| |
|
業者婦人の要求実現を 3委員会で日本共産党議員が質疑 |
2004年5月19日 |
大商連婦人部協議会から約5000筆の署名をそえて提出された「業者婦人の健康・母性保護と地位向上の施策を求める請願」が5月18、19日の大阪市議会で質疑され、日本共産党議員はその採択をもとめ奮闘しました。請願は、24時間、人と街のコミュニティを支え、自らの健康を省みる余裕もなく生活と営業にがんばっている業者婦人に対する施策の充実を求めています。 文教経済委員会では江川繁議員が質疑し、市内事業所の99%、従業員の70%を占める中小企業が元気になることは市政の重要な課題であり、予算の大幅な増額をはじめ抜本的な施策の拡充が必要だと指摘。全商連の全国調査では、女性事業主の18%が融資面で、10.4%が取引関係で不利益を受けており、女性の業者が不利益を受けないようにすることが重要だと強調しました。商店街への支援では、空き店舗が1996年度6.8%から2000年度7.9%にふえていること、市内商店は1991年から2002年で1万2000も減少していることを示し、街の活性化に重要な役割を果たしている商店街への支援が必要だとのべました。また、地域や住民に密着したきめ細かい仕事おこしについては、小さな予算で住民にも零細業者にも喜ばれ、大きな効果をあげている住宅リフォーム助成制度が全国に広がっていることを紹介。大阪市でも実施することを求めました。 土崎敏夫助役は、大阪市の施策の重要な柱として中小企業の振興に取り組んでいきたいとのべるにとどまりました。 民生保健委員会では山中智子議員が質疑しました。山中議員は、地域経済と地域コミュニティを支えている業者婦人の中には、不況のなかパートをかけもちしたり、たくわえがつき、生命保険を解約する人もふえていることや、家庭では夫を支え、子育て、介護とがんばりもがまんも限界に達していることなど深刻な実態を紹介。そういう中で出されている請願にこたえるべきだと強調しました。国保に傷病手当・出産手当を給付する要求については、大商連婦人部協議会のアンケートで出産前に仕事を休んでいない人は80%、出産後では60%にものぼっていることを示し、大阪市で独自で実施した場合の予算額はその気になれば計算が可能であり、国に対しても強制給付を働きかけるべきだとのべました。また、国保料は払いたくても払えないほど高くなっており値上げをやめること、短期保険証の発行3万3465通や資格証明書の発行5914通など滞納者への制裁措置をやめることを求めました。 財政総務委員会では下田敏人議員が質疑。「個人の働き(自家労賃)を認めない所得税法56条を廃止するよう国に意見書をあげること」という業者婦人の要求はきわめて当然であり、業者婦人の地位向上をはかるうえでポイントだと強調しました。また下田議員は、業者婦人は製造業の場合には旋盤やプレスの操作をおこなうなど、どんな事業所でも夫とともに汗水を流しており、働いた対価は支払われて当然なのに所得税法では必要経費として認められていないと指摘。「恣意的な所得分割を許さないため」などとされているが、零細な業者婦人が必要以上に高い対価をとることなどはありえず、所得税の確定申告も正しくなされていると、国の見解とそれをおうむがえしする大阪市の態度をきびしく批判しました。 請願は、自民、民主、公明の与党が持ち帰って審議すると棚上げする態度をとりました。 |