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大阪・橋下市長

市立幼稚園の廃止・民営化

19園の対象案を発表

 橋下徹大阪市長は8日、2013年度と14年度に廃止・民営化に着手する市立幼稚園の対象園案を発表しました。「市立の選択肢を残して」との市民・保護者の願いに背を向け、廃止・民営化(認定こども園を含む)を強行しようとしています。

 対象は、廃園8園(13年度1園・14年度7園)、民営化11園(同5園・同6園)の計19園。各区必ず1園という橋下市長の指示で各区長と局が協議したものを橋下氏が承認しました。

 市立幼稚園の廃止・民営化は、橋下市長が「民間で成立しているものは民間で」と昨年7月の「市政改革プラン」に盛り込んでいたもので、今年1月、全59園を20年度までに3期にわけて順次廃止または民営化する計画案を公表しました。

 これに対し、2月議会には保護者を中心に存続を求める陳情が出され、市議会文教経済委員会では、全園を対象とした民営化案見直しを求める陳情書が「維新の会」を除く全会派の賛成で採択。同委員会でも「『全園を対象とした民営化案』を見直す」付帯決議を可決しています。

 8日の会見で橋下氏は、保育料を私立園程度に上げ、「市立で劣っているサービス」とするクーラー、給食、送迎バス、預かり時間の長い幼稚園をつくるのが民営化だとする一方、6日の幼稚園関係者協議会では、市立園はコストがかかるとして、経験豊富なすぐれた教諭を配置する園はクーラーをつけないなどの対応が必要になると語っています。

 舛田佳代子大阪市学校園教職員組合書記長の話 拙速な決定はしないでとの保護者の願いを無視した廃園・民間移管の発表で民営化ありきの許しがたい暴挙です。区に一つの市立幼稚園まで子どもから取り上げてしまい、機械的に各区1園をださせることに何の正当性もありません。子どもや保護者、地域の声を聞かない市長に抗議し、撤回を求めます。

(2013年8月9日付しんぶん赤旗)