大阪市会・計画消防委員会
横断的な検討会議を検討
辻ひで子議員に市長答弁
計画消防委員会で質疑する辻議員=18日 |
18日の大阪市会計画消防委員会で、新宿歌舞伎町火災に関連した大阪市緊急立入り検査の中間報告がありました。18日現在で、1,949棟の緊急立入り検査のうち1382棟の調査を終え、そのうち1,116棟、全体の81%で4,586項目の違反が明らかになりました。主な内容は防火管理者の無選任が366件、避難階段に物品ありが284件、非難器具設置していない、操作スペースがない、表示がないが399件など。
日本共産党の辻ひで子議員は、消防局報告を受けて、大阪市の雑居ビル防火対策のための予防査察の強化、消防職員や建築監察職員の増員と全局的な横断検討会議を求めました。磯村市長は横断的な会議について検討すると約束しました。
辻議員は、中央区の飲食業者と懇談し「窓がふさがれている」「非常階段の戸を開けると金網が張ってある」「防犯と防災が相反し矛盾を感じる」などの声や、雑居ビルを調査し、消火器ボックスあっても中に消火器が入ってない、緩降機がほこりをかぶり避難訓練がされていない、エレベーターを開くと廊下が24時間のベビーホテルの一部となっている等の危険と隣り合わせの実態を示し、愕然としたと主張。
同議員は保育所待機児童ワースト1の大阪市が、昨年8月現在のベビーホテルの実態調査では52箇所であるがその後も増え続け、こんな所で火災が起こると本当にどうなるのか心配でたまらないと主張。
その背景には消防職員不足があり、大阪市の予防員は国基準より60人少なく、84.8%の充足率に留まっていると指摘し、市民の命と安全、財産を守る消防職員や建設監察職員の増員をはかるよう求めました。
また大阪市で繁華街の雑居ビルの問題について、消防、建築、その他関係部局が横断的にチームを編成して、現状把握し、変化に即応できる新しい仕組みを作る必要があるのではないかと要望。
磯村市長は「関係者が集まり検討するよう考える」と約束しました。