招致局の不正経理問題

オリンピック精神汚す

市議会特別委 渡司議員がただす

(しんぶん赤旗 2001年7月3日)

 7月2日、大阪市オリンピック招致委員会がひらかれ、日本共産党の渡司考一議員が当日のマスコミ報道で明らかになった大阪市オリンピック招致局の不正経理問題で質疑をおこないました。事件の内容は同局職員がシドニー五輪を視察した際、格安チケットを使いながら正規の航空運賃を支払ったように装い現時点で九名分で約140万円を浮かし、シドニーでの所用経費、IF(国際競技連盟)などとの会食などに使ったとしている問題です。
 渡司議員は「このような不正経理はオリンピック精神を汚すものだ」と指摘。
 正当な現地での所用経費支出であればこのような経理操作でお金を捻出する必要性はなく、そこにこの費用が不当な支出であったことを裏づけており、いわゆる「裏金づくり」であると主張しました。
 また同議員はIFの接待などについて使ったとしているがこうした接待行為が長野はじめ過去の招致活動で問題になったのでありIOC委員ではないから接待してもよい事にはならない。過去の教訓をふまえていないのではないかと指摘しました。

大阪市オリンピック予算
1996年度 6億3,700万円
1997年度 9億7,800万円
1998年度 6億7,000万円
1999年度 9億3,500万円
2000年度 9億3,800万円
2001年度 6億3,000万円

合計

47億8,800万円

 山田昇オリンピック招致局長は「IFの役員にアドバイスを求めるための会食費用」だと答弁、どこで誰との会食にいくら使ったのか調査中を理由に同委員会では明らかにしませんでした。
 そして渡司議員は経理操作は局ぐるみでおこなわれた事なのか、経理担当者個人でおこなったのかと質問、山田昇オリンピック招致局長は「個人にまかせたものではない、組織がした」と答弁、局ぐるみでおこなわれた事を認めました。
 渡司議員はこうした問題が明らかになった段階で、過去に使われた招致活動費用、約50億円あまりについてすべて精査し、公開する事を要求しました。