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定時制高校の充実や高校へのエレベータ設置などを

求める陳情書採択求め

上野議員が文教経済員会で質疑

上野とき子市会議員

2009年12月14日

 12月14日、文教経済委員会で上野議員は、定時制高校の充実を求める陳情書と高校へのエレベータ設置を求める陳情書について質疑しました。

 上野議員はまず、今年春、大阪の定時制高校で募集定数を超える募集があり、募集定員を増やして対応したが、結果的に行き場のない子どもが生じ、全国で夜間定時制の最終不合格者が1174人にのぼったことを紹介し、根本の問題は全日制の高校定員の不足にある事を指摘しました。この社会情勢の中、大阪府は来年度の募集定員を18校960人上乗せすることを決めたのに対し、大阪市は5クラス、200人の減員としていることを指摘資料。大阪府をアテにして削減をすすめ、今後10年間で市立高校を5校も減らそうとしており、市は教育に対する役割を放棄していると厳しく批判しました。教育委員会は「計画的に高等学校の再編統合をすすめている。大阪府はセーフティネットの観点から約1000人の募集を増加した。市は少子化の影響を判断して募集人員を決定した」と答えました。

 上野議員は、少子高齢化社会を迎える中で、すべての子どもたちを高校まで受け入れる気概を持つ事が大事だと指摘しました。また今年はクラス減をしないと言いながら実際には定時制で定員を減らすことでクラス減、教員減を計るという姑息な手段をとっていると批判し、定時制の募集定員の回復を強く求めました。

 また上野議員は、夜間高校での教科書無償化、夜食・補食の復活を求めました。昨年、府の補助金打ち切りを理由に予算を削減したが、府は制度を継続しており、また市の負担も1000万円にならない程度のものであると指摘。仕事場から何も食べずに学校に来て、そのまま授業を受けている実態がある例などを紹介し、困難を抱える定時制の生徒に、出来る限りの支援してこそ市の責任ある態度だと、制度の復活を強く要望しました。

 また上野議員は、高校へのエレベータ設置について質疑しました。

 車いすの生徒が通う学校では、階の上下移動のために教員が4人がかりで車いすを階段で運ぶなど、かなりの危険があります。このためエレベータ設置の要求が強いにもかかわらず、現在20校の市立高校のうち、エレベータを設置しているのははわずか5校で、そのうち増設で設置したものは1992年を最後に17年間無く、この間は、建て替えと新設のもの2校しかありません資料。上野議員は、5000名以上が学ぶ高層建築物の市立高校で、障害を持つこどもも増えている中で、エレベータ設置は急務であり「ひとにやさしいまちづくり整備要項」にも、特別特定建築物として学校があげられており、大阪市自ら決めた計画に基づいて、順番に、1校ずつでも、着実に設置を進めるよう強く要望しました。

 森下副市長は「教育環境の確保を認識している。予算編成は教育委員会と連携してすすめ、国・府に財政措置を求めるなど、必要なサービスにとり組む」と答えました。