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大阪 市民施策、488億円減
3年間で大ナタ 橋下市長が「素案」


 大阪市の橋下徹市長は11日、市民向け施策に大ナタを振るう「市政改革プラン(素案)」を発表しました。

 素案は、今後3年間で1768億円の「財政効果」を見込んでおり、そのうち市民サービスの削減額は488億円にのぼります。

 4月に出された市改革プロジェクトチーム(PT)試案に対する反発や批判が市民や関係者らから噴出しましたが、修正したのはごく一部にとどまり、試案で示していた548億円からすると縮減はわずか60億円です。

 大阪市が全国に誇る無料の敬老パスの見直しについては2案を追加し5案にしましたが、有料化の方針は変えていません。国内唯一の自治体直営の吹奏楽団で評価も高い市音楽団の廃止、文楽協会や大阪フィルハーモニー交響楽団への補助金25%カット、市民交流センター、男女共同参画センター(5館)の廃止を掲げています。

 障害者などに減免する上下水道料金の福祉措置や、新婚家賃補助の廃止、国保料、保育料の値上げ、出産一時金の引き下げなど全世代にわたる負担増を求めています。福祉バス補助金や社会福祉協議会への交付金も削減のままです。

 修正は、学童保育補助金(廃止→継続)、長居障害者スポーツセンター(廃止→当面継続)、区民センター(9館→34館存続)、「老人憩いの家」運営補助(廃止→半額補助)などです。

 素案は、29日までの意見公募を実施、6月中に成案化、7月に開く臨時市議会で示す本格予算案に盛り込む予定です。

(2012年5月12日付しんぶん赤旗)