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WTCが二次破たん

大阪市、会社更生法適用を申請

 大阪市の第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービル」(WTC)は二十六日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請し、受理されました。WTCをめぐっては、大阪府の橋下徹知事がWTCへの府庁舎移転を計画しましたが、移転条例案が二十四日の府議会で否決され、とん挫しました。二〇〇四年二月の特定調停から、わずか五年で二次破たんを迎えました。

 今後、特定調停時の損失補償契約によって大阪市は、WTCの金融機関への残債四百九十一億円の大半に対して、新たな公金の投入を迫られる見通しです。地裁が選任する管財人の下、手続きを開始。大阪市によるWTCビルの買い取りも選択肢の一つになっています。

 WTCは、総事業費千二百億円かけて建設。立地条件が悪く民間テナントが入らず、ビルの床面積の約七割に大阪市の部局を入居させてきましたが、九百八十二億円もの借金を抱え経営破たんし、O四年二月に特定調停が成立。大阪市は、四十年間にわたって六百九十六億円もの家賃を払うと約束し、金融機関に債務の損失補償までしました。

(しんぶん赤旗:2009年3月27日付)