title

大気に境界はない.市は関係住民の健康調査をおこなえ

民生保健委員会で井上ひろし議員

井上ひろし市会議員

2008年2月25 日

日本共産党の井上ひろし大阪市会議員は、2月25日の市議会民生保健委員会で東淀川区吹田市の境界地に建設された産業廃棄物中間処理施設による住民の健康不安問題をとりあげ、「関係地域の東淀川区民に健康調査を実施せよ」と大阪市に迫りました。

これは、施設建設許可が吹田市、産廃施設許可は大阪府というもので、法令のもとでは、大阪市は直接対応ができない制度になっています。府条例では、「当該施設にある自治会しか説明義務」がなく、この仕組みによって、近隣の市民は、大阪市民であるがためにすべての情報から排除されるという異常な事態を余儀なくされたのです。近隣住民は、連合町会などを通じて、大阪市に建設説明会の開催や健康不安を繰り返し訴えていたものです。

井上議員は、当該施設付近の写真を見せて、「道幅は3.5b程度の基準値以下の道路を一日80台もの運搬用自動車が走る。100b圏内には保育所もあり、総じて住宅地である」とのべ、そして、大阪市民が初めて公式に案内された住民説明会は、怒りの声が圧倒し、両市民ともに合意などまったく存在しない状況が明らかなったと強調しました。

井上議員は、市内64ヶ所ある処理施設の内陸部にある施設調査をふまえ、「すべてが工業地域にある。当該の施設は住宅地内であり、健康不安がうまれて当然だ」とのべ、「これは吹田市の問題だから、一切関知しませんで、すむのでしょうか」と問い、「大気に境界線はないんです。どうやって大阪市民の安全・健康を守るんですか。健康が損なわれてからでは遅いんです」ときびしく追及、「関係地域の住民の健康調査や地域での騒音、悪臭、振動などについて調査をおこなって、客観的な資料を残すべきだ」と迫りました。

大阪市は、住民の健康調査について、「万一、健康の影響が具体的に懸念される、また、市民が不安感をお持ちであるということがあるならば、健康調査の実施をする必要が生じることもある」とのべるにとどまり、大気汚染や騒音、振動などについては、「操業後、市民からの苦情があれば、実態の把握に努める」と答弁しました。