米国巡洋艦船「ヴィンセンズ」の大阪港入港拒否の申し入れ

                       2000年10月2日

大阪市長 磯村 隆文 殿

日本共産党大阪市会議員団

団長 姫野 浄

米国巡洋艦船「ヴィンセンズ」の大阪港入港拒否の申し入れ

来る10月6日より10日にわたって、米国巡洋艦「ヴィンセンズ」が資材の補給と乗組員の休養のため、大阪港に入港する旨の通知が、米海軍から海上保安庁を通じてあった。
 併せて9月26日、船舶代理店より、繋留施設等使用許可申請書が提出された。
 米海軍第7艦隊のホームページによると、「ヴィンセンズ」は、「滞在中、乗組員は観光や文化交流を行う」として、「総領事館関係者と磯村大阪市長を招待する」ほか、10月6、7、9の3日間は一般公開も予定していると言われている。
 およそ、平和な貿易港である大阪港にとって、この「ヴィンセンズ」の入港は元より、これらの行事が、全くそぐわないものであることは言うまでもない。その上、肝心なことは、この「ヴィンセンズ」に、核が搭載されていないという何らの保障もないことである。到底認めることはできない。
 言うまでもなく、大阪港は、先の大戦によって、壊滅的な打撃を受けた。この痛苦の経験の中から、大阪市民の間には、何よりも、平和利用に徹すべきとの強い思いがある。1994年11月9日、大阪市会において、「大阪港が核兵器持込みを拒否する世界に開かれた平和な貿易港として運営されるよう強く要望する」との「大阪港の平和利用に関する決議」が採択されたのも、この反映に他ならないのであって、大阪港湾管理者たる大阪市をして「非核三原則」堅持を再三表明せしめたゆえんである。
 しかるに、この「ヴィンセンズ」は、最大積載量9800t、全長172.8m、船幅16.8m、速度30ノットの性能を持ち、第7艦隊横須賀に前方展開している核兵器搭載能力を有している巡洋艦である。しかも、これまで日本政府が、米国艦船の寄港時の核兵器搭載疑惑に対し、事前協議がない限り核を搭載した艦船の寄港はありえないと弁明してきたことが、全くの欺瞞であることが明らかになっている。米国務省資料により、事前協議の対象となるのは核兵器の陸揚げ、貯蔵に限るもので寄港はその対象とならないこと、そして、そのことを確認する日米秘密合意文書の存在することが判明したのである。つまり、この「ヴィンセンズ」について、核を搭載していないとの保障が全くないのである。
 よって、今回の「ヴィンセンズ」の寄港及び繋留は許可するべきものではない。その点、強く申し入れるものである。

以 上