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敬老パス50円負担やめよ

大阪市議会委北山議員が追及

年間2万円台にも

高齢者も“利用しにくい”

北山良三市会議員

2014年6月23日

 大阪市の「敬老パス」に8月から乗車1につき50円の負担が求められる問題で、高齢者から「利用しにくい」「分かりにくい」との声が上がっています。日本共産党の北山良三市議が23日、市議会民生保健委員会でとりあげました。


 70歳以上は市営バス・地下鉄が無料だった「敬老パス」の有料化は、橋下徹市長の方針で進められてきたものです。すでに昨年度から年3000円の負担金が導入されています。
 今回導入される乗車ごとの50円負担は、敬老パスにあらかじめ1000円単位でチャージ(入金)して支払うことになります。

 チャージができるのは地下鉄・JR・私鉄の駅の券売機だけで、「近所にない」という不安の声も。大正区のように駅が二つしかないケースもあり、「区役所など市の施設でもチャージができるようにならないのか」との声が上がっています。

 「分かりにくい」と言われているのが乗り継ぎの扱いです。地下鉄とバスの乗り継ぎやバスからバスの乗り継ぎは50円で利用できるものの、バス→地下鉄→バス、バス→バス→バスと乗り継ぐと新たに50円の負担が必要となります。

 北山氏は「百円負担となるケースは結構多い」と市議会で指摘。一往復200円で週2回利用すると1年(52週)で2万800円となり、3000円の負担金を足すと年2万3800円もの負担になると告発しました。

 その上で、大阪市と他の5都市(東京、横浜、神戸など)の敬老パスを比較し、大阪市以外では@何らかの民間交通も利用できるA所得によって負担額を配慮している―と指摘。「この違いは大きい」と、低所得者が利用しにくくなる仕組みとならないよう大阪市でも配慮を求めました。

 ところが、市側は検討にすら言及せず、市施設でのチャージも「困難」と答えました。

 北山氏は「わかったのは結局、制度設計自体の間違いだ。50円負担は止めるべきだ」と強調しました。

(2014年6月26日付しんぶん赤旗)