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吹付けアスベスト解体時の調査費や解体費補助等の一層の拡充、

成型板解体時の指導強化などを求め、小南議員が質疑

小南かおる市会議員

2006年12月11日

 12月11日開催の環境対策特別委員会で日本共産党の小南かおる市会議員は、昨年来この問題で種々意見を述べ、そうした中で健康被害者に対する施策など新たな制度が進んできたことは前進と考えている。しかし市民の目から見てもっと充実をお願いしたい。建物解体時の吹付けアスベスト調査や解体費用に対する補助制度が出来たが内容と利用状況はどうかと質問。市は今年6月より大阪市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度を設立した。目的は、戸建て住宅や分譲共同住宅でその所有者が吹付けアスベストの含有調査や除去、封じ込め等の工事を実施する場合、一定額を限度にその費用の3分の1を補助するもので、含有調査は戸建住宅の上限は3万円。分譲共同住宅と多数の市民が利用する一般建築物が上限10万円。また除去工事は、戸建て住宅が上限20万円。分譲住宅と一般建築物は上限100万円で活用例は8件であると答弁。

 小南議員は制度が出来たが補助額が現状にあっているのか。市民からすれば負担は大きい。国は調査費を無料に。解体工事費は半額を補助する位の努力をすべきではないか。大阪市も努力してほしい。次に、アスベストを含有の成型板解体対策について、市は大阪府条例に基づき1000u以上の場合に届出をさせる事にしているが、以下の場合はどうかと質問。市は1000u未満は届出対象外だが、府条例で作業基準と敷地境界基準を義務付け、建築物の周囲に当該建築物等の高さ以上の飛散防止膜を設置し、原則として手作業により原型のまま除去すること。機械等で除去する場合は石綿含有建築材に散水して除去する。切断の場合は集塵機を備えた切断機をする等、条例で作業基準を定めている。また敷地境界でアスベスト濃度が1リットル当たり10本以下であることと定めていると説明。

 小南議員は1000u以下の小規模の倉庫やガレージ等は住宅地に多く、また建築物の屋根や壁などあらゆるものに使われている。さらに使用されたアスベスト含有建材のうち約9割以上が成型板である。未届出工事があれば大変である。東京都環境局では現場の工事実態調査を行い成型板対策は特に重要だとマニュアルを作るなど対策を開始した。大阪市でも細かな対策が必要だ。またアスベストへの対応で東京都は、地方自治法の改正により機関委任事務制度が廃止されことを受け、住民に身近な地方公共団体である市町村及び特別区が担任できるようにすると自治体の積極的な対応を打ち出している。大阪市でもこうした姿勢が必要と思う。国は10年以上も適切な指導を行わないままで被害を拡大させてきた。この責任を曖昧にせず、市民の声に応えた施策に取り組んでいただきたいと強く意見を述べました。