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大阪市役所内の組合事務所

地裁が市長の退去命令を断罪


 大阪市役所労働組合(市労組・全労連加盟)と市労働組合総連合(市労組連、全労連加盟)が橋下徹大阪市長から市役所内の組合事務所の退去を命令された問題で、使用不許可処分の取り消しと組合事務所の使用継続等を求めた裁判の判決が10日、大阪地裁でありました。

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(写真)組合事務所の不許可処分の取り消しと使用継続が認められ、勝訴の紙を手に喜ぶ原告ら=10日、大阪地裁前

 中垣内健治裁判長は、職員等の団結権を侵害する意図を認定し、橋下市長の行為は市長の裁量権を逸脱・乱用したもので違法だと断罪し、不許可処分を取り消したうえで、橋下市長に使用許可を義務付けるとともに、損害賠償33万円の支払いを命じました。

 判決は、市が不許可の理由に庁舎内で違法な政治活動が行われていることをあげた点について「蓋然(がいぜん)性(確度)が高いとはいえない」と退け、市がもう一つの理由としていた庁舎内のスペース不足についても認めませんでした。

 組合事務所問題が起こされた後に施行された労使関係条例12条(便宜供与の禁止)については、労働組合法7条の不当労働行為に該当し、憲法が保障する団結権の侵害になる場合には無効になるとして、組合事務所の使用不許可を適法とするものではないと判断しています。

 判決後記者会見した市労組の竹村博子委員長は、「私たちの主張が全面的に認められた判決だ」と評価し、橋下市長には「この判決を真摯(しんし)に受け止め、正常な労使関係を築くように改善してほしい」と述べました。

(2014年9月11日付しんぶん赤旗)