title

「すべてのアスベスト被害者の救済を」

意見書採択を求める陳情書

採択求め長谷議員が質疑

はせ正子市会議員

2008年5月16日

 日本共産党の長谷正子大阪市会議員は、5月16日の民生保健委員で陳情第42号「すべてのアスベスト被害者を救済するために石綿の健康被害の救済に関する法律の改正を求める意見書採択をもとめる陳情書」について質疑しました。

 長谷議員は、石綿救済法が施行されて2年、「隙間なく救済する」とした政府の約束とは裏腹に、多くの被害者が救済されないままに放置されており、大阪市内にもこうした救済されない方々が多くいるのではないかと当局に質しました。健康福祉局は、「各24区保健福祉センター、及び保健所において保健師の相談を実施し、北市民病院においても引き続き専門医による診察を行っている。今後とも健康相談を継続し、リーフレットを作成など情報提供もし市民の不安解消に努めたい。健康相談の件数は、17年度は1170件、18年度は126件、19年度は相談が少なく統計を取っていない」と答えました。長谷議員は、市民の健康を守る立場にたち、アスベスト対策はもちろんのこと、健康相談の体制をとることに加えて、被害者の実態を把握する事も必要だと指摘し、被害者救済の水準が今のままでいいのか行政として検討する必要もあるのではないかと要望しました。

 続いて、長谷議員は、昨年11月に横浜市で開かれた国際アスベスト会議での、「現行法では、何らかの補償がされている被害者は37%位しかいない」、「世界中からアスベストの被害をなくすまでがんばる」などの家族、被害者の切実な訴えを紹介しました。また、淀川区で労災補償の給付を請求し、闘い半ばで亡くなくなられた被害者の奥さんがその遺志を受け継ぎ支援の仲間とともに苦労しながらやっと丸3年後に勝利した事例を紹介しました。長谷議員は、「不十分でもアスベストの被害者救済の法律ができたのも、こうした被害者の方々や労働者の運動があってこそ」。すべての被害者、遺族を救う 法律の改正をと切々と訴えました。

  最後に、長谷議員は、国が責任をもって被害者救済のためにがんばることは勿論のこと、大阪市会としても、国に石綿救済法の改正を求める意見書をあげて、すべてのアスベスト被害者の救済をしようと意見書採択を全委員に求めました。

 陳情には、日本共産党が賛成。自民、公明、民主党は引き続き審査としました。