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阿倍野再開発事業が

環境に与える影響について

てらど議員が質疑

てらど月美市会議員

2008年7月1日

 7月1日、環境対策特別委員会が開かれ、日本共産党のてらど月美大阪市会議員は、阿倍野再開発A2棟建設事業が環境に与える影響について質しました。

 A2棟建設事業は阿倍野筋1、2丁目及び旭町1、2丁目において、大型複合ショッピングセンター事業を行うことを目的とし、施設は、地上31階建て、高さ121bから地上6階建て、高さ34bに変更、駐車場台数は、約1,900台から約1,500台、駐輪場は、1,050台から2,000台に変更されています。駐車場台数が1,000台以上であることから大阪市環境影響評価条例の対象事業となり、委員会で報告されたものです。

 てらど議員は、施設の規模は縮小されたのに駐車場台数はそれほど減っていない。もともと大きな駐車場をつくる計画があったのではと厳しく質しました。 当局の答弁で、1,500台を有する駐車場は、天王寺駅周辺で一番大きな駐車場になることが明らかになり、てらど議員は、巨大駐車場をつくることは車を都心に呼び込み、環境、渋滞等に一層悪化をもたらすもので、大阪市のヒートアイランド対策にも逆行すると指摘、A2棟は大阪市が東急不動産と一緒に行う事業であり、巨大駐車場については見直すように強く求めました。

 てらど議員は、公共交通機関の利用促進や『パーク&ライド』のシステム導入など、もっと行政として都心部への車の流入を減らすためのとりくみが必要だと指摘。また、駐車台数を減らすため屋上駐車場をなくし、緑や花であふれるすべて屋上緑化にしてはどうかと提案しました。

 てらど議員は、未だにぜん息に苦しみながらなんの補償もされない患者が多く、渋滞や自動車排ガスによる大気汚染等の自動車公害が住民に及ぼす影響についても質しました。A2棟に隣接するあべの筋は、幅40b、片側三車線に拡幅される予定でさらに交通量が増える。今は基準値内と予測されていても、引き続き実態を調査をするよう求めました。

  また、てらど議員は、施設への車の出入り等住民の安全対策はどうか、事故のないように広い歩道を設ける計画はあるのかと質しました。

 環境局は、カラー舗装等により車両と場内歩道を区分し、歩行者や自転車の安全確保を図る。グラントゥールに面した金塚東5号線は、住宅側に2.5b、施設側に2.5bの歩道と保護柵も設ける。A2棟北側の金塚東4号線は、幅4bの道路で南側と北側には2bの歩道を設けるなど交通安全には配慮したいと答えました。

  最後にでらど議員は、A2棟の近隣には、地上300bの高層計画がある近鉄百貨店、HOOPやこの秋オープンのandなど大型商業施設があり、A2棟が商業・集客施設として成り立つか先が見えないと指摘。資源やエネルギーを大切にして、環境への負担の少ない持続可能な都市へと変革する責任が大阪市にはあり、この視点にたった事業の再検討を強く要望しました。