30人学級の実現を

大阪市議会委 瀬戸議員

教育危機対応のためにも

 3月16日の大阪市議会文教経済委員会で日本共産党の瀬戸一正市会議員は、大阪市教育委員会にたいして30人学級の実現を求める質疑を行いました。
 瀬戸議員は、小人数教育をめぐって国会で政府と日本共産党・民主党・社民党の3会派が2つの法案を提出している、政府案が「40人学級」を据え置いたまま特定3教科だけ小人数授業をめざすものであるのにたいして、野党共同提案は学級編制そのものをを「30人学級」にするもので、府県等は義務教育諸学校の設置者である市町村の判断に配慮することを求め、また障害者が通常学級で授業を受けるときには教員を加配することもできるという画期的な法案であることを紹介したうえで、「今日の学力の危機や荒れに対応するためにも、部分的な小人数授業ではなく学級編制を縮小することの方が効果があるのではないか」と質疑しましたが、市教委は「学級規模の縮小が効果があるかどうかは国の研究を見守りたい」という答弁をしました。瀬戸議員は「来年度から香川県などかなりの県が独自の臨時講師で学級規模の縮小に向かっているのに、市教委はまったく自主性がない」と批判しました。
 さらに瀬戸議員が「障害者が通常学級で授業を受けるために実質41人となっている学級が小中学校で33ある」、「学年進級時に転校などで1人2人が減ったために20〜21人の2クラスがいっぺんに40人の一クラスになるなどの激変学級が40ある」ことや、東京都が来年度から最終学年等に激変学級が生まれる場合にはこれをもとのままに是正する措置を取ること、今回の政府法案でも「学級編成が来年度から府県等の『認可』から『同意』に変わる」ことなどを示して、「大阪市でも独自に非常勤講師を確保するなどして40人以下の学級編制にする道が開かれているのではないか。努力するべきだ」と質したのにも、市教委は「あくまで府の判断。動向を見守りたい」との答弁をしました。瀬戸議員は「消極的で恥ずかしい答弁だ」、「市教委は父母と児童生徒の切実な願いに答えて努力するべきだ」と主張しました。