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大阪府医療審

住吉市民病院の統廃合計画

反対の委員が多数


 大阪市立住吉市民病院(住之江区)を府立急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)に統廃合し、市民病院跡地に民間病院を誘致する再編計画について、11日に大阪市内で開かれた府医療審議会(会長=伯井俊明府医師会会長)は計画反対の委員が多数を占めました。

 会議には委員29人中19人が出席。中途退席の2人を除く17人のうち12人が反対しました。再編計画をすすめるには厚生労働省の許可が必要で、医療審議会の意見を踏まえて松井一郎知事が厚労省に申請するかどうかを判断します。申請には医療審議会の意見を踏まえた意見書を付すとされており、事務局によると意見書をできるだけ早期に作成し、会長ら委員の承認をべて知事に報告するとしています。

 審議会に先立ち10月26日に開催された病院新増設部会では反対を決定していました。

 市の担当者は同再編計画以外に地域医療は成り立たないと説明。これに対し会長をはじめ各委員から、「この計画しかないというのは開き直りだ」「住吉市民病院には社会的問題を抱える子どもたちの入院の割合が高い。そういう子どもたちを受け入れられる体制があるのか」「重症の在宅の子どもたちが救急のときに行くところがなく困る実態がある。小児科のベッド数が22床減ることは大きく、具体的な解決策がないと心配」「小児科・産科をしているが医師の確保は大変。実績のない民間病院の選考段階で間違っている」などの厳しい意見、異論が噴出しました。

 賛成は府議会健康福祉常任委員会副委員長で維新府議の1人のみで4人が留保しました。

(2015年12月12日付しんぶん赤旗)