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はせ正子市会議員

2010年9月30日

9月30日、大阪市会公営準公営決算特別委員会が開かれました。日本共産党の長谷正子議員が、中央卸売市場の水道料金問題について質疑をしました。

中央卸売市場は、流通システムの大きな変化や食の多様化が進む中、今なお1日約3400トンの食材を取り扱っています。大阪市民に安心・安全で安定的な食材の供給をする極めて重要な公的な施設です。

しかしこの市場の土台を支えている仲卸業者の経営状況は、今、青果部の約45%、水産物部の約55%の業者が(2008年度の事業報告書より)、赤字経営となっています。また仲卸業者数は本場を例にとると、2006年4月1日に青果部で182業者、水産物部で272業者あったものが、2010年4月1日には青果部で159業者、水産物部で233業者と、5年間で、青果部で23業者、水産物部で39業者、1割以上業者数がそれぞれ減っているという大変な状況にあります。

 長谷議員は、支援策の一つとして、仲卸業者の大きな負担となっている水道料金の問題を取上げました。水道料金が大きな負担となっている理由には2つあります。1つ目は中央市場全体がメーター1つで計算されて大口使用者用の割高の計算になっているのです。2つ目は、施設の減価償却費や維持管理費を付加したものを維持料として使用数量に応じまして徴収され、給水に係る経費の負担が大きいのです。2007年度の資料では、平均で水道使用料が2億1,800万円に対し、維持管理費などが1億3,000万円と、負担の約3分の1が維持管理経費となっています。

長谷議員は、これを各戸計算にして引き下げることを求めるとともに、同じく大きな負担となっている水道設備の維持管理経費は一般会計で持つべきではないかと主張しました。

当局はこれに「現行の逓増制という料金制度のもとでは、他の大量使用者との均衡上、中央卸売市場のみに対する新たな措置は困難である」と背を向ける冷たい答弁をしました。

長谷議員は、このままでは、大阪のみならず近畿の食生活の安心安全を支える中央卸売市場の役割は失われてしまうと述べました。