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同和利権を一掃し、市民の暮らしを守る5・6月市議会に 

2006年5月26日

日本共産党大阪府委員会

日本共産党大阪市会議員団

市民サービス切捨ての一方で、

次々明らかになる大阪市同和行政めぐる不正腐敗

 大阪市の同和事業で巨額の利権を得ていた部落解放同盟(解同)幹部、小西邦彦飛鳥支部長が、横領罪で逮捕されました。逮捕された小西支部長は、財団法人飛鳥会の理事長をつとめ、同和対策事業を口実に大阪市所有の「西中島駐車場」の管理運営を 受託。この数年だけでも数億円の利権を得ていました。

 大阪市は、この駐車場収入が年間2億円を上回ると知っていながら、年間1800万円の道路使用料などを徴収していただけでした。しかも、大阪市の職員が「飛鳥会」の事業報告など書類作成まで手助けしていました。他にも大阪市は、小西支部長の「飛鳥会」が経営する「共同温泉事業」に最近10年だけで6億円、同じく「ともしび福祉会」に数10億円もの補助金を出しています。

 報道などによると、「解同」小西支部長は、20億円の預金や多数の株式を所有。梅田新地のビルに住まいし、奈良には豪邸をもち、移動は運転手付のベンツなど、市の同和事業で巨額の財産を築いています。しかも、暴力団の資金の供給源といわれており、大阪市の財産、市民の財産が暴力団の資金源になっていることになります。とんでもないことです。

 「解同」系民間病院「芦原病院」への総額320億円もの乱脈補助・不正貸付事件、街路樹管理業務の同和建設業者の官製談合事件に続き、明らかになった同和の利権と腐敗・・・。「市政改革」を唱え、市民には行政サービス切捨て、負担増を押し付けながら、一方でこんなムダ使いを放置してきた大阪市に対し、「税金が暴力団の資金になっているなんて、あほらしくて税金を払う気もしない」と、いま市民の怒りが沸騰しています。

 「部落解放同盟いいなり」の大阪市政が利権の根源、

不正一掃する展望切り開いてきた市民と日本共産党のたたかい

 どうして、こんな法にも反する、考えられないようなことが大阪市でまかりとおるのでしょうか。

 それは、大阪市の同和行政が、「部落解放同盟いいなり」という特別なやり方で進められたからです。「解同」との交渉に、市長、助役、局長がずらりとそろって出席し、市のトップが「解同」の要求を丸呑みし、それが全職員・全職場におろされていくということが、毎年、毎年繰り返されてきたのです。

 大阪市の同和行政は、1969年の同和対策特別措置法の制定以来、約1兆2000億円、同和地区1世帯あたりに換算すると、9000万円もの巨額の税金がつぎ込まれ、デラックス施設の建設や同和地区住民を過度に優遇する個人給付事業など、「逆差別」といわれるほどの事業が行われてきました。

 しかも、歴代の大阪市のトップが、「解同」の暴力的行政介入に屈服し、「同和事業は部落解放同盟の協力を得て実施する」という確約を与えたため、行政の主体性を放棄したやり方が当たり前になり、これら巨額の同和予算が部落解放同盟幹部の利権と腐敗の温床になってしまったのです。「解同」が支配する「大阪市同和事業促進協議会」(略称「市同促」)のハンコ(許可)がないと仕事が一歩も進まない(「市同促」協議方式と呼称)というやり方で、「解同」幹部、同和建設業者などへの莫大な同和利権・特権を与えてきました。小西支部長の「駐車場利権」もその一つです。

 こうしたやり方に反対して、「解同」暴力・「同和」タブー許さない勇気あるたたかいが多くの市民によって進められてきました。

 同和事業対象地地区住民らは、全国部落解放運動連合会(全解連)に結集して、「部落問題解決の障害」である不公正乱脈な同和行政を追及してきました。大阪市の少なくない教職員も「解放教育」という名の偏向教育の押し付けとたたかい、大阪市職員の有志も同和行政の是正を求める勇気ある告発を行ってきました。

 大阪市議会では、日本共産党議員団が徹底して追及してきました。小西支部長の駐車場利権は、1975年から日本共産党市議団がきびしく追及し、小西支部長が暴力団関係者であり、同和利権が暴力団の資金源になっているおそれも含め、繰り返し指摘してきました。關市長は、「小西が暴力団とは知らなかった」などと言っていますが、こんな言い逃れは通用しません。

 30年に及ぶ、日本共産党と革新民主勢力の、時には命がけのたたかいが、いま大阪市の「同和の闇」に本格的なメスを入れ、不正腐敗を一掃する大きな展望を切り開いているのです。

5・6月市議会へ、

「同和利権一掃、市民犠牲のニセ改革ストップ」の大きな市民運動を 

 大阪市では、5月31日開会、6月6日までの日程で5・6月市会が予定されています。

 大阪市は、3月議会で市民の世論と運動によって断念に追い込まれた児童館・トモノスの廃止条例を、非常識にも再度提案し、強行をねらっています。市民の暮らしを直撃する高すぎる国保料の負担をどう軽減するかも大きな課題になります。同和利権の全容解明、乱脈・不公正な同和行政をどうするのか、市長と市議会各派に鋭く問われています。

 大阪市は、「同和行政」の「人権行政」と言い換え、今なお年間130億円もの巨額な予算を支出しています。大阪市の同和行政をゆがめてきた大阪市同和事業促進協議会は、「大阪市人権協会」に名前を変え、いまも「解同」幹部がその中心に座っています。大阪市は、事件についても、本当の原因、背景については口を閉ざし、「解同」との関係も清算しようとはしていません。

 いまこそ、市議会が強い調査権限を持つ百条委員会を設置し、真相解明に力を尽くす責任があります。日本共産党は、再度、百条委員会設置を提案します。先の3月議会で、自民・公明・民主のオール与党は、百条委員会の設置を不当にもこばんできましたが、これ以上不正腐敗にフタをし、同和利権を擁護すれば市民的な批判はさけられません。

 「市と市議会は、同和利権をなくせ。税金のムダ使いをあらため、市民の暮らしを守るため全力を尽くせ」という市民の世論と運動は、憲法と地方自治法に基づく道理ある要求であり、大阪市をまともな自治体にしていく大きな一歩となるものです。

 市民のみなさん。いまこそ力をあわせ、5・6月市議会へ「同和利権一掃、市民犠牲のニセ改革ストップ」の大きな市民運動を進めようではありませんか。