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“民営化の理由ない”

大阪市地下鉄・バス

岩崎市議追反

岩崎けんた市会議員

2013年1月22日

 橋下徹大阪市長のもとで、市営地下鉄とバスの「事業民営化基本方針(素案)」が打ち出された大阪市議会で22日、交通水道委員協議会が開かれ、日本共産党の岩崎賢太市議が質問に立ちました。

 岩崎氏は、市営地下鉄は赤字のバスヘ30億円支援したうえで167億円の利益を上げていることを示し、「営利目的で地下鉄事業を始めたわけではない。街づくりと市民の足の利便性のためにつくり上げてきたもの。『公営企業の限界』というが、その発想自体がおかしいではないか」と迫りました。

 「素案」が公営企業の役割は終わったといういい分を展開していると指摘。「税金に頼らない経営」「税金を納める組織に」と打ち出していることに対し、「素案」が民営化後も補助を行い、地方公営企業法に沿えば税金を負担しなくても利益に応じて一般会計に納付金を納めればいいことを解明し、「いまあわてて民営他する理由は全くない」と強調しました。

 バスについても、民営化で市民の足が守られる保証はないことを他都市との比較で明らかにしました。

 橋下市長は他会派の質疑で、「地下鉄の所有形態と地下鉄網戦略とは別の話。所有形態の議論については3月までに結論だしてもらって、それ以降で交通網政策の話をすればいい」と民営化ありきの主張に終始しました。

≪参考≫

地下鉄民営化求める 関西経済同友会が提言

 関西経済同友会は21日、橋下徹大阪市長が打ち出している黒字の市営地下鉄の民営化方針を絶賛し、市議会議員にも賛同を求める提言を発表しました。

 市営地下鉄の民営化は、税金や乗車料金で築いてきた市民の財産である公営交通を売り飛ばすものです。

 提言では、市が昨12月25日に発表した地下鉄の「民営化基本方針(素案)」を高く評価しています。

 同友会が2006年4月以降、市営地下鉄・バス事業を担う市交通局の「完全民営化」を求めて提言を重ねてきたと指摘。市営地下鉄・バスの設置条例の廃止案が提案される2〜3月の定例市議会でも「歴史的な英断を」と求めています。

 提言では、民営他に向けてひた走る市交通局の取り組みについて「民間から初の登用となる藤本昌信交通局長のもと、改革に新風を吹き込んでいる」と絶賛。「民営化には懸念の声もあるが、だからといって現状を固定化する理由にはなり得ないとしています。

(2013年1月23日付しんぶん赤旗)