予算組替え動議を提案 日本共産党
(大阪民主新報 2001年4月8日)
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3月28日の大阪市会閉会本会議で、日本共産党の谷下浩一郎議員が同党の2001年度予算案の組替え動議を提案、稲森豊議員が動議に賛成、原案反対の討論をしました。
組み替え動議は次のとおり。
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       削減を要求した項目・金額  | 
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| ・北港テクノポート線建設 | 74億6600万円 | 
| ・夢洲トンネル建設 | 30億6000万円 | 
| ・新人工島護岸建設 | 159億5700万円 | 
| ・関空への出資、貸付 | 54億5200万円 | 
| ・USJへの貸付 | 30億円 | 
| ・3Kビルへの公金投入 | 97億3300万円 | 
| ・大阪ドームへの公金投入 | 15億200万円 | 
| ・クリスタ長堀への公金投入 | 10億8200万円 | 
| (3KはATC、WTC、OCAT各ビルを所管している経済局、港湾局、計画調整局の頭文字をとったもの) | |
@巨大開発とその失敗を穴埋めする予算を削減する(表)。
 A市民の暮らし・福祉・教育を優先した予算にする−国保料の値上をおこなわない。介護保険料の値上をおこなわず、減額制度を拡充するとともに、利用料の減免をおこなう。学童保育への補助金を大幅に増額し、小学校余裕教室の利用を認めるなど。
 B不公正・乱脈な同和予算を大幅に削減する−大阪市同和事業促進協議会・地区協議会への委託・補助・助成金35億1000万円、同和浴場の改修15億円、芦原病伊への支援10億円、同和地区への個人給付事業−高齢者対策5億3900万円、障害者対策1億3200万円など。
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       これがムダづかいの典型  | 
    
「咲洲コスモスクエア運河事業」ホテル「ホワイトドームプラザ」
 稲森議員は討論の中で、ムダづかいの典型として咲洲コスモスクエア運河事業をあげ、追及しました。
 この事業はいったん埋め立てた所を再び掘り返し、運河を開通させるという、それ自体ゼネコン向けだけの公共事業。
 計画後3年で、予定していた30億円の事業費を使い果たし、資金不足で事業を縮小せざるを得なくなりました。この変更で、すでに完成している橋染(2億9000万円)、施工中の橋染(1億4000万円)が不要に。稲森議員は「一瞬にして4億3000万円の公金が文字通りドブに捨てられるが如くにムダとなった」と追及しました。
 また、逮捕され辞任した天野一・前大阪市議の競争入札妨害の舞台がこの事業であったと指摘しました。
 さらに、稲森議員は西区四ツ橋の旧電気科学館の跡地(800u)計画で、特定大企業への支援をやめるよう追及しました。
 計画ではこの跡地に、大手商社伊藤忠が「ホワイトドームプラザ」という名のホテルを建設。それを交通局が約26億1300万円で買取、さらに伊藤忠に20年間賃貸するというもの。
 これ自体奇妙な計画ですが、賃料は土地の時価を計算に入れないなど破格に安くしたうえ、3億7300万円もの公金を使って、地下鉄駅からホテルに直結する専用道路とエスカレータを建設するという“出血サービス”ぶりです。