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清水ただし市会議員

2009年10月1日

 10月1日、2008年度公営・準公営企業決算特別委員会が開かれ、日本共産党の清水ただし市会議員が大阪中央卸売市場の問題について質問にたちました。

 清水議員は、大阪中央卸売市場が198%の資金不足比率となった原因が、1200億円もの費用を投入した本場建替え工事にあることを指摘。営業収益を上げることが大切であり、仲卸業者への家賃値上げ、コスト削減を理由にした職員の大幅削減、事務事業の民間委託は安易に行わないよう求めました。

 「家賃や水道代金が高く、設備の調達は自己責任。市場へやってくる買出し人も減少しており、このままでは後継者が育たない」と、長引く不況に加え、市場外取引が増加し、中央市場で働く仲卸業者の状況な状況をリアルに紹介し、市場開設者としての責任を果たすよう、経済局に求めました。

 清水議員は、「このままでは弱小仲卸は廃業し、中央市場は荷受と一部の仲卸だけが残る、『流通センター』のようになる。そうなれば、産地や日付の偽装のチェックが不十分になり、価格の高騰等にも対応できない。安全な食材を市民に提供するとい使命を持ち、歯を食いしばって頑張っている仲卸の声をもっと聞くべきだ」と指摘しました。

 また、市場内にある業務管理塔の入居率がインセンティブを設けているにもかかわらず、78%と低迷していることを紹介し(提出資料)、「大阪中央卸売市場の役割と機能を、より多くの市民に理解してもらい、親しみをもってもらうことが重要だ。来場者を増やし、東京の築地に負けないような『中央市場ブランド』を立ち上げるなど、市場を活性化することこそ、健全な再生にむかう方法だ」と述べました。

 続いて清水議員は、市民に開かれた卸売市場にしていくためには、局横断的な取り組みも必要と指摘し、ゆとりとみどり振興局に対し、大阪周遊パスや大阪周遊ガイドへの記載、観光地としての位置づけの明確化を求めました。

 交通局に対しても、「地下鉄路線図を見ても市場がどこにあるのか分からない。地下鉄玉川駅の副名称追記、駅構内の壁面を利用してのデザイン化、子ども絵画コンクールの展示など、最寄り駅や地域を盛り上げることが必要では?」と、動物園前駅の例を参考にし、提案しました。

 これに対し、ゆとりとみどり振興局は「中央市場は『天下の台所』といわれており、魅力ある観光資源となるものと考えている。今後、中央卸売市場と協力し、観光情報のホームページ活用などでアピールしてまります」と答え、交通局も「集客施設としての市場への案内などについてどのような方策が可能なのか、市場とも連携して検討したい」と答弁しました。

 清水議員は平松市長に対し、「中央卸売市場の賑わいづくりのためには、新鮮な感覚を持っている若手の仲卸業者や地域住民の代表などにも入って議論してもらう場が必要」として、仮称・中央卸売市場賑わい創出会議の発足を提案。

 より市民にとって身近な市場となり、市場内流通を増加させるためにも、市場内での市長タウンミーティングの開催や、イメージキャラクター作成の指示など、市長のリーダーシップの発揮を求めました。

 平松市長は、「清水議員から数々の素晴らしいアイデアをいただいた」と述べ、「仲卸業者などの皆様が日々、ご苦労されていることは承知している。これからも機会があれば市場へ出かけて行って直接声を聞いてまいりたい」と答えました。