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通院交通費支給へ

大阪・大正区生活保護受給者に


 大阪市大正区で生活保護を受ける人が、通院のための交通費(通院移送費)を適正に支給するよう求めていた問題で13日、区は支給に向け申請を受け付けることを表明しました。「交通費は生活扶肋費に含まれる」としていた従来の説明を事実上、改めた形です。

 5月28、29の両日、市の生活保護行政の是正を求め行われた生活保護問題全国調査団と同区との協議で出された当事者の訴えが実りました。」

 同区で生活保護を受ける5人と弁護士らが5月の協議を経て、改めて申し入れたもので、区はその場で交通費の申請書を受け取り、審査の上、支給するかどうか判断すると回答しました。他の受給者についても、今後、申請があれば受け付けるとしています。

 ただし、病院一つにつき3種類の書類を出すなど手続きが複雑で、大正生活と健康を守る会の矢達幸さんは「今後、市に対し手続きの簡素化を求める必要がある」と指摘します。

 通院移送費は、月々支給される生活扶助費とは別に、通院で電車やバス等を利用したときに支給されるもの。2008年に厚労省が給付を制限する通知を出したものの、反対の運動に押され10年に撤回。1回だけ医者にかかった場合も支給されるよう是正されました。

 申し入れでは、区の職員が「継続的な通院にしか出したことがないため、単発のケースの扱いが分からない」と言うなど、適正に運用されていないことが判明しました。

(2014年6月16日付しんぶん赤旗)