渡司考一議員がこれに反対する討論をおこないました。

芦原病院問題は、乱脈不公正な大阪市の同和行政を象徴するものであり、日本共産党を先頭にした運動で、あまりにもでたらめな公金支出に対する市民の批判・怒りが高まり、与党もこの議案には賛成することができなくなり、市長提案は全会一致で否決されました。

 渡司議員は、@芦原病院は、市民病院に準ずるような公共性があったとする大阪市の主張には道理も根拠もなく、補助金や貸付金を交付すること自体が不当である。A貸付金は一度も返済されたことがなく、大阪市も返済が不可能であることを認識しながらくりかえし貸し付けを続け、しかも、大阪市の職員が関係書類の作成までおこなっていた。B138億円は市民の貴重な財産、税金であり、これほどの被害を市民にあたえておきながら、市長にはこれまでの同和行政に対する反省がまったくない、の3点を指摘しました。

 続いて、瀬戸一正議員が、市議会に百条委員会を設置する3回目の提案をおこないました。

 瀬戸議員は、百条委員会設置提案の理由として、@芦原病院についてのこれまでの調査では、部落解放同盟や市同促がどのように行政を歪めたのか、大阪市がなぜ間違った判断をしてきたのか、肝心なことが何一つ明らかににされていない。A飛鳥会への事業委託の問題でも、なぜ部落解放同盟飛鳥支部長の小西邦彦が巨額の不当な利得を得るような契約が結ばれたのか、なぜそれが30数年間も見直されずに来たのか、明らかにされていない。B芦原病院と飛鳥会の二つの事件は、大阪市の乱脈不公正な同和行政を象徴するものであり、この事件の全容解明、とりわけ、部落解放同盟と「市同促」、今日の人権協会が大阪市の同和行政においてどんな役割を果たして来たのか、大阪市行政がどのように過ちを犯して来たのか、その真相を解明することなしに、本市の歪んだ同和行政は正せないからの3点をあげ、最後に、百条委員会の設置を否決することは、市民の声に背を向けることになると強調しました。

 自民・公明・民主のオール与党は、一言も発言することなく、提案を否決しました。

 続いて、下田敏人議員が、日本共産党が提案した「同和行政の完全終結を求める決議」案に賛成し、与党が共産党への対案として提出した「地対財特法期限後の関連事業等の早急な見直しを求める決議」案に反対する討論に立ちました。

下田議員は、大阪市同和事業に、1969年の同特法施行以来30数年間に、1兆2千億円もの巨費が投じられ、それまでの劣悪な生活環境は大きく改善され、同和行政の目的である格差が基本的に解消される一方、解同すなわち、市同促・地区協による窓口一本化の下で、一般地域とはかけはなれて立派な各種施設の建設、個人給付的事業の実施、教職員などの加配、会館等へのおびただしい数の職員配置など、逆差別、逆格差を常態化させてきたと指摘。その背景に、矢田事件を契機に解同の暴力的圧力に市当局が完全に屈服したことがあり、乱脈不公正な同和事業、同和行政の全てに賛成し、一緒になって推進してきた自民、公明、民主、与党各党の責任も極めて重大だと強調しました。

また、この10に大阪市が発表した同和事業見直し方針は、人権協会との癒着に根本からメスを入れるという肝心かなめの点にはふれておらず、見直すと言っても、委託事業では、13事業が来年度以降に先送りされた上、補助金、分担金についても、31事業のうち、廃止や廃止の検討などは11事業にすぎないと指摘。与党の見直し決議なるものは、これを追認するものであり、解同、人権協会との関係を断ち切り、一切の同和特権、同和利権を排し、今なお人権行政の名で行われている同和行政を完全に終わらせることだと主張しました。

自民・公明・民主の与党が「地対財特法期限後の関連事業等の早急な見直しを求める決議」の採択を強行。日本共産党の決議案は一事不再議の扱いになりました。