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「家庭教育条例案」を撤回
大阪市 「維新」市議団総会で決定


 橋下徹大阪市長率いる「維新の会」大阪市議団は7日、特異な子育て思想を押しつける「家庭教育支援条例案」の市議会提出を断念し、白紙撤回すると総会で決めました。

 条例案は、児童虐待の背景に「親心の喪失と親の保護能力の衰退という根本問題がある」(前文)として、「わが国の伝統的子育てによって発達障害は予防、防止できる」と非科学的な主張を押しつけています。

 条例案には、発達障害がある子どもの保護者でつくる市民団体や市民らが反発し、条例案提出の中止を強く要望していました。

 総会後、美延映夫市議団幹事長は「まったくの白紙に戻して考える。(市民団体などからの)意見を大事にしなければならない」と弁明しました。


 今後も上からの押しつけを警戒

 「維新」市議団に声明文を提出した「発言する保護者ネットワークfrom(フロム)大阪」の大前ちなみ代表の話 きょう出した声明文で、「伝統的子育て法」の強制や「親心」「結婚の意義」などを政治家や行政機関が決めた通りに教育する動きに強く危惧すると訴えました。白紙撤回しても教育を上から押しつける同じ動きがでてきます。障害者団体と連携して、今後も注意して見ていきたい。

(2012年5月8日付しんぶん赤旗)