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大阪市職員の政治活動制限条例案
違反は原則懲戒免職
機関紙配布・デモ企画まで
橋下市長

7月の臨時市会に提出された条例案
 ・大阪市労使関係に関する条例案(PDF)
 ・職員の政治的行為の制限に関する条例案(PDF)
 ・政治的中立性を確保するための組織的活動の制限に関する条例案(PDF)

 橋下徹大阪市長は21日、7月の臨時市議会に提出し、制定を狙う市職員の政治活動を国家公務員なみに制限する条例案で、違反した場合には原則懲戒免職とする条項を盛り込むことを取材団の会見で明らかにしました。地方公務員であっても憲法21条が保障する表現の自由、選挙・政治活動の自由を脅かす重大な挑戦です。(職員の政治的行為の制限に関する条例案(PDF))

 橋下市長は「国家公務員でだめといわれていることは地方公務員でもやめてくださいということ」と述べ、処分基準は職員基本条例で定めるとしました。「一般有権者としての政治活動はやっても構わない」というものの、憲法違反の「思想調査」や「職員基本条例」と同様、懲戒処分で職員を脅し、橋下市長いいなりの職員づくりをすすめるものです。

 条例では、国家公務員法で制限されている項目のうち、政党その他の政治団体の機関紙の配布やデモ行進などの企画や参加組織、集会で政治的な意見を述べるなど禁止項目を列挙。制限されている政治的行為で電話を使って「区域外」から「区域内」に行った場合も、「区域内」で行ったものとみなす条項も盛り込む考えです。

 橋下市長は当初、罰則付きで政治活動を制限する条例を目指していました。19日の閣議決定で「公務員の地位から排除すれば足りる」との理由で罰則規定は「違法で許されない」とされたことを受け、「そうであれば(違反した職員は)ばんばん地方公務員の地位から排除していく」と強弁していました。

 適用範囲は、国政選挙の政治活動も含める考えを示し、閣議決定を引き「憲法違反でも法令違反でもない」と居直っています。

(2012年6月22日付しんぶん赤旗)