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一般廃棄物処理施設の建設について 都市計画審議会で稲森議員が反対表明 |
稲森豊市会議員 2008年5月13日 |
5月13日、大阪市都市計画審議会が開催されました。 案件は西成区に民間企業が一般廃棄物処理施設いわゆる「廃プラ処理施設」を新設することの諾否を問うものです。一般廃棄物処理施設の処理能力が5万トンを越えるものについて、建築基準法第51条ただし書きの規定により、都市計画審議会で設置を認めるかどうかが審議されることになっています。 大阪市では平成18年度実績では、容器包装プラスチックと資源ごみを合わせて、年間約5万トン排出されています。5つの中継地へ集められて、市内では鶴見リサイクル選別センターで1604トンの缶やビン、ペットボトルなど資源ごみが搬入されています。市全体(28,395トン)のわずか5.6%で、あとは委託業者によって、市外へ搬出され処理されています。 稲森議員は、大阪市の資源ごみの処理状況を聞いたうえで、判断する上で処理施設の建設による環境問題が重要である。今回の施設設置あるいは、搬入・搬出のトラックの量など環境負荷に付いてのアセスメントは行われたのかと質問しました。 環境局の担当課長は「アセス結果はいずれも国の定める保全基準の範囲内である」と答弁しました。 稲森議員は「基準をクリアーしていると言うが、臨床によって検証された数値ではなくクリアーしているから影響は無いとは言えない。廃プラ処理施設問題ではプラスチックは熱処理をしない場合でも、様々な有害物質が排出され、周辺住民の健康を害しているいわゆる杉並病がある。杉並区の住民の健康被害の訴えに対し、裁定委員会は平成14年、健康被害は排出された化学物質によるものと因果関係を明確に認めている。同様の問題が寝屋川でもあり、平成17年3月31日大阪地裁で因果関係については化学物質による蓋然性があると因果関係を認める判断を下している。これが現在の到達点であるが大阪市はこれらについてどう認識しているのか」と質問しました。 環境局の担当者課長は「今回の施設は、杉並区のようにいろんな廃棄物が混じっているケースと違い、選別した後プラスチックなどの処理を行うので、有害物質の排出の程度は軽微と考えている」旨の答弁を行いました。 稲森議員は「大阪市の態度は市民の健康を守ることに対して楽観的過ぎる。もっと影響をシビアーに見るべきである。今回設置予定の西成区は、今でも区民の平均寿命が全国ワースト1で、設置予定の周辺には津守小学校や幼稚園もある。環境に悪影響を及ぼし、健康にとってマイナス要素になるとわかっている施設の設置は、賛成できない」と反対の立場を表明しました。 採決の結果、日本共産党の3名の議員と数名の都市計画審議会委員が、提案不同意を表明しましたが、賛成多数で案件は承認されました。
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