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江川議員がヒートアイランド対策と

熱中症対策の抜本的強化を市長に要請

江川繁市会議員

2010年9月8日

 日本共産党の江川しげる議員は、9月8日の環境対策特別委員会で大阪市のヒートアイランド対策について抜本的な取り組みの転換を迫るとともに、厳しい猛暑の中での本市の熱中症対策について平松市長に質しました。

 江川議員は、今年の猛暑が113年の観測史上最高となる中、熱中症での搬送が全国で5万人を超え、大阪市でも8月の平均気温が30.5℃と史上最高温度、9月6日時点で猛暑日が29日と過去最多となり熱中症での搬送はすでに800人を超える深刻な事態だと消防局等の資料を示しました。

 江川議員は、ヒートアイランドによって大阪市に人が住めない、生きていけないという事態にならないよう対策の抜本的な転換が必要だと指摘し、今までのヒートアイランド対策推進本部の体制を市長を先頭とした体制に強化することを求められていると質しました。

 また、江川議員は、樹木樹林率(目標15%に対して6.9%)を増やしたり都市公園の整備などをすすめる具体的な取り組みについて、現在の取り組みが目標に対してどこまでの到達なのかがわからない状況だと指摘し、現在の進捗状況を市民に公表しながらすすめるのは当然のことではないかと求めました。

 平松市長は、大阪市のような大都市でのヒートアイランド対策は非常に困難だと消極的な意見を述べた上で、緑のカーテン・カーペットづくり、打ち水活動の支援などヒートアイランド対策について考えられるあらゆる取り組みを市民と協働して行っていきたいと答えるにとどまりました。

 江川議員は、例えば、都市公園の1人あたりの面積は7uの目標に対してずっと4.1uのままで変わらないがこれは大阪市が予算をつければすぐ出来ることではないかと大阪市の遅々としてすすまない取り組み状況を批判しました。

 さらに、江川議員は、緑、水、風がヒートアイランド対策の「イロハのイ」だと強調し、少なくとも大阪市が掲げている目標については早急に達成するよう市長自らが政治主導を発揮するよう強く求めました。

また、江川議員は、熱中症対策について質疑しました。9月1日時点の大阪市の熱中症による搬送者は864人であり、9月に入っても未だ収まる様子はなく大きな社会問題だと指摘。とりわけお年寄りにとっては命にかかわる切実な問題だと強調し、大阪市として抜本的な熱中症対策を行っているのかと市長に質しました。

 平松市長は、「抜本的対策と言ってもこまめに水分をとり直射日光に当たらないなどの通り一辺倒のことしか思い浮かばない」と述べ、「高齢者や子どもなどと接する機会の多い施設などへ幅広く呼びかけるなどきめ細かな対応を行いたいと」と従来型の啓発活動にとどまる答弁を行いました。

  江川議員は、今回のような厳しい猛暑、熱中症など緊急の事態については、緊急の対応も含めて行いながら啓発もしていくという対応が求められていると強調。冷房設備のある公共施設を市民に開放したり学校にエアコンや扇風機を設置するなどの対応を行っている自治体もあり、大阪市も啓発だけでなく市民への緊急対策が必要だと改めて強く市長に要請しました。