WTCへの建設局などの移転計画、

公的資金投入中止を求める緊急申し入れ

2000年1月7日

大阪市長 磯村 隆文 殿

                              日本共産党大阪市会議員団
                                  団長 姫野浄

      ワールドトレードセンタービル(WTC)への建設局などの移転
      計画を撤回すると共に、公的資金投入の中止を求める申し入れ


 今回のワールドトレードセンタービルへの建設局・下水道局、水道局などの移転計画は、その異常さゆえに、多くの市民に衝撃を与えている。
 我が党は、WTCなどへの公的資金投入に一貫して反対してきたが、今回の措置は、更にこれに輪をかけるもので、断じて容認することはできない。
 元々、このWTCは、「国際交易情報、国際交易業務サービスの拠点」にするなどとして、建設されたものである。
 ところが、バブルの発想に基づいて、余りにも巨大なビルにした為に、オープン当初から、コンセプトとはかかわりなくテナントを入れざるをえなかった。いわゆる単なる雑居ビルに等しいものとなったのである。しかも、銀行などからの借入金が950億円と大きくふくらんだことによる莫大な利子負担や巨大ビルゆえの膨大な維持管理費などで容易に採算のとれないものとなったのである。
 果たせるかな、たちまち経営危機に陥ることとなった。大阪市は、我が党はじめ多くの市民の反対を押し切ってなりふりかまわぬ支援策をとった。みずからの大失敗のツケを市民に押しつけたのである。
 駐車場等の買い取り(51億円)やフェスパ・ライトアップ負担金(29億円)の支出などに続いて、98年度からは空きフロアーを埋めるために、港湾局や関係団体を入居させると共に、枯渇した資金の手当として、年40億円、8年間にわたる合計321億円もの公的資金投入に踏みきった。20年据え置いた後、30年間で償還させるという破格の条件であるが、元より返ってくる保障は全くない。
 98年度当初にたてた長期収支計画では、2010年度で償却前黒字にするとのものだが、その前提として、99年度オフィス入居率を100%にすることだった。ところが、実際は75%にとどまっている上に、三井物産やUSJなどの大口テナントの退去も近々予定されている。
 ちなみに、98年度決算では、繰り越し欠損金226億円と、計画より10億円も悪化している。
 つまり、このWTCの事業は、公共性、公益性が極めて希薄である上に、経営的にも既に破綻しているのであって、これ以上市民の税金などで穴埋めすることは、とうてい許されるものではない。
 ましてや、永年市民から親しまれて、市自らの所有建物に入っていた水道、建設、下水道の各局を無理矢理移転させて、WTCを第二庁舎の如くにするなどということは、年総額30数億円もの賃料を支払うということを意味するものであり、もっての他と言わなければならない。そうして、何よりも、「引き続き本来の役割、機能を十分に発揮できるようにする」とした先の市長選の公約にも反することになる。
 よって、このような計画は、ただちに撤回すると共に、現行の年40億円の資金投入も中止すべきである。そうして、株式会社としての経営努力の後、しかるべく法的な処理にゆだねることが至当である。
                                            以上