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住吉市民病院廃止問題[大阪市]

民間誘致の公募断念

市民団体 公立で建て替えを

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閉鎖に向け診療科が縮小され、小児科・産科などを残すのみとなった市立住吉市民病院=大阪市住之江区

 大阪市の橋下徹市長は8日、市立住吉市民病院(住之江区)の2015年度末廃止後、跡地に誘致する民間病院の公募を断念し、誘致に応じる医療法人を市が個別に探す方針に転換する考えを示しました。同日、登庁時に報道陣の質問に答えたもの。

 跡地への民間病院誘致をめぐっては、応募した医療法人について、医師などの専門家でつくる選定委員会が、環行の医療レベルを保てないとして「不適格」と判断したことが報じられていました。公募は、当初決定した法人の辞退により再度行われていたもの。

 橋下市長は「選定委員会の判断は尊重しなければならない。これからは公募外で市役所から医療機関にアプ口ーチしていきたい」と述べました。

 同氏は、民間病院の医療レベルに関し「以前のような公立病院と同じ機能を持たせるのではなく、母子医療センターをつくることと合わせて医療レベルのアップを図れればいい」と述べており、市民や選定委員会が求めるレベルが保持できるかは不透明です?

 「住吉市民病院を充実させる市民の会」の松本安弘事務局長は「2回の公募失敗で、民間では現行の市民病院の機能を引き継ぐレベルの医療を提供できないことがはっきりした。区民の皆さんに共同を呼びかけ公立病院として現地で建て替えるよう市に求めていきたい」と話しています。

(2015年1月9日付しんぶん赤旗)