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橋下氏ら不出馬釈明

衆院選 「批判気にしない」


 維新の党共同代表の橋下徹大阪市長と幹事長の松井一郎知事は24日、衆院選に出馬する構えを見せておきながら見送ったことについて、府内の街頭演説で釈明しました。
 松井氏は「今回の総選挙で一定の勝利をおさめて来年の統一地方選に挑むのか、地方選に照準を絞るのか、難しい判断だった」と指摘。「政治家に一番求められるのは言ったことを守ること。都構想の住民投票をやるためには軸足を大阪に置いて来春までたたかい抜くしかないと判断した」と語りました。

 橋下氏は「新聞には維新の議員が反対したとか、世間から(市長職)投げ出しだと批判を受けるから諦めたと書いてあるが、世間からの批判や反発はいっさい気にしていない」などと述べ、自分たちで出馬騒ぎを大きくしておきながら「今回の判断こそが大阪のためになる」と胸を張りました。

 両氏は、「大阪都」構想を巡って公明党が協力する約束を破ったとして、公明党が前職を擁立する大阪3区と16区での出馬を検討していました。

 

解説

市・府政投げ出しに内部の批判も招き断念

 橋下氏らが衆院選出馬の構えを見せておきながら見送ったことは、「大阪都」構想や「維新政治」が行き詰まるなか、市政・府政の投げ出しを策したものの、地方選を控えた大阪の維新内部からも投げだしへの批判を招き、断念せざるをえなかったものです。

 市政・府政ではこの間、民間から登用した幹部の不祥事や行政の私物化、市民施策の削減による行政サービスの低下など「維新政治」の矛盾が噴出しています。市民・府民の批判を背景とした維新議員の相次ぐ離脱や公明党の離反で橋下氏らの肝いり議案も通らなくなっています。

 大阪での反維新の市民・府民の共同は堺、岸和田などの市長選を勝利に導き、「都」構想も府市両議会で「協定書」否決に追い込みました。

 八方ふさがりの橋下・「維新政治」に、いまこそ日本共産党の躍進で痛打を与え、退場の審判を下すときです。

(藤原直)(2014年11月25日付しんぶん赤旗)