「公的ホームヘルプ事業などの拡充を求める請願書」の採択を民生保健委員会

石川かんじ議員が求める

 17日開かれた民生保健委員会で、日本共産党の石川議員は、ヘルパーさんの労働組合(福保労・大阪市社協分会)から提出された「公的ホームヘルプ事業などの拡充を求める請願書(第21号)」を採択するべきだと主張して質疑しました。
 この請願書は、大阪市社会福祉協議会(市社協)で働くヘルパーさん達の目から見たとき、介護保険が始まって「ヘルパーの仕事から相談助言が抜け落ち、人間関係が希薄になり、サービスが細切れになった」ことや「低所得者は利用料が払えず限度一杯のサービスなどはとても受けられない実態」がどこにでもあると指摘、大阪市は急いで高齢者介護の現場の実態を把握し、効果的な対処が待たれていることを明らかにしています。
 同時に、大阪市が進めている公的ホームヘルプ事業の縮小は高齢者と福祉労働者の双方に大きな問題を派生させていることを示し、高齢者施策の充実と労働者の雇用の確保のために大阪市が引き続き独自に、財政措置を講じることを求めたものとなっています。
 石川議員は、「市社協のヘルパーさんは、自分が訪問している高齢者に解約書と契約書を示して印鑑をもらって来る仕事をさせられている。自分で自分の首を切る仕事を強制されている」「お年寄りから、市社協のヘルパーさんに『あなたに、引き続き来て欲しい』と懇願されても、民間への移管を進めざるを得ない。『高齢者にこんなに性急な話を押し付けて良いのか、心が痛む』『性急な移管で何か起こってからでは遅い』と現場は悲痛な声で一杯」などの実態を示して、大阪市の対処が遅れていることを厳しく指摘しました。
 また、「市社協のヘルパーの引きあげが進み、仕事が無くなったヘルパーさんが生まれている一方で、民間のヘルパーは不足してるのでサービスが受けられない高齢者が生まれている。公的ヘルパーの在り方があらためて問われている。方針の見直しはしないのか」を問いましたが、当局は「事業縮小の基本は変わらない」と答弁。
 石川議員は、市社協の幹部が「高齢者の精神的、身体的実情を無視したような移管の強要がある」ことを具体的に示して改善を強く要求し、基本方針の見直しを含めてホーヘルプ事業の充実を求め、請願が採択されるべきと主張しました。
 自民党など与党各派は、「持ち帰って検討したい」と事実上の棚上げの態度を取りました。

議会 日時 付託委員会 請願・陳情名 質問者 各会派の態度
共産 自民 公明 民民 無所属
2000年5.6月市会
2000.5.17 民保 介護保険実施後も、大阪市の責任で公的ホームヘルプ事業・デイサービス事業の充実と発展を求める請願書 石川
○…採 択  △…継 続  ×…不採択  ▲…一時不再議  ■…審査不要
 共産…日本共産党  自民…自由民主党  公明…公明党   民民…民主・民友大阪市会議員団  無所属